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固定概念からの卒業。副業ライター仲奈々さんが描く想い

今回インタビューしたのは、副業ライターとして活躍中の仲奈々さん。デザインを学んでいた仲奈々さんがなぜライターになったのか、どのように副業を始めたのか伺いました。

会社員を続けながら、2020年9月からライター活動を開始。女性向けキャリアスクールSHElikes(以下、SHE)にてライターTAを務める。女性の生き方・働き方をテーマにしたインタビュー記事をメインに執筆。その他採用インタビュー、イベントレポ、SEO記事、編集業務などライター経験は多岐にわたる。
Twitter:https://twitter.com/nanapan0728
note:https://note.com/nanapan/

はじまりはライティングではなくデザイン


ーーまずは簡単に、自己紹介をお願いします。

新卒で生命保険会社に入って、2社目は人材派遣会社で働きました。現在は3社目で、本業はアプリ制作会社でコミュニティ運営やカスタマーサクセスを担当しています。

昨年の6月にSHEに入会してライターコースを中心に受けていました。12月に卒業して現在は副業でライターをやっています。


ーーSHEに関わって1年くらいなんですね。多くの執筆経験をされているのでだいぶ長くライターの活動をやっていらっしゃるイメージでした。

SHEとの関わりは1年以上経っているのですが、ライターの仕事を始めたのは昨年の9月なのでもうすぐ1年ですね。


ーー副業ライターになったきっかけを教えていただけますか?

SHEに入る前もなんとなく憧れはありましたが、パラレルワークやフリーランスは特別な仕事ができる一部のすごい人しかできないと思っていました。

昨年1年間育休中でしたが、コロナで外に出れず子供と2人でずっと家にいるのがすごい辛かったんですよね。外に出れないので何しようかなと思っていたときに、もともと講師をやっている知り合いがいたSHEのことが気になっていました。

今70人くらいのベンチャー企業で働いているのですが、仕事の幅が広く私自身エンジニアでもデザイナーでもないのですが、ちょっとしたクリエイティブ制作をする機会がありました。でも、これがいいクリエイティブなのかがよくわからなかったんです。

エンジニアやデザイナーとのやりとりもあるのですが、仕事をするうえで言っていることが分からなかったり、うまく意思疎通が図れなくてどうにかならないかといつも思っていました。

デザインのスキルを仕事にするより今の仕事に活かせたらいいなと思い、最初はデザイン目的でSHEに入会しましたね。


ーー最初はライティングがメインではなかったのですね。

全然(笑)。むしろライターコースを受けようと全く思っていなくて、あわよくばバナー制作の副業で月に数万稼げるといいなあと思っていたくらいです。


ーーそこからどんな経緯でライターを目指し始めたのでしょうか?

いざデザインをやってみたら全然ときめきませんでした。最初のうちはPhotoshopやIllustratorなど新しいツールを動かせるようになり楽しかったのですが、私の場合楽しい止まりでそこから先うまくなろうと思えず2ヶ月で挫折してしまいました。

そこでデザインは違うなと思ったのですが、高い入会金を払っていますしこれで退会するのもなと思い、Webマーケティングコースかライターコースどっちか受けようとなりました。でも、Webマーケティングコースも用語を覚えて理解するのが難しく結局途中で終わってしまったんです。

最終的にライターコース受けるかとなったのですが、実は受講より先に誰でも参加オッケーと書いてあったSHEの記事コンペに参加しました。そのときに、たまたま1位をとったんですよね。

ーーいきなり1位ってすごいですね!

1位をとったことでモチベーションにつながりました。せっかちな性格なのですぐに成果が出ないとやめちゃうんですよ(笑)。

デザインはうまくなっている実感がなくひたすら練習している感じだったので全然ダメでしたが、1位をとったことでライターコースを受けてみるかとなりました。

ライターコースは毎回課題があり、課題を出したらフィードバックをいただき反映したらまた新しいフィードバックいただく流れで、毎回新しい学びがあったので自分的に合ってました。

それでどうせ続けるならちゃんとお金になるスキルにしたいと思い、受講途中に実力だめしでクラウドワークスやランサーズの副業を何件かやりはじめました。

受講途中で副業開始

ーー人によっては副業に対してハードルが高いと思う方もいらっしゃるかと思うのですがそのあたりはいかがでしたか?

ハードルはそんなに感じませんでした。応募するだけならタダだと思ってやりました。
もちろん未経験で実績がないのですごい落ちてしまったんですけどね。


ーー当初書く分野は絞っていましたか?

分野は全く絞っていませんでした。当初はインタビューやりたいとかも全く思っていなかったです。ただ未経験だとほんとに仕事がないので、ライティング以外のスキルで戦おうと思いました。

たとえば私沖縄が地元なので沖縄の歴史について書く記事とか、SHEに通っているのでWebデザインスクールについて書く記事とかですね。

やりたいことよりはすでに持っているもので「あ、この人だったらある程度信頼できるものが書けそうかも。」と思ってもらえるところからスタートしました。

ーー現在はインタビュー記事を書かれていることが多いですが、インタビューに興味を持ったのは何かきっかけがあったのでしょうか?

最初はとにかくライターの実績を積みたくて、私にできるものなら何でもやります!と興味ないものもやっていました。でもある程度仕事の依頼がくるようになったとき、自分のしたいことはなんだろうと考えたんですよね。

本業があるので副業は限られた時間でやらないといけませんし、これまでだったら休息のために使っていた土日も使うことになります。副業でやるからこそ、自分の好きなものを選ばないと嫌になってしまうと思いました。

ちゃんと考え始めたのは昨年の12月に卒業制作でインタビューを初めて経験したあたりなのですが、そのときに「人の話を聞くの意外と好きかも。」と気付きました。

インタビューでいろんな人の話を聞いて世に出すことがしたいことに近いかもしれないと思い、そこから女性の生き方や働き方とかいろんな人の人生を発信したいと思い始めたのが今の仕事に繋がっていると思います。

読者を意識した卒業制作

ーーライティングで思い出に残っているエピソードありますか?

ターニングポイントは卒業制作です。卒業制作をきっかけにインタビューの仕事もらえるようになりました。卒業制作で書いた記事が思った以上に見てもらえたので、今の活動はあの卒業制作のおかげです。

ーー卒業制作を作る上で意識した点はありますか?

企画書を書く時点で影響力ある人にインタビューしようとなんとなく思っていました。いしかわゆき(ゆぴ)さんはもともと知り合いだったのですが、記事が読まれるためにはまず興味を持ってもらえるインタビュイーがいいなと思いましたね。

あとは読んだ人の役に立つ記事になるといいなと思っていました。卒業制作ってほとんどSHEの人が読むじゃないですか。ゆぴさんはSNSで仕事を獲得しているとおっしゃっていたので、SHEの人がゆぴさんに聞きたいことはなんだろうと考えたときにSNSでの具体的な仕事のとり方だろうなと思いました。

ただ、そこを深堀りするよりもその一歩手前を知りたい人が多い気がしたので、フォロワーが1000人いくためのプロフィールの書き方を企画しました。


ーー確かに需要がありそうな企画ですね。

でもそれだけだとどこにでも載っていて、実際言われてもどうしたらいいかわからなかったりするじゃないですか。

そこで、私のTwitterのプロフィールを添削してもらうことにしました。ビフォーアフターがあるとわかりやすいですし、プロフィールをこんなふうに書けばいいんだと1個の例ができるのでそれなら求めているものに近くなるのかなと思いました。

ーー着眼点がすごいですね……!

あの卒業制作を作ったおかげでインタビューの道は開けた気がしているのでほんと作ってよかったなと思います。

ライターとして働き始めて

ーー実際ライターの仕事を始めてギャップはありましたか?

今はないのですが、意外と編集者がいないライティングってあるんだなと思いました。クラウドソーシングを利用していたときはそのまま記事載っていましたしね。

ーー校正や添削がなかったんですね。

単価が安かったのもあるのですが、直す工程がなかったのでそのまま載せて大丈夫?とすごい不安でしたし成長している感じがしませんでした。

スキルを身につけたくて始めたのに全然スキルを身につけたと思えなかったので、それが実際仕事をしたときに最初にショッキングだったことですね。

あとは企画が得意な人、構成が得意な人、文章にするのが得意な人などそれぞれ全然違うのも実際にやってみてわかったことの1つです。

ライターの仕事にもいろんな種類があってエッセイを書いたりコラムを書いたり、インタビューライターやSEOライターでも全然違う仕事のやり方、仕事のとり方をしています。

一口にライターといっても個々の向き不向きがありますし、私も書いていて「どうしよう筆が乗らない。」みたいなのがあります(笑)。

ーーライターの専門分野もいろいろあるんですね。

働き方も取材ライターで全然違っていて、私は最近オンラインが増えてきたんですけどオフラインの取材が多く、7月までは9割オフラインでした。オンライン100%の人もいますし、オンラインとオフラインでやり方も違いました。

オンラインの取材は慣れていないのでとても緊張しますし、反対にオンラインに慣れている人だとオフラインは緊張すると思います。

どっちも良さがあり難しさもありますが、どっちが得意かは人によって差が出ますね。文字起こしひとつでも記事の作り方が全然違います。

自分の得意、不得意がわかることでこれに時間がかかるから納期はどれくらいがいいのか目安ができたり、文字起こしが苦手なら全部外注するとか対策がとれるようになりますよね。

ーーなるほど……。ちなみに仲奈々さんは本業もあると思うのですが、どうやって両立されていらっしゃるのですか?

時間の使い方を意識しています。家事や育児の片手間、仕事の休憩時間にスマホで構成案を作って時間を短縮していますね。土日は夫に子どもを見てもらいその間に書いていました。

食事はミールキット、洗濯は乾燥機任せなど、家事にかける時間も極力減らしています。でもライターの仕事に注力したいのもあり、10月からはフリーになろうと思っています。

ーーすごいですね!応援しております!

SHE卒ライターのロールモデルになりたい 

ーー最後に、今後の目標を教えて下さい!

ライティングの仕事だけで生きていければいいなというのと、SHEのライターコースを卒業するとちゃんとライターになれるんだよみたいなロールモデルになりたいです。

この人いいライターさんだなと思ったらSHEを卒業したライターさんだった、みたいな人が増えるといいなと思っていて、その手伝いの1つがライターTAの仕事だと思っています。

ーー仲奈々さんはほんとうにSHEが好きなんですね。

SHEに入るまでは固定概念ガチガチな人間で「いい学校でて、いい会社入って、30歳までに結婚、子供を産むのが女性の幸せ」だと思っていました。

親の敷いたレールで生きてきたことになんとなくずっと違和感があり、かといって好きなことがなにか分からないし自分にはスキルがない、こう生きるのが自分の幸せなんだと思い込んでいたんですよね。

でも、私が育児や家事に追われて2回会社を休んでいる間に1回も育休をとらないでキャリアを続けていた同期は昇進していたり給料があがったり役職がついてどんどん出世していきました。

親の言うとおり真面目に生きてきたはずが、年々同期と比べて稼げていないし役職もなくスキルもなくこのまま人生終わっていいのかなと焦りがでてきました。

何ができるのか何がしたいのかが強くなり、いろんなモヤモヤが重なってちゃんとスキルを身につけたい、自分の仕事に自信を持ちたいと思ったのもSHEに入会した1つのきっかけなんです。

SHEっていろんな人いるじゃないですか。今までは似た境遇のお堅い系の人が多かったので、集まっても同じ価値観の人ばかりだったのですが、SHEに入ってからは海外住むために勉強してる人とかいて、いい意味でとてもカルチャーショックでした。

いろんな生き方・働き方があり、私が固執していた働き方はほんとに一部のものでしかないんだと感じました。

これまでまわりと比べて私はほんとにだめな人間、なにもできない、と苦しみました。でもSHEにいて、何歳になっても好きなことをしていいんだなと思えました。私がSHEのコミュニティで結構救われたんですよね。

だからこそ私ももっとちゃんと実績をつけて、名前で仕事が出来る人になればSHEを卒業したんですよ!って説得力がきっと増すと思うのでそんな存在になりたいです。

ーー素敵な目標だと思います。本日はありがとうございました!

今回仲奈々さんの実体験のお話を伺い、ライターとしての想いやSHEに対する想い、生き方・働き方に対しての想いの強さを感じました。仲奈々さんのようなインタビューライターになれるよう1記事1記事を大切にし、この企画を進めていこうと思います。

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