ひいな

メンタルが不安定な大人

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あなただけが天使だったのに

“どうしてなの? この広がりのなか 美しいものほど 壊れやすいなら” “救いだして あなたが魂に変わってしまうならば いっしょに連れていって” わたしの天使が、いなくなったよ。 ずっと側にいたのに。 いつだって、天使だったのに。 ——— 君がほんとうに笑ったとき、僕は透明になる。 僕は君を守るよ。 〈必要でなくなる〉そのときまで。 ——— わたしの髪を乾かしながら小さな声でそう言ったの。 聞こえないふりをしたけれど。 ほんとうにその日がくるなん

    • 今日を生きるために

      ブロンブロンブロンブロンブロンブロンが、 やめられないよ〜〜〜〜〜 朝起きるために飲んで 仕事行くために飲んで 撮影行くために飲んで 生きるために飲んでる。 いつもの診療内科で 信頼してる女医さんに 『治す気ありますか?』って言われちゃって それから病院には行かなくなった。 輸入したジェネリックのクスリとブロンで生きてる。 病院に行ったら、 働くことも写真を撮ることも禁止されて、 入院の案内と検査の話をされるだけ。 ブロン一回辞めれて、先生褒めてく

      • 今年初のスイカバーを食べた話。

        六月の頭、近所のスーパーにスイカバーが並んだ。ひとり暮らしの部屋は、まだ少し冷たい風が通っていたけれど、夏を始める儀式として、窓を締め切りクーラーのリモコンを手にした。簡単にほどけていく幼稚な甘みの中、この微かな記憶を覚えておきたいと思った。 父は忙しい人だった。夜勤のある仕事の為に不規則な生活をしていたので、父と過ごした記憶は多くない。夜勤明けの朝、家族が朝食を食べる食卓でお酒を飲んでいたし、わたしが学校から帰る頃にはお酒を飲んでいた。 きっと、わたしが幼くて父の顔を覚

        • 私が愛した女性の話。

          薄暗く怪しげなマンションの一室で、私はその日赤い縄を食い込ませた。22歳の肌を複数の男が見つめる中、高揚した唇に触れたのは柔らかくて赤い女の唇。 私には女性の恋人がいた。 きっかけは驚くほどにふわっとしていた。 『ハプニングバー行かない?』『会って欲しい女の子がいる』 職場の同期の仲の良い女の子と、休日にディナーをしていた。多分サイゼリヤかガストだったと思う。丸い目をした幼気な彼女が唐突にそう言った。向かうは繁華街から少し外れた住宅街。一見普通のマンションだった。

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        • コラム
          3本
        • からだのこと
          2本

        記事

          私が名前を変えた日。

          『カナさん、本指名120分でーす!』 携帯電話のコールが鳴り、名を呼ばれた。 つい2週間前に付いた名だった。 お酒、煙草、クラブ遊び、 どれも経験したことがなかった。 ピアスの穴すら怖くて開けられなかった。 ずっとひとりで本を読んでいた。 友達のことも好きじゃなかったし  同窓会や飲み会の誘いもまるで無かった。 わたしが唯一、人間関係を持つ行為が セックスだった。それだけ。 つい数ヶ月前までのわたしは、 web関係の会社で働いていた。 月残業70時間、残業代無し、手取り

          私が名前を変えた日。

          生理の話

          生理の話をしようと思う。 十数年間苦しめられている敵の話を論理的にしようと思う。 感情的になったらごめん。 マジで生理無くなれよ、って思ういや感情的やん。 感情的にならざるを得んやん。 マジで生理無くなれよ、って思う。 もし、例えばの話、 選択制で選べるとして、『生理有』選択した場合、子宝に恵まれます。『生理無』を選択した場合、将来、子供ができなくなりますよ〜って言われたとしても、『無』を選んでます。確実に。 だって、選んでないけど産めないから!! たいてい

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