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もうやめにしよう『デッドプール&ウルヴァリン』レビュー


【概要】

監督 ショーン・レビ
脚本 ライアン・レイノルズ
   レット・リース
   ポール・ワーニック
   ゼブ・ウェルズ
   ショーン・レビ

デッドプールの3作目。以前はFOXだったが、FOXをディズニーが買収したこともあり、今回からMCUに組み込まれた。
MCUの映画作品としては・・・何作目なんだろう。もう数えていない。

<注意>
ネタバレ控えめでいきたいのですが、だめだ。ネタバレします!

【あらすじ】

不治の病の治療のために受けた人体実験で、自らの容姿と引き換えに不死身の肉体を手に入れた元傭兵のウェイド・ウィルソンは、日本刀と拳銃を武器に過激でアクロバティックな戦闘スタイルのデッドプールとして戦いを続けてきた。戦う理由はあくまで超個人的なものだったが、そんな彼が世界の命運をかけた壮大なミッションに挑むことになってしまう。この予測不可能なミッションを成功させるため、デッドプールはウルヴァリンに助けを求める。獣のような闘争本能と人間としての優しい心の間で葛藤しながらも、すべてを切り裂く鋼鉄の爪を武器に戦ってきたウルヴァリンは、とある理由で、いまは戦いから遠ざかっていたが……。

映画.comより引用

【見る前の気持ち】

個人的に大好きなシリーズの最新作。
 ※1作目は85点、2作目は90点はあると思ってる。
ただ・・・正直MCUについていくのがしんどくなっている。
「エンド・ゲーム」以降は蛇足感がヤバい。
本作が面白くなかったら、MCUを見るのをやめることも検討している。
気合を入れて、初日初回の吹替版を見てきました。

【登場人物】

ウェイド・ウィルソン/デッドプールライアン・レイノルズ/加瀬康之)
 R指定ヒーロー。敵に改造されたせいで不死身の肉体と引き換えに見た目がヤバくなってしまった。つまり仮面ライダー。観客に話しかけてきたりする。
ろくでなしだが、なんだかんだ正義感はある様子。たぶん偽悪者。好き。
今作では愛するヴァネッサと別れて、人生に迷子になってる。また?

ローガン/ウルヴァリンヒュー・ジャックマン/山路和弘)
 『LOGAN』で死んだウルヴァリンとは別の世界のウルヴァリン。色々あってやさぐれているし、アル中。
全てを切り裂く爪と不死身の肉体が武器。大体キレてる。

カサンドラ・ノヴァ(エマ・コリン/佐倉綾音
 本作のラスボス。X-Menのチャールズ・エグゼビアの双子の妹。邪悪な超能力者。
時空の墓場的な場所『虚無』を恐怖で支配するやべ―やつ。

パラドックス(マシュー・マクファディン/置鮎龍太郎)
 TVA(要はタイムパトロール)の偉い人。

ピーター(ロブ・ディレイニー/三上哲)
 デッドプールの友達のヒゲ。

【よかった点】

①    ヒュー様のウルヴァリンが帰ってきたこと
 ぶっちゃけこれだけでもこの作品の意義はあったかな、と。
 相変わらず格好いい。素敵。まじでキレてる、キレキレの肉体。
②    ディズニーでもやりたい放題なデップー
 ブラインド・アルとのやり取り(コ○イン)とか最高でした。
 『マッド○ックス』を弄ったり、Hondaのオデッセイをネタにしたり。

【悪かった点】

①    ドミノもファイヤーフィストもいない、デップーの「家族」
 デッドプールの1作目は「ラブストーリー」。2作目は「ファミリー映画」だった。なのにデップーの「家族写真」には前作で活躍したドミノもファイヤーフィストもいない。なぜかどうでもいいシャッタースターはいる(ピーターはまぁ許す)。
写真だけのカメオ出演でもいいからさぁ…なんとか出せなかったかなぁ。
②    ラスボスのカサンドラに魅力がない
 つるっぱげで、能力が念動力と記憶を読むとか…エンシエント・ワンとスカーレット・ウィッチを足して2で割ったんですか?つまらん。
そもそも1度倒した後に復活してもう1回とか、やめてくれませんかね。
③    過去のアメコミ映画キャラの使い捨て
 エレクトラやブレイドはどうでもいいんだけど、ガンビットはもったいない気がする。単独映画の企画もあったけどぽしゃったんだっけか。ちょっとイメージよりも太かったけど、能力も武器も映画映えしやすそうだ。
ただ、訛りが酷くて聞き取りづらい。訛りが酷いのはキャラ設計だしそれはいいんだけど、関西弁にしておいてもらえればまだ良かった。でもそれだとおもしろに寄り過ぎるのかな。
でも、ヒューマントーチのシーンは笑いました。そりゃ、キャプテン・アメリカだと思うじゃない。
④    デッドプール軍団とのバトルのオチ
 バトルシーン自体は良かった。良かったんですよ。ただ、あのオチよ…。
 ピーター…。お前…まじかよ。気持ち悪い。
⑤    多すぎるスローモーション演出
 デッドプールシリーズと言えば「スローモーションにして名曲を流す」あの演出。ここぞで使うからいいんであって、何度も使われるとしんどい。
しかも大したシーンじゃないのに。これがテンポの悪さにも繋がっている。140分だったけど、120分くらいにはできるはず。

【まとめ】

ディズニーに移っても、良くも悪くもデップー映画
悪趣味だし、下ネタ多いし、下品で下種なギャグ・ジョークに塗れている。悪かった点で挙げた③④⑤も個人の好みの部分。きっと好きな人もいるはず。
冒頭のウルヴァリンの遺体をぶん回すシーンも、見ていてちょっと気分が悪かった。ただ、その後作中で非難されてるので許した。まぁ、デップーだしね。

終わり方もちょっと違和感あり。ウルヴァリンの隣にローラ?がいたけど、どうしたの?
MCUに参戦とはいっても、結局『アベンジャーズ』の世界線には行ってないし…。今後何かあればDr.ストレンジが呼びに来るってだけかな。

評価 ☆3 デッドプールシリーズが好きならまあ見てもいいかな

小ネタが多すぎてついていくのが大変だし、ご新規様お断り感が強い

ただ、一つ希望がある。それは本作におけるデップー最大の問題発言。

「もうやめよう!マルチバース!」

まじでやめようぜ、マルチバース。
カーンの俳優もやらかしてクビにしたんだしさ。もう誰も望んでないって。全部Dr.ストレンジとかロキが何とかしてくれました、で「良し」としようよ。
ソニーとうまくやってスパイダーマンもたまに貸してもらってさ。せいぜい地球規模くらいの戦いからまたじっくり世界を広げていこうよ。そんなサノスみたいな巨悪がポンポン出てきても困るって。
漫☆画太郎の作品『樹海少年ZOO1』みたく、今までの話は無かったことにしたらいいじゃない。どっちかていうとこのやり方はアメコミが元祖みたいなものじゃん。
ね、そうしようよ。お願いだからさ。

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