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豊臣の在処《第1話》


【はじめに】100円の有料でございますが、脚本は無料で読めます。

      こんな僕の作品を読んで、面白い!気になる!

      続きを読みたい等と言う方は、投げ銭(おひねり)、

      サポートするを頂けましたら幸いです。

      プロデューサーや映画監督、プロの脚本家様にも

      見て頂きたく思います。

      よろしくお願い申し上げます。


ではスタートです!


【梗概】 平成時代一躍TVで取り上げられた徳川埋蔵金。

     では豊臣埋蔵金はないのか?そんな、理想を抱いて

     すぐさま、お金が欲しい、ニート・借金苦・老人

     薬物中毒者の4人が大阪のあちこちを掘る。

     果たして、豊臣埋蔵金はあるのだろうか?


【人物表】

     ドール(28) この物語の主人公でニート。

                  働かずお金が欲しい。

            コーヒー好きだからドール。

     カイホー(43)借金苦のおっさん。

            過去に破産してる為宣告不可。

            でも借金から解放されたいから

            カイホー。


     セワじい(75) 80歳の妻を介護しているから

            セワじい。所謂老老介護。

            年金では、食う金、雇う金も無く

            墓も建てれないので参加する。

     コナモン(35)覚醒剤から抜けれないジャンキー

            だからコナモン。

            金は要らない。兎も角、薬物から

            脱却しようとしている。


サブタイトル「徳川もあれば豊臣もある!」

○ドール・自宅(夜)

スマホでYouTubeを見ているドール。

過去の徳川埋蔵金のTV番組をアップしている動画。

YouTube「ここ青塞山は、今も眠ると言われる徳川の宝がある。そんな伝説を信じて、今世紀最大のプロジェクトが始まった」

ドール 「へえ。こんなのあったんだ。何か、小ちゃい頃見た覚えがあるな」

YouTube「深く深く掘り地下100m以上に差し掛かろうとしたその時!突如、穴が出た!いとも簡単に、トンネルが縦横無尽に出たのだ!!」

ドール「マジかよ!」

YouTube「針井重里は、その穴に突き進んだ」

ドール「えっ?あるのか?あるのか…」

母OFF 「ちょっとご飯食べないのーー?」

○リビング・食卓

 階段から降りて来るドール。父親が先に食事をしている。

 母もキッチンの水道を止め、テーブルに座る。

 目が合う、ドールと父親。

母  「早く食べなさい」

ドール「おう!わーってる!母ちゃんコーヒー」

母  「何言ってんの?ご飯にはお茶でしょう。あるわよ」

ドール「食後!先ここ置いといて」

母  「ハァ、食費もかかるしコーヒーもタダじゃないんだから」

ドール 「どっちも一緒だろう」

 ドールご飯を口に入れ噛む。箸と茶碗を持ったまま。

 父親が口を開く。

父  「お前このままでいいと思ってるのか?」

ドール 「チッ!食事時にかよ」

父親  「そうは言っても籠もっとるだろうが部屋に。いいか、もう2年で30だぞ。このままでいいのか」

母   「コーヒー置いとくわよ。お父さんそれは後で」

父   「そうやって母さんは…お前な父さんが折角紹介してやった営業の仕事をな」

ドール 「しゃあねえだろう。ノルマきつくて…成績取らなきゃ罵声浴びたし」

父   「父さんはな、どんなに苦しくても歯を食い走りながら頑張ってきたんだ!お前には忍耐…」

 机に茶碗、茶碗の上に箸を叩きつける。

タイトルバック『豊臣の在処 第1話』

○カフェ内

 カウンター席に着いているドール。机の上にカップコーヒー。

 『Star Doll』と書いてある。

ドール 「鬱陶しいな。クソ親父」

○回想・リビング・食卓

父  「なんだ!その態度は」

ドール 「うっせえんだよ!こっちはな、ノイローゼ寸前だったんだよ!毎朝、足が竦んで、それでも行ったけど、会社ですぐ体調崩して」

母  「お父さん本当だわ。この子それで」

父 「だからと言って、いつまでも無職て言うわけにはいかんだろうが!」

ドール「働くのが怖いんだよ!また喩え職は変わっても、罵声は浴びるかって思うんだよ」

父  「そうかわかった。ならば…」

ドール 「親父!」

母   「お父さん!」

 2人ホッとする表情。

父 「出て行け!うちは裕福な家庭じゃない。甘ったれるな!」

ドール「何だと!」

 夫婦喧嘩が始まる。

母 「お父さん、声大きい!」

父 「大体お前が甘やかすから」

母 「甘やかして何かないわよ!今自分で、できる事をやりなさいって」

父 「それが甘いと言ってるんだ!それでもう10年近く…」

母 「仕方ないじゃないのよ!派遣に行っても、一緒なんだから。それに、お父さんこの子が悩んでいる時、仕事仕事で、一つも相談に乗る事もしなかったじゃないの!」

父 「煩い!一本何十万とする商品を売っている!それで、お前らはいい思いもして来た」

母 「何よ!そう言う物の言い方は無いじゃない!」

父 「お前らがそれだけ稼げるのか!おう?どうだ!道楽息子!!」

ドール「ってるよ…やってやるよ!クソ親父!!」

父 「ほほう。サボり癖が染み付いたお前に出来るのか?いいか、楽して稼ぐ仕事なんて…」

ドール 「あるよ!親父からも、上司からもプレッシャー感じない、''楽しく稼げる仕事,,みたいなのがなーー!!」

父 「だったら出て行け!啖呵切りやがったな。一生遊んで暮らすのなら、うん千万、何億と必要だぞ」

母 「ちょっと!」

ドール 「おうやってやるよ!今まで育ててくれて、ありがとうございました」

 足音を立ててリビングを出る。玄関まで追い掛けて行く母。

母OFF 「どこ行くのよ!私も、一緒にお父さんに謝るから」

ドールOFF 「母ちゃん三行半押せ!俺が幸せに」

母OFF 「み…ちょっと!なに?どこ行くのよ」

 玄関が閉まる音。

父 「ほっとけ。すぐ帰って来るだろう」

 部屋越しに壁にもたれて言う。溜息をつく。

《回想了》

○戻ってカフェ内

 大通り。ガラス越しに、歩道を歩く人々。

 煌々とヘッドライト光る車が行き交う。

ドール 「誰が帰るかよ…」

 ポケットに手を入れるドール。

ドール 「でも残りがこれ、じゃあな…」

 掌に残金数千円と小銭少々。

ドールN  「俺は思っていた。今もまだ…」

 イヤホンを付ける。スマホでYouTubeの続きを再生。

YouTube「そびえ立っていたであろう、穴にしては、かなり高さがある。頭上は天井だったのだろうか?と言う事はここは、お宝を隠すための貯蔵庫とでも…」

YouTube「その時、針井は何かを見つけた!!」

YouTube「釘、だった。だがその釘は、江戸の世に作られたであろう和釘。包丁鉄を作った際に、タガネで切り落として、それを材料にした釘…」

ドール「江戸時代に釘なんてあったんだ…」

 何気に、ガラス越しに、外を見るドール。

ドール「あっ、あれ」

○外(夜)

 人の間を縫う様に、針井が夜道を歩いている。

 カフェ前を通り過ぎる。

○戻ってカフェ内

ドール「(立ち上がり大声で)針井さん!!」

 驚く周囲の客。イヤホンを外し、スマホに巻き付け

 ポケットに入れる。コーヒーを飲み干す。ゴミ箱に捨てる。

 慌てて店を出る。

店員「ありがとうございました」

○外(夜)

 針井。手を挙げる。タクシーが停止。

 乗り込もうとする瞬間。

ドール「すいませーーん、ハリーさーん、針井さーーん」

 追いかけてくるドール。

針井「!!(ハッとして振り返るさま)」

ドール「ハァ、ハァ、ああ、あのハリーさんですよね!ハァ、しんど」

針井「ええ。そうだけど、よく僕の事知ってるね?君、平成生まれでしょ?それに、僕は、はりい!!だね!ハリーだと、魔法使い…」

ドール「ああの、動画ですけど『徳川埋蔵金』って本当にあったんですか?」

針井「…いやっあれね、結局はね、出なかったんだけど、山の地形も変わって、自然破壊にもなったから」

ドール「何処かにはあるんですね!」

針井「うーん…じゃないかな?」

ドールM (そうか!だったら…)

 タクシーに乗り込もうとする針井。

針井「もういいかな?運転手さん」

ドール「あの、大阪は如何ですか?『豊臣埋蔵金』ってあると思いますか?」

針井「えっ?いやっ、知んないけど…でもまあ確かに、大阪にも絶対無いって事はないと思うけど。豊臣秀吉の遺跡だってあるわけだし」

ドール「なるほど!」

 タクシーに乗る針井。ドールの方を向いている。

針井「もういいかな?運転手さん新大阪迄」

ドール「あっ、もうひとつ。ハリーと言えば、香取慎吾のドラマです」

針井「…あっ、バブルガムブラザーズの、トムさんね」

 タクシーの扉が閉まり発進。過ぎ去って行く。

○ネットカフェ(外観)

 煌々と灯すネオン。繁華街。看板に『Comic Cafe』と書いてある。

○ネットカフェ内

 A-3とステッカーが貼ってあるブースの中でパソコンを打つドール。

 机上には、スマホと割り箸を入れたカップ麺の空容器。

少なくなったコーヒーのグラスもある。

 パソコン画面はSNS『Kaitter』の

   ドール自身のアカウントの呟く画面。(左上にプロフ画像)

『今何してる』と表記してある上に、一文字ずつ文字を打っていく。

《一攫千金しませんか?豊臣埋蔵金発掘隊募集します!

 絶対あると思います!今すぐ、お金がほしいなど、ガッツの

 ある方、明日大阪城近くの跡地に来てください》

 『Kaiweet』をクリックする。『送信成功』の表示。

ドール「(欠伸をして)眠っ…」

 パソコンをホーム画面にして眠りにつくドール。

 画面が点くスマホ。数多くリプライの通知と音。

リカイート(上下矢印)やお気に入り(星印)にも数多く表示される。

男1「こいつアホちゃうか」

女1「マジで言ってるの?」

男2「あるわけねえだろう、んなもん」

女2「ドラマ〜」

男3「いやっマジであるかもよ!」

男4「あそこ掘れんの?」

女3「大阪城近くの?そんなのあるんですか?」

男5「ありますよ!宮殿の跡地だったかな?」

男6「夢落ち」

男7「夢くらい見させてやれって!」

女4「マジウケる」

T『翌朝』

T『谷町宮跡公園』

スマホを見るドール。

ドール「誹謗中傷ばっか…ハァ…誰も来ないか…」

ガリガリと音が聞こえる。

大阪城を背景にして、男3人が来る。

左・セワじい 中央・キョロキョロするカイホー 右・スコップを引きずるコナモンは、どこか顔色が悪い。

ドールN「そう、俺達は夢を叶えて…」

T『続く』


如何だったでしょうか? 面白くねえよと思われる方申し訳ございませ

ん。もし、面白い!続きが気になると思う等ございましたら、投げ銭

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が、不定期更新とさせて頂きます。必ず更新致しますのでお待ち下さい。

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