#幸せとは~『また、同じ夢を見ていた』から紐解く~
#幸せってたとえば ?
この企画を始めてしばらくしたころ、これまでに読んだ本を回想し整理する機会がありました。
その時に、思い出したのです。
作中で何度も何度も「幸せとは何か」と問いかけ合う小説が、あるということを。
住野よるさん作。『また同じ夢を見ていた』
この物語の主題であると言っても過言ではない問い。
「幸せとは何か」
長い人生に出された宿題のようなこの問い。自分の答えを即答できる人は、どれくらいいるでしょうか。
『また、同じ夢を見ていた』の中では、登場人物たちが、悩んで迷って考えて、その人なりの答えを見つけていきます。
幸せとは、自分がここにいていいって、認めてもらえることだ(南さん)
女子高生の''南さん''の答え。
居場所があると、きっと人は強くなれる。
ここにいてもいいんだよって、感じさせてもらえることで、心の底に安心感が生まれる。
その空間。
誰かのとなり。
みんなの輪の中。
どんな場所でもいい。
そこにいていいと、認めてもらえるのなら。
幸せとは、誰かのことを真剣に考えられるということだ(アバズレさん)
季節を売る仕事をしているアバズレさん。
自分のことも、他人のことも、どうでもいいと思ってしまったことがあるそう。
誰かを思えること。
誰かのことを考えられること。
そうやって誰かのために心にスペースを確保して、相手のことを真剣に考えられること。
それが幸せ。
そう思える相手がいることも含めて。
幸せとは。今、私は幸せだったって、言えることだ(おばあちゃん)
歳をとっていないと、説得力がない言葉だと思いました。
私は幸せな人生を送ることができた。
もう、なにもいらない。
そうやって笑えることが、幸せ。
はたから見れば普通の人生だったのかもしれない。
それでもいい。
私は、そんな普通に幸せな人生を送ることができた
そう言って、胸を張れるから。
幸せとは、自分が嬉しく感じたり楽しく感じたり、大切な人を大事にしたり、自分のことを大事にしたり、そういった行動や言葉を、自分の意思で選べることです(奈ノ花)
奈ノ花。
この本の主人公、小学生の女の子です。
物語の中で、家族、クラスメイト、大切な友達たち、先生、いろいろな人と関わり、見つけた奈ノ花の答えが、これです。
自分の意思で、選べること。
とても奈ノ花らしい、ひいては、とても住野よるさんらしい答えだなと思いました。
私たちは、日々、いろんなことを選んで生きている。
だから、その瞬間瞬間に、後悔しない、幸せになれる選択を。
そうやって自分で選べること自体が、最高の贅沢であり、幸せということなんだろうな、と思います。
あなたにとっての、「幸せとは何か」
よかったら、教えてください。
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