10・畳語法
賑やかで 更に賑やかで 一層賑やかな! 渋谷の街を抜け、松濤美術館は
ひっそり建っている。
外壁には紅雲石とよばれる石・石・石。
それらが重々しく設えられている。
金色の縦格子もまた一本、二本、三本…と、建物の中心と軒裏に張り巡らされている。
中に入っても金色・金色・金色。
中央の吹抜けには、ブリッジと噴水を取り囲むように柱、その周りにも柱、一周ぐるりと柱が建っていて、ブリッジに立つと物々しい雰囲気を感じる。
そう、物々しい雰囲気を感じる。
上下に螺旋階段がぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる…。
展示を観ようともぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる…。
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる…。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?