昔自分が書いた文章に、突然出合うことがある。
たいていはザッカーバーグのおかげなのだが、今回は会社のSlackの「子育てチャネル」での社員とのやりとりがきっかけとなって、7年ぶりに出合った。
こんな文章を書いたことも、こんなふうに思ったことも、人間は7年も経つと見事なほどに忘れてしまう。
完全に忘れていた光景や感情が、唐突に出合う文章で蘇る。
昼下がりのカフェ。斜めに差し込む陽光。中学校の制服を着ていた娘。はにかんだような笑顔。間に置かれたコーヒー。
フィルムの早回しは、あれからもっと加速して、さらに7年がたった。
娘は2歳の幼児を内包したまま既に大人になり、そう遠くないうちに巣立つだろう。
早回しで過ぎる時間の中で僕らに出来ることは、こうして過ぎた時間の愛おしさとその速さを思うことくらいだ。