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日記 2023年11月8日(水)

目覚ましの音にハッと飛び起きたら午前7時45分。急いで支度をして家を飛び出す。起きてシャワーを浴びて、玄関を出るまで約20分という早技だった。

朝の小田急線では、登戸駅まで椎名誠「くじらの朝がえり」を読んで、そこから代々木上原までは寝た。乗り換えのため降車すると、千代田線を待つホームの人口密度が恐ろしいことになっていた。一本の電車に収まり切るのか不安なほどの行列が押し合いへし合いうねりながら、みんな苛立ちを抑えている。そこへ電車が到着。
乗るしかないのでエイヤッと乗り込む。もう寸分の隙間もないですという状態から、さらにもう一団が詰め込まれる。思わず「グェッ」と声を出す人が何人もいる。大人たちは布団圧縮袋のようになって朝の移動を繰り返しているのだ。

心が自由に軽くなれるものをとバッグに放り込んだ、椎名誠のおなじみ赤マントシリーズ「くじらの朝がえり」。
世界のシーナさんはいつでも忙しい。仕事も忙しいが、常日頃から世の無象無象に喜怒哀楽を爆発させている。楽しんだり考察したり懐かしんだり、しょっちゅうムキになって「バーロー」とか言ったりしている。旅に出て酒を飲み仲間と語らい、そして文章を書いている。若き日の僕にとって、その生活は「憧れ」そのものだった。椎名誠は強くて怖くて、それでいて知的(なんせ作家)という、男としての理想像でもあった。
その膨大な作品群の中から、まだ読んでいなかった本を一冊ずつ読んでいこうと思っている。ゆっくりとでいいから。

「無理しないでね」と人にも言うし、自分が言われることもある。壊れるほど無理をしてはいけないもわかっている。それでも《やれる範囲のことを無理せずやっていたんじゃ、人の心を動かすことなんでできねえんだよ》とは、カッコよすぎる泉谷しげるの言葉である。本当にその通りなんだよ。

帰宅してプランクを4分。晩飯は辛ラーメンをデカ盛りで。辛いものを汗をかいて食べるのは幸せだ。缶ビールは一本だけ。
得地直美のモノクロ町画集「神保町」を読むというか見る。絵も字もとても好きだ。おかげで心地よく眠気がやってきて、すっぱりと寝た。午前2時就寝。

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