元ひきこもり。花に救われる(スピリチュアル系)。
昔テレビを観ていると、某男性アイドルが鳥と会話ができる云々ということを言っていました。
私はそれを観ていて鼻で笑っていたのですが、よく考えると私も似たような体験をしていました。
私は花と会話をしたのです。
花に励まされる。
スペイン巡礼をご存知でしょうか?
別名カミーノと呼ばれるもので、フランスからスペインの西の端にあるサンティアゴ・デ・コンポステーラと呼ばれる街までひたすら歩き続ける巡礼道のことです。
四国のお遍路のスペイン版であり、巡礼者は世界各国から集まってくるのです。
私は30過ぎたときに仕事をやめてスペインに向かいました。
初めての海外。英語は中学生レベル。スペイン語の勉強はしていたのですが、巡礼者との会話は英語が占めており、英語が話せないと孤立してしまうのです。
アルベルゲと呼ばれる宿泊施設での孤立が辛く、旅の序盤でホームシックにかかってしまいました。
気落ちしながら歩いていると、道端に咲いている花にふっと意識が向いたのです。
スペインの花は色彩豊かで、それはそれは美しいものでした。
これまで花になんて興味がなかったのですが、私はその道端に咲いている花を見て何故か元気が湧いてきました。
俗に言う目で見て癒されるという経験ではなく・・・道端の花が話しかけてきたのです・・・。しかも、甲高い日本語で・・・。
「がんばって!!キラキラキラキラ・・・・。」
「よく来たね!!キラキラキラキラ・・・・。」
明らかに花が私を励ましているのです。
言葉も聞こえていたのですが、どちらかと言うとキラキラという音といったら良いのでしょうか、歓迎している感覚のようなものを感じました。
花によって、その日一日は凌ぐことができました。
スペインの各村の入り口には必ずと言って良いほど、多くの花が植えられていました。
その後、村に到着する度に花たちが私の到着を歓迎するのです。
私はそれで花が好きになりました。
この感動を誰かに伝えたい。
スペインでの経験はお花だけではありません。
神様らしきものの声を、山道を歩いている道中に聞いたのでした(何故か日本語の男性の声・・・。)。
神様らしきものは、将来がどうなっていくか質問すると一つずつ教えてくれました(今となっては何を言われたのか忘れてしまいましたが・・。)
気のせい、もしくは自分の思考の声だけでは片付けられない不思議な体験だったので、帰国後さっそく家族にこの話をしたのです。
すると母から、やんわりと苦言を呈されたのでした。
「そうね〜。そんなことがあったんじゃね〜。でも頭がおかしくなったと思われるかもしれんから、あまり人に言わん方が良いよ・・。」
巡礼をした後も人生がうまくいかない・・。
帰国後、ひょんなことから私はマッサージ師になろうと思い、とあるお店に見習いという形で通うようになりました。
直感が働いてマッサージ師を目指したはずですが、その直感があえなく大外れ。
「これはもしかすると選択ミスってないか・・・。」と思う日々が続いていました。
どう考えてもうまくいくイメージが浮かびません。
そしてお店のオーナーさんが怖くて「辞める」ということが言えず、悶々としたまま見習いとして通い続けていました。
この頃のストレスは凄まじく、免疫は落ち私は毎月風邪をひく程でした。
マッサージの店舗には背の高い大きな観葉植物がいっぱい配置されていました。
個人店舗のお店であり、オーナーさんは観葉植物が好きな方でした。
ある日、いつもの様に呆然としながら施術を眺めていました。すると不意に私の肩にバサっと何かが落ちてきたのです。
それは観葉植物の大きな葉っぱでした。
葉っぱが肩に落ちてきた途端、私は我に返りました。
これは感覚なのですが、観葉植物が私の肩を叩いて喝を入れた様な気がしました。
スペインから戻ってきてから花とか神様らしきものとか、その様なスピリチュアル的な経験はなかったのですが、やはり花にも意識の様なものがあってメッセージを送っているのではないかと思った体験でした。
さて、マッサージ店をどうやって辞めたかというと、オーナーさんがあまりにも怖かったので、泣いて詫びて辞めたのでした。泣き落としってやつです。
きっと泣いて辞めさせて欲しいと懇願する三十を超えた男はなかなかいないと思うので、きっとオーナーさんから色々な人たちに語り継がれていくことでしょう。
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