見出し画像

歴史的考察から見る組織と人材の変遷

これから10年のうちに、起きるであろう、プレシンギュラリティの到来により、過去の人類が何千年もの間に経験したよりも多くの歴史的変革が起きることは、どうやら間違いなさそうです。

上表のとおり、2030年頃を境に、それ以前を「特化型AI ※1 時代」それ以降を「汎用型AI ※2 時代」と位置づけ、この時期からを「第4次産業革命」と定義しました。

「第4次産業革命」のキーワードは、汎用型AI(人工知能)です。

これまで組織の中で重宝されてきた知識とノウハウは、単に蓄積されたものでは、AIに代替されることでしょう。

そして、「第2次産業革命」以降、長期にわたり、根づいてきたヒエラルキーを重視したピラミッド型組織形態も、AIの導入による時代の急激な時代への対応が難しくなってきます。

これまで、上意下達の指示に対して忠実かつ効率的にこなしさえすれば一定の評価を得られた時代は、既に遠い昔です。

第4次産業革命(汎用型AIの時代)には、これまで歴史的に築き上げてきた組織形態・求められる人材のあり方が大きく変貌します。

【予測】

① 「ピラミッド型組織」は形骸化し、上意下達の業務の殆どがAIに代替される。

② 第3次産業革命時代に「ピラミッド型組織」に代わり、導入され始めた「ネットワーク型組織」も汎用型AIの導入でモデルチェンジが必要となる。

③ 第3次産業革命(PC・インターネットの時代)に重視された「知識・ノウハウの共有」「業務の効率化」もAIに代替される。

④ 第3次産業革命から課題となっていた「指示待ち」から「自立型人材※3 」への転換が待ったなしで迫られる。

以上これまでの組織・人材のあり方を根本から覆す時代の転換期において、求められるリーダーシップ像にも変化が生まれます。

◇産業革命に伴う組織・人材の変化

これまでの歴史においても、産業革命が起こると、それに合わせて組織構造と求められる人材のあり方が大きく変化します。

「第1次産業革命」では、それまでの家内工業の仕事場が工場に変わる(労働力が田園地帯から都市部へ移動)ことで、組織にマネージメント・システムとルールが導入されました。資本家・企業の台頭と労働者との役割分担が生まれました。

「第2次産業革命」では、軽工業に代わり、重厚長大型の企業が隆盛。

労働力の大量増加に伴い、ピラミッド型組織の確立とセクションの増加、前時代と較べより複雑なマネージメント・システムが導入されました。

「第3次産業革命」では、単純労働は減少。

その代わり、コンピュータを使い、問題解決や新しい取り組みが出来る人材が求められるようになりました。

~組織業績主義から個人業績主義へ

ピラミッド型組織から、ネットワーク型組織への移行時期でもあり、「知識・ノウハウの共有化」「効率化」がマネージメントの重要課題となりました。

至近未来の「第4次産業革命」では、組織のあり方そのものが大きく変化すると予測されています。

※1 特化型AI・・・・・・特定の機能に専門化して稼働する人工知能。(ex.自動運転技術、画像認識、将棋・チェス、人との会話など)
※2 汎用型AI・・・・・・プログラミングされた特定作業やタスクに限定せず、人間同様、人間以上の汎化能力を持ち、自律的に動く人工知能。
※3 自立型人材・・・・企業や団体、組織において、自ら課題を見つけ出し主体的に動く人材のこと。自律型人材と表記する場合もある。


ごく普通の男女 ビジネスパーソンが、トップアスリートの集中力、直観力、勝負勘、脳の使い方をマスターできるとしたら?