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11月21日の日記 21世紀でも珍しいコテコテ

・鵼の碑、読んでる。まだ読んでる。話が動き出したのはいい。最近頭がぼんやりしてて内容が頭に入ってこないんだよな……と悲しんでた。恐らく体が凝りすぎててぼーっとしてただけ。


・昨日仕事で駄目出しを食らったので、エイヤッと方向転換をした。クオリティ的にはもっと上を目指してほしいみたいだけどとりあえずオッケーをもらえた。ホッ。


・どうする家康を観た。茶々が古き良き悪女なのですごい。今どきこんなコテコテの悪い女おらんぞ。

・秀頼に対してああやって何でも言い聞かせてきたんだろうな……ってところも、対人距離感のおかしかった信長とよく似ている。そうなっても致し方ないと言うには、茶々は割に恵まれている。

・茶々のファザーコンプレックスは複雑だ。それでいて単純。「敵とみなした男に媚を売って愛を振り撒く」。これだけだ。

・劣情一点張り。嫌いな男にお前が嫌いと言ってしまえば別の人生も歩めたかもしれないのに、茶々の動機となる心の芯には恨みと怒りしかない。過去に起きた死と裏切りに支配され、その負の感情に基づき悪意たっぷりに秀頼と大坂勢を率いている。

・典型的悪女のコテコテ煮。すごい。

・見てて気持ち悪いな……が正直な気持ちだ。

・茶々の人生には希望がない。夢もない。楽しみもない。煮詰まった感情だけを見させられるのも、その被害者(秀頼)を見てるのも、辛い。

・家康には彼女を助ける気が全くない。だから「ああこの人って助からないんだろうな」と感じる。今作で一番のお人好しは家康なので、その家康が見放してるということは「救いようがない」ということだ。

・茶々は、男の「偉大さ」を見誤っている。

・男は何でもできると思っている。だから母を助けに来なかった家康を恨む。ずっと恨んでいる。家康にもできないことがあるという単純な、個人の豊潤な人生というものを理解できていない。

・茶々はたぶん、「女」のこともジェンダーでしか捉えられていない。だからきっと秀吉の手を握って性を振りまいた。茶々の人生観は貧困なのだ。

・今作には色んな場所で戦う女性がたくさん登場した。家康の母、妻たち、家臣たち、家臣の妻たち。それぞれが人生を持っていて、各々違う気持ちを持っている。

・それらに背を向けている茶々が歴史の敗者となるのは、何だか自然な気がする。戦争をする国よりも平和な国の方が豊かなのだから、貧しい国が破れるのは道理だ。


・間違えて宝石のページを開いたら、広告が宝石だらけになった。宝石が好きなのでうれしい。

・身に付けたい欲はあんまりない。見てるのが好き。

・ジュエリーに台座を付けるのは西洋文化圏の流儀で、インドなどのアジア圏では紐を通すため横に穴を空けるのが主流らしい。昔読んだ本に書いてあった。

・そもそもアジアでは、広告でよく見る「カット」の方法も違った。丸石や筒のようなビーズっぽい加工がされていることが多い。

・写真と一緒に、購入時のエピソードやまことしやかな噂までたっぷり載っている。書いた通りアジアの宝石や、謎の直方体(みたいなもの)まであってオススメ。

・ミキモト真珠島もよかった。真珠が大量生産されてサイズ別に分類されている奇妙さを他で見ることは難しい。ものすごくオススメ。

・真珠博物館の美しい宝飾品もよかった。西洋風の作り方で帯留めなどを作っているのが面白い。あ〜和漢混淆〜。

・美を求める心には国の違いなんかないんだな、という原始的な人の欲求に触れられるから、宝石が好きだ。「ありのままでいい」という素朴さではなく、「もっと美しくなれるはずだ」という偏執的な情熱によって様々なカットやアクセサリーが作られている。興味のない人からすると異常に見えるくらい凄まじい情熱に触れられるから、宝石が好きだ。

・ルッキズムは批判されがちな時代だけど、美しいことがどれだけ人を惹きつけるかに無頓着な意見を見ると「興味のない人には分からないんだろうな」と思う。

・越えられないほど高い壁、埋められないほど深い溝。これを実感してぞくぞくできるから、私は宝石が好きだ。

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