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奏でるEV

ハイブリッド車がモーターで駆動しているときって、音が小さくて接近に気づかないことってあります。エンジンで動いていれば、その車両特有のエンジン音がします。父はエンジン音で車種の区別がある程度つくようですから、車両のアイデンティティのひとつと言ってもいい。バッテリや燃料電池を動力源とする電気自動車(EVまたはZEV:Zero Emission Vehicle)はそういう駆動音に乏しいとも言えます。

そこをカスタマイゼーションによって魅力に転じようとしているのがFCA(Fiat Chrysler Automobiles)の新型フィアット500です。

動画の8:30ほどのところから再生していただくと、低速度で走行中の車体が美しい音楽を奏でているのがわかります。この音楽はダウンロードによってユーザーの好みのものに設定することが可能です。接近を知らせることで安全性を高めるだけでなく、イタリアメーカとしてのブランディング効果もあるでしょう。ただ、このような車両が増えると音楽同士が干渉しあってしまう気もします。

自動運転技術も進んでいます。テスラが車載コンピューターに求められる膨大な演算速度を満たす製品の自社開発に成功したと発表、

一方で米半導体メーカであり、高速GPUを開発するNVIDIAはこれに焦りをみせています。自動運転のレベル(ドライバーの介入度合いがレベルがあがるにつれ低くなる)が上がるにつれ、車両の内外の環境情報を収集し、それを処理し、「判断」し、適宜アップデートできる車載知能が必須となります。車載チップのスタンダードを勝ち取る競争が激しくなっていきます。

テスラが開発している技術のなかでも特に魅力的なものは、Reverse Summonと呼ばれるもの。これは乗員を下ろした車両が自動的に近くに駐車し、適当な時間にまた迎えに来てくれるというもの。

ちょっとした買い物をするのにも、駐車のことを気にする必要がなくなります。

自動運転は非常に多くの機関・業界と、多種多様な技術をまたぐ、いま最も熱い分野です。MaaSと並んで国家レベルのプロジェクトであるだけに、その進展から目が離せません。

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