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<少額訴訟記4>納得のいかない敷金精算書

・2023年12月下旬
話の通じない大家とサヨナラするため、賃貸マンションを退去

・2024年3月初旬
敷金から控除される修理費用34,200円(後日減額され24,200円)に納得がいかず、少額訴訟へ踏み切る

・2024年4月下旬
裁判で勝訴的和解が成立し、敷金全額を取り返せることに

*記事には多少のフィクションを含みます


敷金が返ってこない

契約書によると、敷金が返還されるのは物件明け渡しの翌月末。

私達が物件を退去(明け渡し)したのは2023年12月なので、敷金返還は2024年1月末ということになる。

ところが、1月31日になっても指定口座への入金はなかった。
大家からの連絡もなかった。

大家から何か聞いているかもしれないと思い、仲介業者へ電話した。

すると、仲介業者宛に、FAXで敷金精算書が届いているらしかった。

今どきFAXって……


敷金精算書

大家が仲介業者へFAXを送信したのは1月31日だった。

1月31日が敷金の返還期日だというのに、大家はどういうつもりなのだろうか。

敷金返還の遅延だけでもイライラするが、敷金精算書の明細を見てもっとイライラすることになる。

敷金精算書(修理費用明細) 

ダイニング
・モニター面クロス 張替(3分の1負担):6,600円
・エアコンフラップ 取替工事費(3分の1負担):13,200円
・窓ガラス シール剥がし:2,200円

洗面所
・クロス破れ 張替(3分の1負担):3,300円

風呂
・照明灯外れ 取付工事:7,700円

リビング
・窓ガラス シール剥がし:2,200円

合計:35,200円

契約時の預かり敷金:100,000円
控除額:35,200円
返金額:64,800円

1週間後までに連絡がない場合は、上記通りに入金させていただきます。

*工事業者からの請求書等は添付なし

大家は、複数箇所に難癖をつけて私達への返金額を削ろうとしている。

修理費用明細のうち、「モニター面クロス張替」と「窓ガラスシール剥がし」は、ここに記載される意味が分からなかった。


仲介業者経由で聞いた大家の言い分はこんなふうだった。

モニター面クロス張替
インターフォン下のクロスに、黒い針穴が開いている。
あなた達の入居前にクロスを張り直しているから、穴を開けたのはあなた達だ。

 ↓
開けていない。
インターフォンの下に針穴を開ける理由もない。


窓ガラスシール剥がし
「防犯システム」というシールが貼られていたが、それを剥がすのにお金がかかった。

 ↓
もちろんこちらは、そんなシールなど貼っていない。
おそらく大家が貼ったであろうシールの件で、なぜ私に請求が?


他の修理項目は、全て経年劣化と通常損耗(普通に生活しただけで生じる傷や劣化)で説明がつく。

私は、敷金の全額返還を当然の権利であると考えていた。

なので、もちろん大家の要求は飲めない。


敷金精算書を改める気のない大家

敷金精算書には同意できない、と仲介業者へ連絡
 ↓
仲介業者がそれを大家に伝える
 ↓
大家は敷金精算書の見直しを断固拒否
 ↓
仲介業者がその旨を私達に伝える


仲介業者の担当者も疲れているのが分かった。

当然だ。
双方に気を遣いながら、業務範囲外のことに時間を割いているのだから。

お互いに譲る気がないので、このままいっても堂々巡り。
時間の無駄だし、担当者にも悪い。

しかし、話の通じない大家が、まともに取り合ってくれるとは思えない。


この時期から、「少額訴訟」が頭をよぎるようになった。

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