波風さん

話の通じない大家にうんざりして、夫と二人で暮らした賃貸マンションを退去。 綺麗に掃除を…

波風さん

話の通じない大家にうんざりして、夫と二人で暮らした賃貸マンションを退去。 綺麗に掃除をして部屋を明け渡すも、納得のいかない修繕費用を請求される。 このnoteは、敷金全額の返還を求め、大家相手に(本当にしょうもない金額の)少額訴訟を起こした戦いの記憶。 気が強い。メンタルは弱い。

最近の記事

<少額訴訟記12>裁判直前のラストスパート

参考になったネット資料 大家の答弁書が届いてからというもの、少額訴訟についての記事を改めて読み漁った。 そんな中でも、読み応えのあった記事をいくつか載せておこう。 ・マイナビニュースの訴訟記事 元国税局職員の芸人による少額訴訟体験記(敷金返還請求) ユーモアと文才を兼ね備えていて面白い。 ・マネー現代の訴訟記事 放送作家による少額訴訟体験記(未払い報酬請求) 少額訴訟に同席する司法委員の役割が分かる。 ・三井住友トラスト不動産の法律アドバイス アパート経営者の顧問弁

    • <少額訴訟記11>大家の書いた答弁書

      大家の答弁書と陳述書 2024年4月中旬 裁判所からの郵便で、大家の答弁書や証拠書類を受け取った。 裁判所のWEBサイトにて答弁書の書式をダウンロードできるが、大家からの答弁書は、それとは別のフォーマットだった。 大家の使用した答弁書フォーマットには、「書ききれない事項は、陳述書という標題で書面を作成してください」という注意書きがある。 だからなのか、A4用紙2枚分の陳述書も添付されていた。 書ききれないこと多すぎだろ。 答弁書と陳述書の内容をまとめるとこんな感じ

      • <少額訴訟記10>証拠書類の提出と敷金の一部返金

        裁判所に問い合わせ 「被告は、敷金から修理費用として35,200円を差し引くと主張し、敷金全額を返還しようとしない」 私は訴状にこう書いた。 けれど、大家からの回答書には、修理費用を35,200円から24,200円に減額すると記載されていた。 こういう場合、提出済の訴状を訂正する必要はあるのだろうか? 当事者の細かい事情はネット検索でヒットしにくいので、裁判所へ直接電話してみた。 結論、それくらいのことなら訂正不要、だそうだ。 証拠書類の送付 少額訴訟の訴状と

        • <少額訴訟記9>今さら届いた大家からの回答書

          タイミングの悪いお手紙 無事に訴状を出せたぜ! 達成感を味わいながら帰ると、自宅に特定記録郵便が届いていた。 この見覚えのある汚い字は……大家だ。 どうやら、私の送った内容証明に対する回答書を用意したらしい。 「2024年2月末日までに」と書いたのに、3月に入ってから到達するのはなぜなのか。 大家の行動がいちいち遅くてモヤモヤする。 敷金から差し引く修理費用について 回答書には、こちらへ請求していた修理費用の一部を除外するとあった。 当初35,200円としてい

        <少額訴訟記12>裁判直前のラストスパート

          <少額訴訟記8>簡易裁判所にて訴状を提出

          速やかに次の行動へ 内容証明に記載した期限(2024年2月末)がやってきても、大家からのリアクションはなかった。 2023年12月に賃貸マンションを退去したが、この時点で、敷金はまだ1円も返還されていない。 自己管理物件の大家=マイルール優先の殿様商売 サンプル数は1だが、もうこのイメージが固定されてしまった。 大家は、訴訟うんぬんを単なる脅しだと思っているだろうが、内容証明送付時に、もうこちらの気持ちは固まっている。 なので、内容証明に記した期限である2月末まで

          <少額訴訟記8>簡易裁判所にて訴状を提出

          <少額訴訟記7>大家へ内容証明を送付

          内容証明を送付 2024年2月中旬 大家へ内容証明を発送 無料法律相談へ行き、裁判所に問い合わせをしたその日、早速e内容証明の利用登録をした。 e内容証明とは、郵便局の窓口へ行かずとも内容証明を出せるオンラインサービスのことである。 さっさと行動したい派なので、翌日にはもう内容証明を発送していた。 本文を1枚に抑えたが、それでも1,615円かかった。 敷金精算書に記載の各項目に対して、一つ一つ「この項目の修理費用はこういう理由で支払わない」という旨を書いていこうか

          <少額訴訟記7>大家へ内容証明を送付

          <少額訴訟記6>少額訴訟の原告と原告代理人

          夫をやる気にさせるには SNSで「夫に家事をしてもらうには?」 みたいな投稿を見ることがある。 しかし、「夫に訴訟を起こしてもらうには?」というものは見つからない。 夫も大家に憤ってはいるが、自ら訴訟を起こしてまで戦うつもりはない。 裁判は平日にしか行われないので、わざわざ有休を使って気の重いイベントに参加するのも嫌だろう。 日本では、夫のような感覚こそがまともとされがちだ。 一般人同士の小さな紛争を裁判に持っていく人間は、まともではないという印象を持たれてしまう

          <少額訴訟記6>少額訴訟の原告と原告代理人

          <少額訴訟記5>自治体の無料法律相談

          無料法律相談を予約 2024年2月中旬 自治体の無料法律相談へ 大家への怒りの勢いで、直近の無料法律相談の枠を確保した。 その日は平日だったので、わざわざ有給を取ることに。 私の自治体では、月1で夜間相談や休日相談も実施しているみたいなので、また機会があれば、今度は有給を減らさずに相談したい。 事前に相談内容をまとめておく 地域によって異なるとは思うが、私の自治体だと、無料法律相談の時間は30分だ。 たった30分間で1から10までの事情を説明し、なおかつ弁護士か

          <少額訴訟記5>自治体の無料法律相談

          <少額訴訟記4>納得のいかない敷金精算書

          敷金が返ってこない 契約書によると、敷金が返還されるのは物件明け渡しの翌月末。 私達が物件を退去(明け渡し)したのは2023年12月なので、敷金返還は2024年1月末ということになる。 ところが、1月31日になっても指定口座への入金はなかった。 大家からの連絡もなかった。 大家から何か聞いているかもしれないと思い、仲介業者へ電話した。 すると、仲介業者宛に、FAXで敷金精算書が届いているらしかった。 今どきFAXって…… 敷金精算書 大家が仲介業者へFAXを送

          <少額訴訟記4>納得のいかない敷金精算書

          <少額訴訟記3>賃貸マンション退去の日

          大家が立ち会いを拒否 2023年12月下旬 賃貸マンション退去 このマンションは大家の自己管理物件なので、管理会社は存在しない。 契約書の記載通り、仲介業者宛に解約通知書を送ったが、彼らはあくまで解約通知書を大家へ「仲介」するだけ。 退去の立ち会いには、大家本人が現れると聞いていた。 しかし、大家は立ち会い業務を仲介業者へ投げた。 退去当日、豪邸の庭でガーデニングに興じる大家の姿が見えた。 他の用事と重なって都合がつかない。 なんてことはなく、私達夫婦と顔を合わ

          <少額訴訟記3>賃貸マンション退去の日

          <少額訴訟記2>引越しの大掃除と写真撮影

          退去までの1ヶ月 あと1ヶ月でこの家を出られる! わーい! という心境になることもあったけれど、基本的には気分がズーンと沈んでいた。 大家の住む豪邸は、私のマンションの真裏にある。 そのせいで、ガーデニングを楽しむ大家や、表通りへ出ようと豪邸の門を開く大家の姿が見えてしまう。 生活圏が同じでストレス大だ。 私は、全ての行動を監視されているのではないかと妄想し、天気がいい日もカーテンを開けないようになった。 (実際に、複数の監視カメラでマンションを包囲している)

          <少額訴訟記2>引越しの大掃除と写真撮影

          <少額訴訟記1>賃貸マンションの解約通知書を発送

          さ。ここからはダラダラと、少額訴訟に至った経緯を書き始めよう。 賃貸マンション解約に関する定め 退去を検討し始めたときに、改めて契約書を確認した。 ・解約通知は解約の1ヶ月前までに ・解約時の家賃は日割り計算できない ・解約通知書は、大家ではなく仲介業者へ送る 退去に関する定めはこんなところだった。 家賃の日割り計算が不可の場合 解約通知書を月初に出そうが、月末に出そうが、最後に支払う家賃の額は変わらない。 解約通知書の送付 2023年11月下旬 仲介業者へ解約

          <少額訴訟記1>賃貸マンションの解約通知書を発送

          それでも少額訴訟を起こすと決めた

          前回の記事で、少額訴訟を起こすのはやめたほうがいいと言った。 けれども、結局私は大家を訴えることにした。 この記事では、その理由を話したい。 (ちょこっとフィクションあり、悪しからず) とにかく大家が嫌い 私が住んでいたのは、近所に暮らす大家が直接管理をしているマンションだった。 管理会社が間に入っておらず、何かあれば大家と連絡を取らなければいけないシステムだ。 何もなければ、特に問題もなかっただろう。 しかし、わずか2年半という居住期間で、何度も設備不具合等のト

          それでも少額訴訟を起こすと決めた

          少額訴訟を起こすのはおすすめしない

          「少額訴訟」とは、普通の裁判よりも敷居が低く、法律素人でもとっかかりやすいというコンセプトの訴訟制度である。 けれど私は、迷うくらいなら裁判の申し立てなんてするなという話をしたい。 無責任な提案に乗ってはいけない ・60万円以下の揉めごとには少額訴訟が便利 ・少額訴訟は1回の裁判で決着する ・少額訴訟だったら弁護士をつけなくても簡単にできる ・少額訴訟であれば費用負担が少ない ネットで検索すると、このような説明で少額訴訟を勧めている人が多い。 そりゃあ、本人訴訟がデ

          少額訴訟を起こすのはおすすめしない