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16歳とBase Ball Bear

僕は音楽をよくSpotifyで聞きます。

僕自身音楽活動で楽曲配信をしているため、よくチェックするようになりました。

そんなSpotifyで表題のプレイリストを作成してみました。

https://open.spotify.com/playlist/1Cd4qZxlrQo4tlAllrGg3B?si=UAfQr5yEQ-Cm255Q2dme1w&dl_branch=1

自分の音楽のルーツを知ってもらいたいという意図で、noteでは曲たちを選んだ背景、ちょっとした僕の物語をお伝えできたらと思います。

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僕がBase Ball Bearと出会ったのは中学3年生の終わり頃である。受験勉強の束の間の息抜きというように、よく遊んでいた友達がCDを貸してくれたのがきっかけだった。
借りたのは『完全版「バンドBについて」』『十七歳』『(WHAT IS THE)LOVE & POP』。

それまで僕は音楽といえば歌のイメージしかなく、バックで流れる音にはあまり無頓着であった。しかし、ベボベとちょうどその頃「けいおん」にハマったのをきっかけに、4人だけのそれぞれの音を組み合わせて曲になることを知り、高校ではバンド部に入部することにした。
自己紹介でバンド部に入るといったメンバーとバンドを組んで入部し、部室で初めて同時に音を鳴らした時は、思わず笑みがこぼれた。

その頃好きだったのは
『BLEEEEZE GIRL』
などキャッチーな曲たち。
辛い受験勉強の果て始まる高校生活を楽しみにしていた。いわゆる青春を経験できると信じていたのだ。
長く、初夏の汗ばむ通学路も、爽やかで時にノイジーなベボベの曲たちが、何か始まる予感を与えてくれた。

しかし、そんな爽やかな気持ちは長くは続かなかった。

組んだバンドも文化祭のライブの後には解散。メンバーはそれぞれ仲良くなっていった人たちと新たなバンドを組んでいった。
メンバーにベボベを紹介し、「WINK SNIPER」をやろうなんて計画は消えてしまった。

体育祭や文化祭を通して次第に分かってくるのが、「勝ち組」と「負け組」の差。勝ち組はどんなに準備を適当にやっていても異性からの人気も同性からの人気も高いが、負け組はどんなに頑張っていても見向きもされない。僕は負け組だった。
それに加え、ある日の放課後「勝ち組」の奴らが僕の友達の悪口を言ってたのを聞いてしまった。
僕も「負け組」に見合わない何か目立つことをしたら陰口を言われるのではないか。怖くなった。

秋になり、はじめ好んで着ていた白のカーディガンは、いつの間にかみんながよく着ている黒のカーディガンに変わっていた。

あまり自己主張をしなくなったこともあって、部活ではいつの間に「いじられキャラ」になっていた。本当はそれが嫌でも、クラスの他のグループに入れるわけでもなく、自分の居場所感というのを失いつつあった。

そんな自分の心の中に深く入っていったのが『(WHAT IS THE)LOVE & POP』の世界観だった。
このアルバムはポップさと紙一重のように、虚無感を感じさせるアルバムであることがその時初めてわかった。

何度も変わりたいと思った。
だけどその度、「changes」と「神々LOOKS YOU」の間にある弾き語りのように、「僕は助かったつもりだった」と変わらない日常に引き戻される。

中学時代に戻りたいと思う僕はまさに思い出主義者だった。
楽しい記憶、空虚な今、期待と失望、それを総括して「レモンスカッシュ感覚」というのだろう。

通学電車から見えた澄んだ冬の海。心に立ち込め始めた黒い雲を、拭い去ってくれたらと願っていた。

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こんな感じで、少なくとも月1ペースで書いてまいります。

恐縮ですが、各種宣伝もさせていただきます。

オリジナル曲のプレイリストはこちら

バンド Lemon Jam でのライブ情報

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