新春アートな日帰り一人旅〜愛知から東京へ〜
上京する目的が美術館とバレエの舞台という2本立てが多いこの頃。
年末に行こうと調べていたけれど、美術館は冬休みに入るのが早いので、タイミングが合わず年明けになりました。
〈目的その①〉
国立博物館で横山大観の「無我」を観ること。
国立博物館は所蔵点数が多いため、展示作品が時期によって変わります。
前から観てみたかった無我が今展示中！ということで、朝7時台の新幹線で東京へ。
(展示作品は国立博物館のホームページに掲載されています)
今日は快晴！
上野に着くと、新年だからか休日だからか、9時半の開館前から行列していました。
開館直前には150人くらい並んていたのでは。
真生流の家元による門松
近代絵画の展示室にあるお目当ての無我。
近づくにつれてドキドキします。
あなたに会いたかった！
写真で見て想定していたものより大きい。
禅の思想「無我」を擬人化しようと試みた作品です。
足元にすみれの花が咲いているんです。
なぜすみれなのか？幼子とすみれ。
無我とは芽吹き、春の空気なのでしょうか。
なぜブカブカの着物を着ているのか？草履も大きめのようです。
我が無いのだから、人からどんな風に見られるかなど気にしていないからか。
私なりになぜなぜ？と考えながら細部を観て、そして全体から醸し出される空気を感じながらじっと絵の前にいました。
絵を見て魂で感じて呼応するものがある時にその絵がいいな、好きだなと感じたり、画家の持つエネルギーを絵から感じ取れると、感動したりします。
私は絵画に関して素人なので、絵を見る時に「理解」が必要なのか、まだ分かりません。
ただ、理解したいという想いは自然と出てくるので、今は自然に任せようと思っています。
国立博物館は一度全部見て廻ったことがあるので、次の目的地 山種美術館へ早々に移動。
山種は上京すると必ずと言っていいほど立ち寄る日本画専門の美術館。
こじんまりしていて見やすいし、カフェでは展示作品にちなんだ和菓子を頂けるので、それも楽しみの一つ。
現在「癒やしの日本美術―ほのぼの若冲・なごみの土牛―」という企画展示を開催中。
こちらも新年だからか、普段の休日よりたくさんの人で賑わっていました。
外国人観光客はほぼゼロで年齢層高めです。
こちらにも横山大観の作品「春の水・秋の色」が展示されていました。
いわゆる大観のイメージとは少し違う、ほのぼのとした優しい一対の絵ですが、私はやっぱり好きだな〜〜と思いながら見入っていました。
春の温んだ川の水や桜の薫りが漂ってきそうな暖かい空気と、秋の澄んだ涼しい空気感が見事に対になって表現されていてさすがです。
奥村土牛の「琵琶と少女」「兎」「浄心」もじわーっと心に染みる作品です。
土牛先生の優しい柔らかい人柄が滲み出ていて、見ていると暖かい気持ちになってきます。
今回は時間の都合上カフェには寄れず残念でしたが、次なる目的地初台へ！
〈目的その②〉
新国立バレエ団の「くるみ割り人形」を観る。
年内に行きたかった理由がお分かりかと思います…。
吉田都芸術監督になってから、大晦日もお正月も公演しています。
くるみ割りは12月22日〜1月8日まで公演期間があるので、地方からも行きやすくて有り難いなあと思います。
さて今回の振付はウェイン・イーリング版。
複雑で早いステップや新鮮な振付が多く、見応えがありました。
くるみ割り人形の中で私が一番好きなシーンは雪の結晶。
ちらちら舞う雪が徐々に重く湿った雪に変わり、吹雪のような状態になり、またキラキラと軽く舞う雪に戻る。
さすが群舞の新国立という感じで、ダンサーたちの動きがぴたっと合っていて、素晴らしかった！
花のワルツの衣装はピンクが定番なのですが、今回はオレンジ。
男性ダンサーとのパートナーリングも面白く、新鮮な花のワルツを見せてもらいました。
そして、終演後に能登地震の募金を募っていたので、募金しようと近づいて行ったら、なんと大好きな柴山紗帆さん(新国立バレエ団プリンシパル)が立っているではないですか！
思わず駆け寄り「ファンです！お会いできて嬉しい！インスタ見てます！！」と声を掛けてしまいました。
あぁ、美しかった。もっと近くで見ていたかった。
〈おまけ〉
帰りの新幹線まで時間があったので、東京駅構内でちょっと休憩しようとカフェを探していたのですが、なにせ三連休の東京駅。
カフェ自体も少ない中偶然見つけたのが、東北新幹線改札向かい辺りにある治一郎カフェ。
治一郎の販売店の奥にカフェがあるので、人目につきにくいようです。
東京駅駅構内で、落ち着いてお茶ができる穴場だと思いました。
和紅茶とプリンのセットを頂きました
新春アートな日帰り一人旅、大満喫です。
今年もたくさん旅に出よう！
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