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何事も無く平和な日々だとおもっていたら…

カノジョの存在など忘れてしまうほどの嘘のような穏やかな日々がしばらくは続いた。
出会った瞬間に互いに運命的な出逢いだと信じ、
毎日と愛おしく会っていた。
そして気づいたら3ヵ月後には入籍。
結婚式も披露宴も入籍から半年後となったのだ。
夫は助教授。
そのほかにもいくつかの役職を担っている。
私も会社を経営し取引先も多くある。
披露宴の招待客はあっと言う間に200名近くになっていた。
その準備の合間にはインドネシア、フランス、
国内旅行にも出かけて新婚生活を満喫していた。

そんなある日、家の掃除をしていたら押入れのなかに
見慣れない古びたボストンバックを見つけた。
ファスナーを開けてみるとカバンの中には
何枚もの封筒が
一枚を取り出し便箋をひらくと、
「あなたの子どもを妊娠したかもしれません」
と丸びた文字で書かれていたのだ。