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食のカラーセラピー!体は食べ物の「色」を見分け求めている




からだからのメッセージ

健康を手に入れるためにはバランスの取れた食生活が不可欠です。
しかし、多忙を極める日々の中で、外食が増えてファーストフードに頼りがちになることや、濃厚な肉料理を好んでしまうこともあるかもしれません。

そんな時、スーパーの野菜コーナーで目にする鮮やかなレモンやグレープフルーツ、熟したトマトやイチゴ、緑のブロッコリーやレタスに思わず見惚れることはありませんか?また、ふとその色とりどりの食べ物に手を伸ばしたくなる衝動に駆られることもあるでしょう。

自然界にある天然の彩に心が動きます

実は、このような時、食べ物が私たちにサインを送っているわけではなく、私たちの体が特定の色の食べ物を求めているのです。
健康な身体は本能的に自分がどのような状態にあるのかを把握し、何を補うべきかを理解しています。これは西洋医学で言うところのホメオスタシス、つまり生体機能が一定のバランスを保つための働きを指します。
不足している栄養素を補い、体内の健康バランスを整えるために、私たちの体は視覚を通して「この食べ物を摂るのが良い」というサインを発しているのです。

漢方の知恵もまた、このような体の声に耳を傾けることから始まります。発するサインを読み取り、体と心の調和をとることが大切です。

食物の色と健康の不思議な関係

最近、欧米でも食べ物の色が持つ健康効果に関する研究が進んでいます。
例えば、アメリカでは、特定の食材を摂取した際の血流や神経の活動、ホルモンの分泌などを調べる医師が増えています。

その研究によると、朝は「赤・オレンジ・黄色」の食材が、身体に良い効果をもたらすとされています。
これらの色には、ビタミン豊富なレモンやオレンジ、トマト、リンゴなどのフルーツが含まれます。
昼は「黄色・緑・青」の野菜が理想的。そして夜は「青・紫・白」の食材、例えばごはんやパスタといった炭水化物が良いとされています。
緑黄色野菜に含まれるビタミンやカロテン、消化に優しい炭水化物が、充実した日々を送るためには必要です。

実は、日本にも「朝の果物は金」など、食べ物とその摂取タイミングの知恵が伝わっています。
朝に果物を食べることで、ビタミンと糖質を摂取し、1日を通しての活力を得ることが推奨されています。

この画像をみて思わず唾が出た方・・・からだがビタミンを求めていますよ

さらに、赤・青・黄・黒・白の五色を食事に取り入れることは、古来からの漢方の教え「陰陽五行」に基づく「五色食」として、バランスの良い食生活の基盤となります。

美と健康を気遣う方にとって、このような食品の色に注目することは、毎日の生活に取り入れやすく、身近な健康管理の一助になることでしょう。

*ビタミンやカロテンのからだへの効果

  • 抗酸化作用:体内の自由基を中和し、細胞の酸化ストレスを減少させる。

  • 免疫機能のサポート:免疫系の正常な機能を維持し感染症から身体を守る。

  • 視覚の健康維持:レチナの健康を支え、特に暗い場所での視力(暗順応)に必要。

  • 粘膜の保護:皮膚や粘膜の健康を保ち、感染症の侵入を防ぐバリア機能を維持。

  • 細胞成長と分化の調節:細胞の成長や分化に関与し、健康な組織の発達に重要。

  • 皮膚と髪の健康:皮膚の再生を助け、髪の健康を維持する。

  • 癌予防の可能性:一部の研究では、カロテンの摂取が特定の癌のリスクを低下させる可能性を示唆。

  • 心臓病リスクの低減:抗酸化作用により、心臓病のリスクを低下させる効果が期待される。

  • 骨の健康維持:ビタミンAとしての役割を通じて、骨の成長と修復をサポート。

五色の秘密!陰陽五行の力で体のバランスを整える中国医学の理論

漢方の世界には「陰陽五行」という考え方があり、これは中国の伝統的な
哲学に基づくものです。

漢方の起源となる中国伝統医療


これからお話していく食べ物の色に関しても大切な考え方であり
漢方の基本とも言える「陰陽五行」について、初心者の方にもご理解いただけるよう、わかりやすく解説いたします。
この考え方は、中国医学においても非常に重要で、食べ物の性質をはじめ、自然界や人間の生活のあらゆる面に影響を及ぼしています。

陰陽五行は「陰陽論」と「五行説」の2つからなっています

2つの理論をまとめた考え方です


まず、「陰陽論」とは、全ての事象を「陰」と「陽」の二つの対立する要素で捉える思想です。
これは、昼と夜、明るさと暗さ、活動と休息など、相反するもの同士のバランスを重視する考え方で、健康維持にも大きく関わっています。
漢方医学の陰陽論は、古代中国の自然哲学である陰陽思想に基づいています。陰陽論は、自然界や人体の機能、病気の発生と治療などを説明するための重要な理論です。

陰陽論の基本的な考え方は以下の通りです:

  1. 陰と陽の相互関係:

    • 陰と陽は対立するものではなく、相補的な関係にあります。すなわち、陰と陽は互いに補い合い、バランスを保つとされます。

    • 例えば、昼と夜、冷と暖、静と動、内と外など、対立する二つの要素がありますが、これらは互いに影響し合って一体となります。

  2. 陰陽のバランス:

    • 体内の陰と陽のバランスが維持されることが健康の基本です。陰と陽がバランスを失うと、病気や不調が発生する可能性があります。

    • 体内の陰と陽のバランスは、食事、運動、睡眠、気候、環境など多くの要因によって影響を受けます。

  3. 陰陽の動態性:

    • 陰と陽は常に変化し、相互に変化し合います。健康を維持するためには、この変化に適応することが重要です。

    • 例えば、夏と冬、昼と夜など、自然界の陰陽の変化に応じて、人体もその状態を変化させる必要があります。

すべてのものに裏と表があるように陰と陽があるという考え方です

次に「五行説」は、自然界を「木・火・土・金・水」という五つの基本要素に分けて考える理論です。これらの要素は、お互いに影響を与え合いながら、季節の変化や人の体質、さらには性格やライフスタイルにも関連しています。
現代でも占いや生き方の指針として用いられている哲学です
五行説は、古代中国の哲学や医学、占星術、風水などの様々な分野で広く応用されています。

以下に、五行説の要点を説明します:

  1. 五つの要素:

    • 五行説では、木、火、土、金、水の五つの要素が存在し、それぞれが特定の性質や属性を持ちます。

    • 木(木)、火(火)、土(土)、金(金)、水(水)の五つの要素は、自然界の現象や人体の機能などを表現します。

  2. 相生と相克:

    • 五行説では、これらの要素が相互に影響し合う関係が存在します。これを「相生」と「相克」と呼びます。

    • 相生(そうせい)は、ある要素が他の要素を生み出す、促進する関係を指します。例えば、木は火を生み出す、土は金を生み出す、など。

    • 相克(そうこく)は、ある要素が他の要素を制御し、抑制する関係を指します。例えば、火は金を剋(か)す、水は火を剋する、など。

  3. 五行の変化:

    • 五行説では、これらの要素が相互に変化し合うサイクルが存在します。これは生命の変化や自然現象のリズムを表現します。

    • この変化サイクルは五つの段階に分かれます。このサイクルは季節の変化や人間の生涯など、さまざまな現象に見られます。

生まれた日などで自分の相生や相克などの参考になります

これら二つの理論は、中国の春秋時代に成立しましたが、陰陽説は五行説よりもやや古い起源を持つとされています。
日々の食事選びから健康管理に至るまで、陰陽五行の知識は現代においても非常に有用です。

漢方医学における「相生(そうせい)」と「相克(そうこく)」は、中医学の基本的な理論の一部であり、体内の臓器や組織、物質の相互関係を表現するために使用されます。

  1. 相生(そうせい):

    • 相生は、異なる臓器や物質が互いに補い合って健康を維持するという概念です。

    • 例えば、漢方医学では、心と脾は相生の関係にあります。心は血液を制御し、脾は消化や栄養の吸収を担当しています。心が弱まると、脾の機能も低下しやすく、逆に脾の不調は心に影響を与える可能性があります。

  2. 相克(そうこく):

    • 相克は、異なる臓器や物質が互いに対立し合って健康を損なうという概念です。

    • 例えば、漢方医学では脾と腎は相克関係になります。もし脾のはたらきが活発になりすぎると腎を押さえつける力が強くなり腎が弱ってしまいます。

食事療法では、体質に合わせて五行に属する食材を選びます。
この陰陽五行の考え方を取り入れることは、健康や美容に関心の高い方にとって、より充実した生活への一歩となるでしょう。

今日の食事は未来への健康投資です

次回のご案内

今回ご紹介した内容はいかがでしたでしょうか。
次回は、より五色の食事バランスに深く触れるために、陰陽や五行といった基本的な概念についてもう少しお話ししたいと思っております。
また、この記事では漢方をこれから学びたいと考えている方にもわかりやすいように、中医学と漢方における細かな違いまでは言及せず、より一般的な表現を心がけています。
どうぞご理解いただけますと幸いです。次回の内容もお楽しみに。



「五色の食べ物がからだを変える」要約 
一般社団法人代表理事 堀 藤子

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