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ヘンプクリートの原料は?

ヘンプクリートの原料は

  • HempHerdヘンプの茎

  • Hydrated Lime 水和石灰(自然の石灰)

  • HES-PLUSナチュラルミネラル

以上の四つです。

これらの原料を混ぜることにより、石灰に含まれる水酸化カルシウム(Ca(OH)2)が、空気中の二酸化炭素(CO2)と反応して炭酸カルシウム(CaCO3)と水(H2O)に変化します。

この反応(Carbonation)によって、ヘンプクリートの表面に炭酸カルシウムが形成され、徐々に硬化しコンクリートのような強度を持った、建築材になります。

ヘンプクリートの製造は、建物の大きさにより異なりますが、少量の場合は従来のドラム式セメントミキサーで行うことができます。

混合の割合は、ヘンプクリートが望む強度と密度によって変わります。

推奨される比率は、通常、体積比でヘンプハードと石灰バインダーの1:1.5~1:3であり、好みの粘度になるように必要に応じて水を加えます。

硬化したヘンプクリート

ヘンプハード

ヘンプハードは下記の図のように、乾燥したヘンプの茎を、専用の機械で粉砕することにより入手できます。

ヘンプの茎は、HURDS(ハード)とFIBERS(ファイバー)に別れ、それらはヘンプクリートの材料、そしてヘンプの糸として活用されます。

ヘンプは、シリカ(砂)を多く含み、火や腐敗に強い素材です。

ヘンプハードには何千もの微細な孔があり、水分を素早く吸収し、徐々に放出することができます。

水和石灰(炭酸カルシウム)

ヘンプクリートでは天然素材である、水和石灰(炭酸カルシウム)を活用します。

その理由は、自然界から大量に入手でき、安価で、安定性があるからです。

石灰が水と接触すると、「炭酸化」という自然のプロセスが始まります。石灰から水分が蒸発すると、CO2が吸収され、石灰は炭酸化を続け、最終的には炭酸カルシウムに戻ります。

空気中の湿気を吸収するヘンプハードの特性と、石灰による水分の利用(炭酸化)が組み合わさり、硬化反応が起きます。

ミネラル


HESplusは、ヘンプクリートの初期硬化を早めるために、火山性ミネラルを配合した特別な製品です。

ヘンプと炭酸カルシウムとの混合には、硬化が非常に遅いという欠点があります。

この問題を解決するために、石灰の炭酸化能力(CO2吸収能力)を失うことなく、石灰の初期硬化時間を2日間まで早めることができる天然ミネラル添加剤を活用します。

この発明は特許を取得し、2014年にドイツで開催されたアニュアスル・バイオ・カンファレンスで1位を獲得しました。

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