商標権侵害です!と言われたので、対策を検討しました、の巻(3)
■ドウキコラム
ある日突然「オタクが使っている「****」は、私が商標権を持っています。今後使い続けるのであれば、弁理士を通じてしかるべき処置をします。」
とメールがきたら、どう対処しますか?
降ってわいたような話でビックリ!
商標登録されていないかチェックしない方が悪い、とも言われましたが、
経営者が日々の活動で毎日特許庁のホームページを見るわけもなく。
ということで、専門家に相談しにいきました。
やっぱり言われたのは「なんで商標取っておかなかったの?」でした。
いやいや~~、キャッチコピーで使っていたフレーズだし、商標取らないでしょ?!
一般名詞の組み合わせじゃない??
そんな価値ないでしょ
SEOワードとしても弱いし
そもそもあのフレーズで検索する人いないでしょ
あれで女性の起業の状況が表現されるなら、みんなが使ったらいい
(実際に他のエリアで知らない人や行政が使っていた)
と、いろいろココロの中で思いましたが、
「いや~、まさか商標取る人がいるとは思いませんでした」
という返事になりました。
専門家さんたちは、とても誠実に対応してくださいました。
それで、対策としては3つあると教えてくださいました。
(1)異議申立て
実は、先方からメールが来た時点で、商標権登録のステイタスは「異議申立て」期間中でした。私だったらこの期間が終わってから連絡しますが、そこは親切でした。
異議申立てとは、「商標権付与後の登録異議申立制度は、商標権の設定登録後の一定期間に限り、広く第三者に商標登録の取り消しを求める機会を与える制度であり、第三者は、商標権の設定登録後の一定期間に限り、特許庁長官に対して登録異議の申立てを行うことができます」というものです。
つまり、特許庁に「ちょっと待てよ!!」ということができるのです。
(特許庁)商標登録異議申立書の書き方のガイドライン
ただ、いろいろ見ていくと、異議申立てするには、コチラの活動年数や活動エリア、認知度などが弱いことと、審議するのに時間やお金がかかること、また、仮に異議申立てが認められても先方が不服申立することも考えられることなどがあげられました。
(2)交渉
2番目の対策は、先方と交渉することです。「商標権はそちらにあるのは理解したうえで、こちらも使わせてもらえませんか?」と交渉することです。
例えば、熊本県の「くまモン」なんかは、商標権は熊本県が所有していますが、条件を踏まえ手続きをすれば、無料でくまモンのキャラクターや名前を使って商売をすることができます。
(くまモンオフィシャルホームページ)くまモン利用申請
交渉の結果、有償か無償かは先方次第だし、使い方も限定されるかもしれません。
(3)変更
3番めの対策は、「はい、わかりました。もう使いません」といって、自社のありとあらゆるものを変更することです。
商標登録というのは、技術特許や意匠とはことなり「先願主義」です。
「ウチの方が数年前から使ってたっちゅーの!!」といくら「先使用権」を主張しても通りません。なので、こちらが変える、という方法をとるということです。
現在進行形で無印良品が中国で商標権で争っていますが、海外でも先願したほうが優位なのは変わりません。
(良品計画プレスリリース)「無印良品」商標に関する一部報道について
(日経トレンディネット)中国・無印良品のパクリが「商標権侵害勝訴」の謎
ということで、専門家に対策を教えていただき、あとは理事会判断となりました。
メール頂いて、その日のうちには、組織として対応するための情報収集をしていたのですが、先方のブログには「返事がない。対応が遅い」とディスられてました。
一応、理事会を最高意思決定機関とする組織なもんで。
あと、うかつに返事すると、もし裁判とかなったらいろいろあるじゃん。
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