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【HEROZ:4382】2024年4月期 第3四半期決算発表に関するご説明

お久しぶりです!
HEROZ株式会社のIR担当です。
3月8日に発表したHEROZの2024年4月期 第3四半期決算について、株主・投資家の皆様のご関心や、当社グループとしてお伝えしたいポイントを中心にご説明いたします!


・詳しい決算説明資料は、こちらをご確認ください⇩

https://heroz.co.jp/ir/material/


①通期業績予想の修正について


 業績に関してお伝えする前に、今回は、決算発表後にお問合せを頂くことの多かった、当社の通期業績予想の修正についてはじめにご説明します。

・通期業績予想の修正


 HEROZは、グループの連結通期業績予想について、下記の修正を発表いたしました。

期初業績予想を修正


 売上高、EBITDA*、営業利益、経常利益については、上方修正を発表しております。
*(EBITDAは、営業利益に各種の償却費用を足した数値のことで、企業の収益力を測る指標として見られることが多い指標です)

 グループ全体で事業が好調であることに加え、新たにグループに加わったエーアイスクエアの業績がPLに反映されたこともあり、売上高をはじめとする指標が第3四半期時点で期初の業績予想を上回るペースで進捗していることにより、上方での修正を実施しました。
(業績については、後程詳しく解説いたします)

 営業利益については、第3四半期時点で4億円を達成しているのに対し、通期の予想が4.5億円の予想で開示しております。
 これは、HEROZが2月に有償版をローンチしたLLM SaaSプロダクト「HEROZ ASK」の販促組織の立ち上げに伴う費用や、イニシャルのマーケティングコストの発生などを踏まえ、積極的な投資を行っていくこと等を加味して、こちらの数字で開示しております。
 当社グループは、SaaSプロダクトによるリカーリング収益の増収を重要なKPIとしており、今後も積極的に投資を行っていきます。


・最終利益の下方修正、及び特別損失の計上に関するご説明


 一方で、最終利益に関しては、期初予想では黒字での着地を予定しておりましたが、今回、赤字での着地への下方修正を発表しました。
 これは、2月2日に開示した、「2024 年4月期第3四半期決算における 特別損失(のれん一括償却等)の計上に関するお知らせ」でお知らせしておりますように、当第3四半期に、HEROZが保有するバリオセキュア社の株式の評価損によるのれんの一括償却(特別損失)、約8億9,100万円が発生した影響によるものです。



 👇こちらで発生した特別損失について、ご説明します
 HEROZは、2021年の9月、及び2022年の9月に、段階的にバリオセキュア社の株式を取得し、役員の派遣を行うことで、実質支配力基準により連結子会社化しております。
 今回、第3四半期末時点の バリオセキュア社の株価が、HEROZがバリオセキュアの株式を取得した時点の株価から50%以上下落した事に伴い、HEROZは、保有しているバリオセキュアの株式の評価損による減損処理を行いました。
(大まかにかみ砕いて説明すると、HEROZが保有しているバリオセキュア社の株式について、取得時の株価の総額と、現在の株価の総額との差額を、営業外の損失として計上したものです。)

 本来はHEROZの単体の株式の評価減の処理となるのですが、連結会計基準の定めに従い、連結決算で計上しているのれんの一部の一括償却を行う必要がありましたので、連結決算においても特別損失を計上いたしました。
 のれんの一括償却は、バリオセキュア社の株価が下落したことに対応する処理のみであり、本質的なバリオセキュア社の「のれん」の価値の減少ではありませんので、個別決算のれんへの影響はない旨、合わせてご説明させて頂きます。
こちらの会計処理について、くわしくは下記のサイトで解説頂いているので、気になる方はご確認ください。



 このように、今回計上した特別損失は、株価の下落による会計上の処理で発生した、営業外の一過性の損失となります。
 最終利益は赤字での着地となりましたが、売上高や営業利益、経常利益に表れているように、HEROZグループの事業は順調に進捗している点をご理解いただけますと幸いです。
 また、バリオセキュア社単体の事業についても第3四半期時点で業績予想に対する四半期利益の進捗率は93.6%と、順調に推移しております。


②第3四半期の業績について:HEROZのBtoB,BtoC事業は大幅に成長を継続


 続いて、第3四半期の当社グループの業績についてご説明いたします。

 第3四半期の累計の業績(連結)は、売上高は3,631百万円と前年同期比で+93%の成長を実現しました。また、EBITDA、営業利益、経常利益についても前年同期比で+100%以上の成長を実現しております。
 これは、今第3四半期より、エーアイスクエア社の売上高が業績に反映されている点の他に、HEROZのBtoB事業、及びBtoC事業が、引き続き大幅に成長している点が強く影響しています。

・BtoB事業の好調


 HEROZのBtoBは、第3四半期単体では、前年同期比で+22%の成長を実現しました。
 HEROZのBtoB事業は、主に建設・金融・エンタメ業界を中心に、顧客のAIソリューションの開発・導入を行っております。
 直近では、「ポケモン竜王戦 2024」でお披露目となった、ポケモンバトルの観戦AI「Pokémon Battle Scope」を株式会社ポケモンと共に開発したのも、HEROZのBtoB組織です。

 HEROZのBtoB事業は、営業組織の刷新による顧客基盤の強化や、稼働率管理の精緻化等の施策を通じ、今期の上期は前年同期比で+20%の成長を実現しました。
 第3四半期も引き続き成長率を維持しており、当事業では、下期は25%の売上成長を見込んでおります。

・BtoC事業の好調


 また、HEROZのBtoC事業についても、第3四半期は前年同期比+11%の成長を実現しました。
 HEROZのBtoC事業は、「将棋ウォーズ」をはじめとする将棋関連のサービスを展開しております。
 将棋ウォーズは、藤井八冠誕生に伴う将棋ブームの後押しや、ジャンププラスで連載中の人気将棋漫画「バンオウ-盤王-」とのコラボイベントをはじめとする、オフライン・オンラインでの多数の施策の効果を受け、引き続きユーザー数、売上高共に成長させることができました。

 また、10月にリリースした将棋e-ラーニングサービス「棋神ラーニング」は、「将棋ウォーズ」ユーザーの間で非常に好評で、当初の予想を大きく上回る有料会員数を維持して推移しております。

上記のように、当第3四半期はHEROZのオーガニックの事業が引き続き大幅に成長し、HEROZ単体では、前年同期比で+15%の成長を実現しました。

・エーアイスクエア社のグループ参入


 
また、今第3四半期より株式会社エーアイスクエアの事業が、当社グループの業績に反映されております。
 エーアイスクエアは、コンタクトセンター向けの、AIを使用したSaaSプロダクト事業を展開しており、売上の主な部分がリカーリング収益となります。
 同社のグループ化により、HEROZグループのリカーリング売上は更に拡大しており、今後は「HEROZ ASK」や「JOINT」の売上貢献により、大幅に成長していく見通しです。


③「HEROZ ASK」有償版及び「JOINT」のローンチについて


 最後に、「HEROZ ASK」有償版、及び「JOINT」のローンチについてお伝えします。

 HEROZは、2月1日に、「HEROZ ASK」のアーリーアクセス版(有償版)をリリースしました。 
HEROZ ASK」は、生成AIを活用して、社内に存在するさまざまなデータの探索・要約・翻訳や、音声の言語化を通じてあらゆる業務をアシストする、AIアシスタントサービスです。

 当サービスは、徹底したセキュリティ対策やグループ別のアクセス権限設定機能があるほか、社内外の独自データ(PDF・テキスト・音声など)の読み込み学習が可能です。また、1人あたり月額900円から利用可能となっている点が特徴であり、ビジネスの現場でそのまま活用できるプロダクトとして開発しました。


「HEROZ ASK」は昨年11月より、国内の大手顧客を中心に、約30社にクローズドβ版を提供してまいりました。
 有償版(アーリーアクセス版)では、顧客からのフィードバックを元に、より日本企業のビジネスの現場で使いやすい機能を整え、リリースしております。
 クローズドβ版のユーザーの有償版への移行の他、新規の問合せも増加しており、今後はより多くの企業での生成AIの有効活用に向け、推進して参ります。


 また、グループ会社であるストラテジットは、2月5日、「JOINT iPaaS for SaaS」をリリースしました。

JOINT」は、SaaSとSaaSの間の連携や運用をサポートします。
 現在、SaaS市場はますます活発になってきておりますが、ユーザー視点では、沢山のSaaSをそれぞれ個別に管理するのではなく、SaaSとSaaSのシステムやデータを連携させることで使いやすくしたい(例:給与計算のシステムと、会計ソフトを連携させ、給与のデータを自動で会計ソフトに入力できるようにしたい、等)という要望があります。
 その為、SaaSベンダーは、自社のSaaSプロダクトと大手SaaSプロダクトとの連携の為の開発に多くのリソースを割いている実態があります。
 JOINTを活用することで、SaaSベンダーは他社SaaS製品との連携が簡単に、効率的に実現可能となります。

 ストラテジット社は、「JOINT」のリリースを通じ、今後リカーリング型の収益モデルの組織へ、事業の転換を測ってまいります。



 以上、3月8日に発表いたしました決算の概要と、補足の記事となりました。
 当社はAI SaaS戦略を掲げ、今後より成長に向けた取り組みを加速させてまいりますので、ご注目いただけますと幸いです。
 当社の次回決算発表(2024年4月期 通期)は、6月14日(金)を予定しております。
■本決算に関する書き下ろし記事
https://finance.logmi.jp/articles/379267

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本記事は、情報提供のみを目的として作成しており、有価証券の販売の勧誘や購入の勧誘を目的としたものではございません。