映画「西の魔女が死んだ」

原作は児童文学なのでしょうか、子供に優しい映画でした。
ネタバレありますが、気にせず書きます。
子供の頃抱く疑問、死んだらどうなる?どう生きたらいい?や漠然とした不安を包み込むような、シャーリーマクレーンの娘が演じるおばあちゃん役が良かった。私は、アドラー心理学に帰依しているが、大人ができることは子供を勇気づけることだけで、手を出して何かをしてやること、ましてやコントールすることは悪影響を与えると考える。
ただの癒しのエスケープにならずに、よかったなと思うところがある。マイに思わず手を挙げてしまったおばあちゃんが、1人タバコを吸うシーンやおばあちゃんとの別れ際冷たい態度をとってしまうマイ。おばあちゃんの人間としての大きさはそういうことも含めて受け入れて行くと言う懐の深さから感じる。
マイの母は、一見冷たいように見えるが決してマイを愛していないわけではなく、私はひょっとしてこの人はマイが魔女の才能を持っていることに気づいていて、そしておばあちゃんと心の距離があるのも、おばあちゃんが魔女なのに自分は魔女ではなかったからではないだろうかと思う。性格もロジックで考え判断するようなタイプなのだ。
マイにも自分が魔女ではないことを知られたくはなかったのでは?
悲しい現実だったのでは?
マイへのメッセージ、ダッシュツセイコウ!は死を怖いもんじゃないんだよと言う優しいメッセージのように感じた。この映画(小説)で救われる子供も多いのでは。
ピアノのBGMがどことなくジブリ作品に似ているなと思っていたら、エンディングソングは手嶌葵だった。
花を摘み取るよりも、水をやり肥料をやり手入れをして育てる。魔女修行とは丁寧に生きる人間修行だったのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?