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奪った青春の補償はできるのか?

「今、高校生たちは、真っ暗闇で先の見えないトンネルの中に閉じ込められている感じでしょうね。たとえば『来年の春には』という見通しが立てば、『今は大変だけど、頑張ろう』と思えるかもしれません。でも、出口が見えません。日本中がそうなのですが、高3生は特にそうです」

最近の2年間は、僕に言わせると、すべての少年少女青少年たちを刑務所にぶちこんだようなものである。

間違って刑務所にぶち込まれる、冤罪。
さて冤罪で刑務所に入った人はどれくらいの補償金を貰えるのか?

冤罪だった場合に支払われる補償金

 無実だったとはいえ、警察に逮捕されたという事実は、その人の人生に大きな影響を与えます。日本では、裁判で無罪判決を受けた方へ、精神的、肉体的に受けた苦痛の補償として、拘束されていた日数1日あたりにつき1,000円~12,500円を、国が支払うということが「刑事補償法」で定められています。

 これは、逮捕もしくは勾留された期間がある場合に請求できるもので、例えば在宅で捜査を受け、逮捕・勾留されなかった場合には請求することはできないというシステムになっています。また、無罪判決までの間に逮捕もしくは勾留された期間があれば、逮捕のみで勾留がなされなかった場合や、保釈により釈放された場合も補償の対象になります。

 しかし、最高額の1日12,500円を受領したとはいえ、24時間に換算すれば時給は500円相当。さらにそこから弁護士費用などが差し引かれるとすると、手元に残るのはさらに低い金額です。イメージしていたよりも安いと思う方も多いのではないでしょうか。

死刑宣告を受け、数十年拘束され続けた対価

 少し生々しいお話ですが、実際に起こった冤罪事件ではどのような額の補償金が支払われたのでしょう?

 有名な冤罪事件では、1990年に栃木県足利市で女児が殺害された足利事件があげられます。犯人として17年半拘束されていた菅家利和さんは、2010年に無罪が確定し、無事に釈放されました。このときの補償金は約8,000万円です。

 また、1984年に熊本県の祈祷師一家が殺害された事件では、免田栄さんが犯人として逮捕され死刑宣告を受けましたが、34年後の1983年に無罪が確定。この免田事件と呼ばれる事件の場合は、免田栄さんに9,000万円強の補償金が支払われたとされています。

 お二人とも、補償金の一部を、自分を支援してくれた日弁連などに寄付をされたそうです。一見高額な補償金ですが、無実の罪で拘束され続けている間の胸中は、察するにあまりあります。奪われてしまった時間は、果たしてお金で釣り合うものなのでしょうか……。

2年(365日✖️2)✖️12500円=912万5000円。

さて、すべての少年少女青少年たちに、912万5000円を補償金として支払おうか?

それで本当に満足する子はいるだろうか?

戦争だってそういうもんだった、私たちだって戦争で青春を奪われたと開き直る老人もいるだろう。

ふざけるなよ。さっさと腹を切って若者に詫びよ。
あなたみたいなコロナにビビる人がいなければ守れた青春なのだ。きっと。

残念無念の成人式話を職場の若者たちから聞きながら、ふとそう思った。

以上

てげてげやっど!