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ペイント大全ショウケース:ブラックゴブリンの大族長パート6(特定光源法:OSL)

よくぞ来た。パート5に 続き、今回は、魔法の鎧に彫り込まれた顔の目を光らせてみよう。今回扱うのは、ムギ球やLEDを仕込んで物理的に光らせる「電飾」でもなければ、photoshopなどの画像処理ソフトで発光エフェクトをかける「画像修正」でもない。筆塗りによって、ミニチュアの特定部位があたかも光っているように見せるテク「特定光源法」だ。


特定光源法の起源と変遷

特定光源法(OSL:Object Source Lighting)とは「ミニチュアの特定部分に光源を設定して、それが発光しているさまをペイントで表現する」ことだ。絵画の世界ではそれこそ数百年前から用いられている手法だけど、ミニチュアペイントに持ち込まれたのは、割と最近のこと。2001年に発表されたジオラマ作品「尼僧ジョアンを救え」を契機に、特定光源法は爆発的な支持を世界のペイントシーンにもたらすことになった。

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