🔰『デス・オア・グローリー』スタートガイド

ここは血湧き肉躍る冒険の世界。数多くの危険と罠が待ち受け、人々の命はあまりにも短い。この世界は広大にして無辺だ。悲劇と絶望がはびこってはいるが、徳と希望はまだ失われていない。

冒険者よ。家なき者よ。灯火を掲げ、剣を抜くがいい。闇を切り裂き、己の運命を切り拓く時が来たのだ。栄光か死か。二つに一つの選択をなせ。

はじめに

ファンタジーアドベンチャーゲーム『デス・オア・グローリー』。これは、君自身がコレクションしたミニチュアを用いて、血湧き肉躍るオールドスクール・ファンタジー世界での冒険を楽しめる、１人用のゲームだ。

この記事では、『デス・オア・グローリー』がどんなものか、そして、どのように楽しむものかを紹介しよう。

もしも君が、「オールドスクール・ファンタジーミニチュア」という言葉に初めて触れたなら、ぜひとも以下の入門記事を先に読んでくれ！

デスオアグローリーの風景

「なんだい、鍵穴まで錆びついてら。さ、旦那方、下がってもらえますかね。ここはあっしの出番です」
「ご用心を。どうも嫌な予感がいたします」
「アレクセイ、あんたはいつだって嫌な予感がしてるじゃないか。グラントに鍵を開けてもらわにゃ、俺たちは先に行けねえんだぜ」

扉に隣接するのは盗賊、グラントだ。開鍵判定（D4)を行うもアッサリ失敗。
だがグラントは盗賊であり、D4判定を振りなおせる固有アイテム『商売道具』を持っている。
振りなおしの結果、判定は成功！　一回しくじったが、仲間の誰もそれに気づいてはいまい。

数百年に及ぶ墓所の静寂は破られた。冷たい回廊に響く足音は、墓荒らしのものではない。それよりも邪悪でおぞましき存在が、死者たちを再び歩みせしめたのである。

戦闘：【12】、【11】からスケルトン（近接武器）２体、【2】からスケルトン（長柄武器）1体が出現。
普段ならば戦士マーチンが前衛を張るところだが、相手は不死者だ。
聖職者アレクセイが十字架を握りしめつつ、マーチンの右側へ。
死者たちは、眠らねばならない。あるいは、冒険者たちが彼らの仲間入りをすることになる！

どんなゲームなのか？

『デス・オア・グローリー』。それは、君がコレクションしたミニチュアを用いて遊ぶ、１人用のアドベンチャーゲームだ。スマホやPC、コンソールではなく、君のミニチュアとダイス、そして、A4くらいの大きさのタイルで遊ぶゲームである。

君は、君の分身である冒険者のパーティーを組み、比較的安全な「タウン」、屋外の冒険を扱う「ウィルダネス」そして敵の本拠である「ダンジョン」の各パートを進みながら、様々なイベントに遭遇しつつ、クエスト（冒険）の達成を狙うのが、基本の流れとなる。クエストでは、様々な敵や友好的な人々も登場する。そしてこれらの登場人物たちはいずれも、君のコレクションしたミニチュアで表されるのだ。

『デス・オア・グローリー』は、ハイスコアを競ったり、誰かと対戦するタイプのゲームではなく、冒険の「アクシデント」と「ドラマ」を楽しむゲームである。

はてしのない冒険の終わりに君を待つのは栄光か、死か。それは、やってみるまでわからない！

誰のためのゲームなのか？

ミニチュアをコレクションしたり、ペイントするのは楽しいけど、飾る以外にも楽しみが欲しい。もっと深く、ファンタジー世界を味わいたいな。

アーノルド・シュワルツェネッガーが主人公になるファンタジーゲームはないのか！　こう、サボタイとヴァレリアと変な魔法使いと一緒にタルサ・ドゥームを倒すみたいな！　わかるだろ！

RPGやミニチュアゲームに興味があるけど、ゲーム仲間や対戦相手がそもそもいない…。

自宅で誰にも気兼ねせずにミニチュアゲームを遊びてえ！

自分の集めたミニチュアが主人公になり、脇役になり、敵になり…。僕の手の中で、一つの世界が生まれ、物語を紡ぐようなGAMEがしたい！

もはや帰らぬあの遠い日々…仲間たちは散り散りになり、それぞれ別の人生を歩んでいる。だがオレを呼ぶ声が聞こえるんだ。再び、あの身を焦がすような冒険の日々に身を投じろと……だが、どうやって？

君がもしも、今あげたどれかに当てはまるのなら『デス・オア・グローリー』は君にピッタリなゲームだ。もし上のどれに当てはまらないのだとしても、今ここを君が読んでいるということは、つまり君にもピッタリのゲームである。

今まで、コレクションやペイント、あるいはストーリーテリングでの楽しみ方が中心だったオールドスクール・ファンタジーミニチュアは、『デス・オア・グローリー』の登場により、ゲームの主役としても楽しめるようになるのだ！

さあ、何も迷うことはない。血湧き肉躍る冒険世界が君を待つ。

デス・オア・グローリーの背景世界

『デス・オア・グローリー』を展開するにあたり、血湧き肉躍るオールドスクール・ファンタジー世界「ハルクウーベン」をその背景世界として用意した。これは30年以上に渡って創成され続け、今なお深化が続く世界観だ。『デス・オア・グローリー』の刊行物は、すべて「ハルクウーベン」世界をその舞台とする。

だが、ハルクウーベンは一つの例にすぎない。この世界は君の想像と創造を刺激するものであって、君を縛る鎖や枠ではないのだ。君はルールブックやクエスト・モジュール群で提示される背景や名称をそのまま楽しんでくれてもいいし、一部を変えてもいいし、あるいは全く無視して、君のファンタジー世界を舞台にしてもいい。ホビーは自由だ。想像と創造を伴うものであれば、なおさらさ！

まず何が必要か？

君がデスグロを始めるにあたって最低限必要なのは以下のものだ。

◯『デス・オア・グローリー ルールブック』
◯  ダイス（D4・D6・D8・D10・D12・D20・D100を１つずつ）
◯  ミニチュア　（冒険者4体＆敵６体）

一つ一つ紹介しよう。

ルールブックを手に取れ

これは64ページの本であるが、ルールブックに同梱されるものがたくさんある。ゲームの舞台となるA4サイズの『アドベンチャータイル』、ゲーム進行で重要な役割を持つ『イベントジェム（6種×各8個）』とその入れ物となる『ピローケース』、そして、君にとって最初の冒険となる入門クエストモジュール『ヒスイの髪留め』がセットされてくるのだ。

『デス・オア・グローリー　ルールブック』は、君がこの血湧き肉躍る冒険世界に旅立つ上で必携の書物だ！　全64ページの中に、君がこのゲームを楽しむ為に必要なあらゆる事物が網羅されている。君が初めてこうしたゲームを楽しむ初心の友でも心配いらない。ルール記述は読みやすく明快で、かつ情感溢れる筆致で記されている。80点を超える挿絵とともに、雰囲気タップリのオールドスクール・ファンタジー世界へ君を誘ってくれるだろう。

デスグロのルールブックは、ゲームの流れと呼応して順番に書かれている。君は最初から最後までを読み通すことで、デスグロのゲーム進行を理解することにつながると言うわけだ！ 

全てのルール用語は、初出時に解説され、その後は必要に応じて参照ページが注記される。だから、ゲーム進行に応じてページをめくり、そのつどルール記述を参照すればいい。

また、それぞれのルール解説では、そのルールが何のために、あるいは何を表現する/省略するために存在しているかも説明される。だから、君がミニチュアを用いるゲームが初体験でも、ゲームの仕組みがすんなり身に付くことだろう。

ルールブックには、ゲームのプレイエリアとなる「アドベンチャータイル」、ゲーム進行のかなめとなる色とりどりの「イベント・ジェム」、そして君が挑戦する最初の冒険「チュートリアル・クエスト：ヒスイの髪留め」、キャラクターの特性を書き留めるための「キャラクターシート」、冒険の行方を記録する「アドベンチャー・ジャーナル」も同梱されている。血湧き肉躍る冒険世界に旅立つために必要な知識の全てが、ルールブックにセットされているのだ。

ルールブックにセットされるジェムは、赤（ルビー）青（サファイア）緑（エメラルド）紫（アメジスト）茶（アンバー）透明（クリスタル）の６色。いずれも８個ずつ封入されている。これらは一見、クリアプラスチック製に見えるかもしれないが、実際プラスチック製だ。
なお、紛失した場合、あるいは自作クエストでより多くのジェムが欲しい時用に、イベントジェムのセットも販売されている。

ダイス

上が、デスグロで使うダイスの一覧だ。こうしたダイスは、ダイスの型と面体数こそが重要なので、色や大きさ、メーカーは君の好みで構わない。RPGを扱うショップで手に入るほか、最近では100円ショップでも売っているようだ。すごい時代である。

ただ、ダイスは生産国やブランドによって品質にばらつきがあるため、ハーミットイン商店では、ダイスの名門ブランド「Chessex」（チェセックス：米国）謹製の高級ダイスセットを２種類用意している。好きな色を選んでくれ。無論、君のお気に入りダイスが他にあれば、それを用いてOKだ。

ハーミットイン商店で販売されているダイスセット各種は、ダイスブランドの名門Chessex社謹製。D4、D6、D8、D10、D12、D20、D100が１つずつ入っている。アビッサル・ブルーとブラッディ・レッドの２種があるよ。

また、鉛筆と消しゴムは頼れる相棒となる。ゲーム中、冒険者たちの能力値は変動するし、敵が現れたら、その能力値を書き留める必要があるからだ。

ミニチュア

前項で解説した様々な項目に加え、『デス・オア・グローリー』においてもっとも重要かつ必須の存在は、君のコレクションしたミニチュアである。これらはルールブックに同梱されていない。君の好みによって、冒険者の種類（彼らは皆「冒険者」という職業であるが、戦士、盗賊、魔術師など、それぞれの持つ技術や特性により数々の称号が用意されている）は異なるだろうし、登場させたい敵も当然幅広いものになるからだ。

使うミニチュアは、オールドスクール・ファンタジーな世界観を持つものである限り、メーカーやブランドに制限はない（人間サイズで28-30mmくらいのサイズ感に合うようにルールは作られている）。「どんなものがオールドスクール・ファンタジーなミニチュアなのか？」という問いには、ハーミットイン商店に並ぶミニチュアたちを見てもらうか、あるいは、無料noteマガジン「オールドスクール・ファンタジーミニチュアの世界」を眺めるといい。全国の趣味人たちの手がけた作品たちが、活き活きとその存在感を放っているぜ！

オールドスクール・ファンタジーミニチュアの世界｜籾山庸爾（ハーミットイン代表）｜note

『デス・オア・グローリー』において、ミニチュアは５種類（冒険者・従者・遭遇者と小道具・重要人物・敵）に分けられる。それぞれ解説しよう。

冒険者：君に成り代わって血湧き肉躍る物語を演じる主人公たちだ。ゲーム上の種族・称号・装備は使うミニチュアと同じものになる。君がゲームを始めるにあたって必要なのは、冒険者を表すミニチュア４体だ。

商店には様々な種族、性別、装備、称号を持つ冒険者ミニチュアが150種類以上並ぶ。ルールブックの冒険者セクションを読んだ上で、どのミニチュアを、どんな組み合わせで最初のパーティーをなすかを考えるといい。

迷ってしまうならば、『冒険者たち』『女冒険者たち』『亜人の冒険者たち』などのボックスで揃えるのがよいだろう。全員人間で男性となるが、『冒険者たち』だけで、ルールブックに収録された称号は一通りコレクションできる。

■冒険者の種族■
人間　野人（バーバリアン）　ドワーフ　エルフ　
ノーム　ハーフリング　ハーフエルフ　ハーフオーク

■冒険者の称号■
戦士（ファイター）盗賊（シーフ）聖職者（クレリック）
魔術師（ウィザード）野伏（レンジャー）狂戦士（バーサーカー）
聖騎士（パラディン）古代僧（ドルイド）吟遊詩人（バード）
武闘僧（モンク）幻術師（イリュージョニスト）
魔法剣士（ファイターメイジ）

従者：冒険者たちの資金に余裕があれば、報酬を前払いすることで、従者を雇うこともできる。従者の種族は固定されており、装備はミニチュアのそれを反映する。最初の冒険で従者は迎えられないことに注意。

なお、従者にも数十のミニチュアが販売されているが、迷ってしまうならば『従者たち』のボックスセットがよい。ルールブック収録分の従者11種を一気にコレクションできる（『持ちすぎ君』『薬師』『野人の傭兵』『お守り動物』は別売なので注意）。

■従者の種類■
傭兵隊長　傭兵　野人の傭兵　ドワーフの傭兵　荷物運び　あかり小僧
ランタン持ち　担ぎ手　従騎士　薬師　記録屋　ラバ引き＆ラバ　
持ちすぎ君　お守り動物

遭遇者と小道具：クエスト中に出会う敵意のない人やそれに類するものは「遭遇者」と呼ばれる。同時に、宝箱や扉のような「小道具」もクエストに登場するだろう。遭遇者と小道具のミニチュアはゲームプレイに必須ではないが、あると追加イベントやボーナスが発生することも！　

最初の冒険で「遭遇者」は登場しない。「小道具」は登場するが、ゲームに必須ではない。

重要人物：クエスト中で物語の鍵を握る存在は「重要人物」と呼ばれ、対応するミニチュアが必須になる（クエスト・モジュール掲載のミニチュア・リストでそのつど事前に紹介される）。重要人物は重要な手がかりや助言をくれたり、冒険者の行動によっては、援助者にも、あるいは敵にもなろう！　最初の冒険では、重要人物は登場しない。

敵：『デス・オア・グローリー』は冒険譚であるため、いかなるクエストにも冒険者たちと敵対する連中が登場する。それはモンスターたちかもしれないし、冒険者の同族かもしれない。ルールブックに同梱される最初のクエスト・モジュール『ヒスイの髪留め』において、君は好きなミニチュア６体を敵として迎えられる。

君が旅立つ最初の冒険で必要な敵６体の内訳は以下の通りだ。種族は特に設定しないでよい。『ミニオン』とは敵の兵卒、『ボス』は敵の士官、『ウォーロード』は敵の首領にあたると考えてくれ。

近接武器（剣や斧など）を持つミニオン x1
射撃武器（弓など）を持つミニオン x2
長柄武器（槍など）を持つボス x1
魔法を使うボス x1
近接武器（剣や斧など）を持つウォーロード x1

商店では、数百のモンスターたちが君を待ち受けている。最初の冒険で立ち向かう相手には、ゴブリンやコボルド、オークやノールあたりがよいだろう。商店を除けば、上囲みに対応したミニチュアがしっかり存在していることに気づくはずだ。

もちろん、装備さえ合っていれば、君の好きなミニチュアを選び、最初の冒険における敵としてよい。

『デス・オア・グローリー』をプレイする

さあ、　今すぐ『デス・オア・グローリー　ルールブック』をGETし、血湧き肉躍る冒険世界へ飛び込もう。準備などいらない。全てはここから始まるのだから！　

また、ルールブック封入のチュートリアル・クエストを達成した人のために、新たなクエスト・モジュールも販売されている。プレイを楽しむ上でオススメのミニチュアもある。商店のカテゴリーをみてみよう！

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『デス・オア・グローリー』の背景世界例

デス・オア・グローリーの背景世界例である『ハルクウーベン』に住まうさまざまな種族について詳細に解説したマガジンがある。詳しくはイントロダクションを読んでくれ。

『デス・オア・グローリー』の最新FAQ

『デス・オア・グローリー』の最新エラッタ

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