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🔰ペイント大全ベーシック:ドライブラシ伝説

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よくぞ来た。ベースコート(基本色の塗装)、シェイディング(陰影の塗装)ときて、いよいよグラデーション(色の移り変わり)を表現する。今回はドライブラシだ。ドライブラシは他のテクと比べ、筆使いや方法論が例外的な、いわばユニークなテクニックなので、レイヤリングよりも先にこちらを紹介することにしたよ。


ドライブラシとレイヤリング

ドライブラシ(磨き塗り)とレイヤリング(重ね塗り)は、どちらも「より明るい色をペイントすることでミニチュアに立体感を出す」ハイライトの手法だ。ミニチュアペイントの世界では、80年代〜90年代初頭においてドライブラシをペイントの中心にすえた方法論が広まり、90年代後半以降、現在に至るまで、レイヤリングがハイライトの主流となっている。

では、ドライブラシは「古い」テクで、レイヤリングは「ナウい」テクニックかというと、決してそんなことはないし、どちらかに優劣があるわけでもない(題材と場所による得手不得手はある)。ドライブラシとレイヤリングの微妙な関係は、時代背景だけでなく、ミニチュアの題材・デザイン行程・素材などの変遷や、ペイント法のトレンド変化に深い関連があるが。これは将来「ハーミット・カウンシル」で語るネタと言えるだろう。ペイント大全では、テクニックの内容自体にフォーカスする。

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