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🔰ペイント大全ベーシック:フラットペイント&筆洗い伝説 2023

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よくぞ来た。ミニチュアペイントにおいて、もっとも基本的かつ大切なのが、ベースコート(基本色の塗装)で用いるフラットペイント、すなわちベタ塗りテクである。

今日はフラットペイントと、これから沢山することになる筆洗いについてくわしく紹介しよう!

それじゃあ行ってみよう!


ベースコートとは? どんな色を選ぶ?

アンダーコートしたミニチュアをいよいよ塗り始める時、君が最初にペイントするのが、各部の土台となる色だ。これをベースコートという。

ベースコートは、ミニチュアペイントにおける最初のステップだ。ベースコートは、その部分の色がどんなものであるかを決定づけることになる。ベースコートの色は、いわば「基本色」と呼んでいいだろう。

左写真:各部をベースコートして塗り分けたミニチュア
中央:各部にシェイド(陰影)を入れたミニチュア
右写真:各部にハイライトを入れ、仕上げを行ったミニチュア

上の写真を見ればわかるように、ミニチュアペイントでは各部を塗り分けるだけでなく、明暗のグラデーションが入る。各部をベースコートした後に、凹部(または影になる部分)により暗い色を塗り、凸部(または光の当たる部分)により明るい色を塗ることで明暗のグラデーション(色の移り変わり)をほどこすんだ。これで、各部の立体感を強調するのが基本のペイント法ってわけ。

ベースコートの色で、単純に明暗の中間にあたる色を選ぶと、シェイド(陰影)色との差がありすぎて、自然な陰影をつける時に長い時間と手間が必要になる。だからベースコートは、そこに入れるシェイド(暗い色)とハイライト(明るい色)の中間よりちょっと暗めの色を選ぶといい。

これは、コートデアームズに限らず、筆塗りでのグラデーションペイントを楽しむ上での基本といえる。


ペイントの基礎「フラットペイント」

ベースコートがミニチュアの各部に最初にペイントする「基本色」であることはわかった。では、これをどうやってペイントするんだろう? たいていの場合、ベースコートは、ある部分を一色でムラなくペイントするところから始まる。これがフラットペイントだ。

フラットペイントは、筆塗りによるペイントの基礎となる。手順とコツを順番に説明しよう。


1.筆を水で湿らせる

筆はカラーをつける前に軽く濡らしておきな。

塗り始める前に、筆を水に通して湿らせておく。筆がびちゃびちゃだとカラーを薄めすぎるので、キッチンタオルの上に筆先を滑らせて余分な水を吸い取り、筆先を尖らせておく。筆が乾燥した状態でカラーをつけると筆の間にカラーがこびり付いたり、保管中に巻き込んだホコリがカラーに入ったりしてよくないからね。

ペイント中は、筆を常に湿らせておくことを心がけよう。それだけで塗りやすくなるし、筆の寿命も伸びるよ。


2. パレットに水をとる

チョイっと取るんだぜ。

次に筆の軸を水に差し入れ、パレットの上にキレイな水を取ってやる。筆先でやると量をあまり取れないし、筆先を傷めるからね。


3. カラーはよく振り、パレット上で薄めてこねろ

HEAD BANGING!

何度言っても言い足りない。コートデアームズを使う前には、振って振って振りまくれ。

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カラーを取る時、筆の根本や軸にカラーをつけないようにね。

フタを開けたら、フタについている皿からカラーを取る。この時、筆先にだけカラーをつけるようにしような。

カラーを取る時はもちろん、パレットで混ぜる時も、ペイントする時も、筆の穂先の半分より上には絶対カラーをつけないこと。筆を傷めるし、カラーがボタボタして塗りにくいし、塗面もボコボコになる。つまりロクなことがないのだ。たくさん使うなら、その分何度も取ればいい。急がば回れ。

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