「追っ手の姿は?」「見えないようだ」
「ひとまず順調だ。まぁ、こんなとこで追っ手が居たら終わりだがな」
「くっくっく」
「何を笑ってやがんだ」
「いやなに、あの泣き虫のチビスケに護衛を依頼する事になるとはと思ってな。立派になったもんだ。もっとも、チビスケなのは相変わらずなようだが」
「余計なお世話だ、この身体が役に立つ仕事なんていくらでもあるさ。アンタこそ同族にしちゃデカすぎるだろ」
「くっく、まぁそうだな。ところで、ご母堂はお元気か?」
「あぁ、身体が弱いのは相変わらずだが、何とか元気にやってるよ。あの時アンタ