「日々、新ナリ」-文化財施設で学芸員として仕事をするということ
今回冒頭に「日々、新ナリ」と何だか判らない言葉を掲げましたが、こちらは古代中国の王朝、殷の湯王(とうおう)の用いた青銅製の洗面器に刻まれてある言葉です。湯王は毎朝洗顔する時に、さあ今日も新たな一日の始まりだ、昨日とは違う、明日もさらに新たな日になるぞ、といつも洗顔時にこの洗面器を使うことで気持ちを新たにしていたと考えられています。
学芸員が日常取り扱う文化財は、何となく永遠不変、過去から現在、未来に向けてずっと引き継がれていくもの、というイメージをお持ちの方が多いのでは