多くの可能性を秘めたアミノ酸
最近、アミノ酸の復習をしたり調べたりすることが多くなって
改めて面白いなぁと思っているので
今日はアミノ酸について分かりやすく説明できたらなぁと思います。
アミノ酸とは
タンパク質は、アミノ酸からできています。
私たちは食事でタンパク質をとります。それを消化により一旦アミノ酸に分解し、そのアミノ酸を使って新しいタンパク質を作ったり、そのままのアミノ酸を利用して生きています。
アミノ酸を、レゴのパーツに例えます。
車のレゴを一旦分解して、そのパーツを使って飛行機を作ったり、お店を作ったり
レゴの組み合わせによって色々なものを作ります。
アミノ酸は私たちの体のBuilding Blocks(構成要素)なのです。
でも全てのアミノ酸がタンパク質になるわけではないです。
タンパク質の構成要素にならずに、単独の(または複数の小さなグループ:ペプチドと呼びます)アミノ酸を「遊離アミノ酸」と言います。
このアミノ酸は、エネルギーの代謝、疲れや細胞の修復、ホルモンや神経のバランスなど様々な働きをし、体がきちんと機能するように働いています。
必須アミノ酸:非必須アミノ酸
アミノ酸自体はたくさんありますが、私たちの体は20種類のアミノ酸で構成されています。
必須アミノ酸:体内で合成できない(食事で摂取)アミノ酸(人は9種類)
非必須アミノ酸:体内で作ることができるアミノ酸(人は11種類)
非必須アミノ酸(11種のうちの6種)ですが、体内合成だけでは足りない非必須アミノ酸を準必須アミノ酸と言いいます。
レゴに例えると、四角いブロックは作れないので必須アイテム(アミノ酸)ですが、
四角いパーツを二つ組み合わせてできる長方形のブロックは非必須アイテム(アミノ酸)ですね。
でも、例えば長方形のブロックってよく使いますよね。作れるけれど、量が追いつかないので長方形そのままあったら便利だなぁっていうレゴパーツ、これが準必須アイテム(アミノ酸)です。
タンパク質にならないアミノ酸:遊離アミノ酸
「遊離アミノ酸」は20種のアミノ酸以外にも
緑茶のお話で出てきたテアニンとかGABAとかも入ります。
タンパク質にならないアミノ酸は血中を漂います。
私たちが夜寝ている間、細胞の修復や復元、解毒など夜間工事をしてくれるのもこういったアミノ酸です。
多くの可能性を秘めたアミノ酸
アミノ酸は、身体とメンタルどちらにも影響するほぼ全ての化学プロセスに関与します。
エネルギーの生成、骨・靭帯・腱の形成、免疫、ホルモン、神経伝達物質、酵素などなど。
組織を形作る形成要因として、また代謝を仲介する役目として
アミノ酸は欠かせません。
どういうことかと言うと、
体が機能するためにはアミノ酸は欠かせないのです。(遺伝子もアミノ酸からできてますしね!)
なので不足(もちろん過多でも)が起こると心身に大きな影響が出ることは容易に想像できると思います。
アミノ酸を上手に利用することは、大きな可能性を秘めていると思うのです。
例えば
N-アセチルシステインの解毒作用の凄さは、多くの研究結果から明らかで
薬物過剰摂取の時の解毒剤として緊急医療現場でも使われます。
この解毒作用はもちろん日常にも使えます。
解毒作用を高めたい時、例えばエストロゲンの解毒にも効果があります。
エストロゲンのお話はこちら⤵️
アミノ酸の利用
アミノ酸の役割は多く、そしてまだ全てが理解されているわけではありません。
アミノ酸を利用するには、個々のアミノ酸を深く理解するだけでなく、食事から、またはサプリから取る必要があるのかなどの判断が必要です。
もっと勉強しなくてはと、これを書きながら思います。
私が特に興味を持っているのは
メンタルヘルスへの利用です。
神経伝達物質(脳内ホルモン)は
アミノ酸それ自体、またはそこから作られた物質です。
例えば、ハッピーな気分に関与することで有名なセロトニンは、トリプトファンから作られます。
精神障害や疾患への応用はもちろん、日常で多くの人に起こる
ストレス、不安、不眠など不調を整えるのにも役立つ可能性があります。
最後に
普段、何気なく食べているタンパク質の世界は
とても深く面白い!
医療の世界で、そして普段の不調を整えるため
アミノ酸の利用は可能性を秘めていると思います。
私は生化学が得意ではないし、専門用語ばかり出てくるのも
読んでいてドライで面白くないかなぁと思って
できるだけ簡単にアミノ酸について書いてみました。
参考文献:Vanita Dahia著「Alchemy of Amino Acids」
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