見出し画像

ノンストップ・ドリーム号

※アイコン変えました※

私はここのところ、会社で毎日乗り降りするエレベーターについて、非常に不可解な思いを抱いている。

一から説明します。私がこの世で一番苦手なものは「数学と二日酔い」なので、当然、確率統計学的な事柄もさっぱり分からない。「確率統計」の指す本来の意味も良く分かっていないけれど、それ風のことで分かることと言えば、「10円玉を上に投げて机に叩きつけた場合、表が上になる確率は50%。裏についても50%」レベルのこと。でもそれだって、何なら、ほんとかな?と疑っている。10円玉を1回投げて、表と裏が出る確率が50/50なのは、確かにそうでしょう、と思う。だって、表と裏の2種類しかないんだから、どっちかが出ましょうぞ。

だけど、例えば10,000回、100,000回と気が遠くなるほどの回数を投げれば投げるほど、50/50になる精度が高まるって言われると、もう全然、納得感がない。10,000回投げた場合、もしかしたら、そのうちの9,000回が表で1,000回が裏ってことが絶対にないとは言えないと思うのに、実際の実験でも最大で52/48くらいの誤差しか出なくて、その誤差も、回数をもっと多くすれば50/50にどんどん近づくと言われましても。え?なんで?って感じ。

で、会社のエレベーターです……。実際とはちょっと違うが、分かりやすいように以下の設定とする。

「エレベーターは1階〜30階まであり、私はいつも1階から乗り10階で降りる。2階〜30階には満遍なく部署が配置されている=満遍なく人がいる」

朝、1階からエレベーターに乗り込んだ時、中に誰もいない時がたまにある。やったー!せっかちな私はここぞとばかりに「閉」ボタンを連打し、一人きりのエレベーターライフ、つまりは10階までのノンストップ・ドリーム号を狙う。が、それが成功するのは、せいぜい年に1回くらいのもの。大抵は、ドアがもう半分以上閉まっているのに、「すいません~」とか言ってドアを開けて乗って来ちゃう人がいて、その人が乗って来る間に、また1人、また1人、と五月雨式に入って来てしまい、結局、総勢10人の旅、みたいなことに。

それはいいのです、OLだもの。でもその10人がバババッと降車階のボタンを押した時、2階~9階まで、ほぼすべての階に光がついているのを見ると、「OMG!今日もこれですかい!」と、私は心の中で叫ぶ。10人いて、2階:1人、3階:1人、4階:1人、5階:2人、6階:1人、7階:1人、8階:1人、9階:0人、10階:自分、14階(つまりは私の降車後):1人……これ、確率的におかしくないですか?挙げ句、唯一、ノンストップのはずの9階にもまさかの停車。何故なら、9階から乗って来る奴がいたから……。

ビルは30階まであるのに、1階~10階より、11階~30階の方が、倍近く階数が多いのに、なんで1人を除いて、9階以下の部署所属者が乗って来る?9階以下であっても、たまたま3階に2人、4階に3人、5階に……みたいに、特定の階に偏っていてもいいはずなのに、そうであれば止まる回数は少なくて済むのに、なぜか大抵、皆さんの階数がバラけているのです。

つまりは私が10階にたどり着くまでに、ほぼ各駅停車になるのはなんでなの??けれど、同じような時間に11階~30階の部署の人だって出社しているわけなので、私の乗ったような箱もあれば、11階以上の人しかたまたま乗っていない箱もあるってこと?私はその箱に、たまたまご縁がないってこと?やっぱり、確率統計って分からない。それとも、これも、100,000回、乗降を繰り返してからモノを言えってこと?

あー、一度でいいから、10人乗っているエレベーターの階数ボタンが「10階・11階・14階・18階・22階・25階・30階」なんていう風に光っていて、10人いるのに、一人じゃないのに、10階までノンストップドリーム号に乗船!みたいなことにならないのかしら、その可能性って何%なのかしら、と夢想している次第です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?