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難しいことに挑戦し続ける。医療業界の改革に本気で挑むヘンリーの組織づくり【エンジニア対談】

株式会社ヘンリーは、「社会課題を解決し続け、より良いセカイを創る」をMissionにプロダクトを開発しています。
最終的には「民間企業として日本初のノーベル平和賞の受賞」という目標を掲げており、課題の根深さや市場規模の大きさからまずは医療業界の課題解決に正面から挑戦しています。

その第一歩として現在はクリニック・中小病院向けの基幹システムであるクラウド型電子カルテ・レセプトシステム「Henry」を展開しています。
医療業界という難易度の高い分野で、ヘンリーのプロダクトはどのような強みを持ち、どのようなエンジニア組織づくりを行っているのか。
VPoEの張さんとプロダクト責任者の岩永さんに、対談形式でお話を伺いました。

医療分野未経験ながら、事業に社会的意義を強く感じてジョイン

ヘンリーVPoE 張

― 最初に、お二人のご経歴について教えてください。

張:前職のビズリーチでは、転職サービスを手掛けた後、リードエンジニアとしてサイバーセキュリティサービスの立ち上げに参画していました。組織づくりや採用にも携わる中で「チームの力があれば業界ごと変えられる」と感じ、ヘンリーにVPoEとしてジョインしました。

岩永:私はウォンテッドリーに5年ほど勤め、バックエンドを中心に新規事業のプロダクト開発を担当していました。ビジネス向けのチャットサービスや名刺管理アプリなどをハードなスケジュールで開発するほか営業同行も経験しました。海外展開事業の開発チームリーダーとして、多国籍なメンバーと仕事をしたこともあります。

― 医療分野とは全く関わっていなかったお二人が、なぜヘンリーにジョインしたのでしょうか?

張:社会課題の解決に繋がるような仕事がしたかったからです。ヘンリーの事業で医療分野のIT化が進んでいない状態から脱却させ、DXを推進する価値は非常に大きいと感じました。

岩永:私はもともとCEOの逆瀬川とウォンテッドリーで同僚だった縁があり、ヘンリーのことは創業期から知っていました。逆瀬川は当時からノーベル平和賞の受賞を目指していましたね。現在展開している医療業界向けの事業は、そのための第一歩なんです。

私自身は元々医療分野に興味があったわけではありませんが、副業として開発を手伝う中で、実際に医療分野に対する改善インパクトが大きいことに手応えを感じました。さらにその先にある大きな社会課題の解決も夢物語ではなく、創業者2人の中に現実的なパスが描かれていることに感動しジョインを決めました。

唯一無二のプロダクトと課題解決への想いが何よりの武器となる

ヘンリープロダクト責任者 岩永

― 電子カルテを開発・運営している競合他社は多数存在するかと思います。その中でヘンリーのプロダクトの特徴や強みはどんなところにあるのでしょうか?

岩永: 「Henry」は、経営改善のためのクラウド電子カルテ・レセプトシステム※です。一番の特徴は、電子カルテとレセプトシステムを自社開発しており、業務フロー全体を通じた医療現場の本質的な課題にアプローチできることですね。

医療業務を理解することも医療制度を実装することもどちらも極めて難易度が高いことですが、どちらか一方のシステムだけを開発しても全体としてシームレスな価値は実現できません。そこで業界として実に20年ぶりに、我々がゼロから作り直しました。

※保険医療制度に基づく会計システムのこと

張:もう一つの強みは、営業や開発の姿勢です。「本気で顧客の課題を理解し、解決しようとする精神」が、ヘンリーは非常に強いんです。

岩永:良いプロダクトを導入するだけではなく、現場のオペレーションを含めた全体をデザインしなければ、医療現場の業務改善はできません。医療制度など難易度が高い部分も含めてヘンリーはコミットし、顧客の業務を全体最適していく方針です。

― なるほど。プロダクトの強みを最大限発揮するために、具体的にどのような戦略で現場にコミットしているのでしょうか?

張:第一に、お客様からの改善提案をきちんと吸い上げて開発に回し、プロダクトをアップデートしています。

岩永:これは代理店を介さず、営業が窓口となって直販しているからこそですね。顧客との距離が近いので、よりダイレクトに「お客様の声」が届きます。

張:そのほかにもエンジニアと営業などの各職種が一堂に会するミーティングを設けたり、エンジニアが営業に同行して課題を直接キャッチアップしたりと、さまざまな施策を実施しています。

こうした動きが取れるのは、土台として「顧客の成果にこだわろう!」という行動指針が社内に浸透しているからです。共同CEOの2名を含め、共通のマインドセットがメンバー一人ひとりにインストールされているからこそ、PDCAをしっかり回せています。

「超」自由度の高い働き方と強固な組織文化が魅力

― ヘンリーのエンジニア組織の概要や働き方について教えてください。

張:会社全体のメンバーが26名ほどで、このうちエンジニアは大体15名。業務委託の方も数名いらっしゃいます。働き方はかなり自由度が高いですね。他県からリモートワークで参画している方もいれば、「スーパースーパーフレックス」を利用し、週3日だけ働いている方もいます。週3日というのは累計で24時間なので月火水で働くこともできますし、週5日の中で4~5時間働くといった働き方も可能です。

―先程行動指針について少し触れていただきましたが、社内にはどのような文化が醸成されているのでしょうか?

岩永:一度社内でストレングスファインダーを実施してみたのですが、組織の最も強い特色は「学習欲」でした。実際にどのメンバーも技術や知識をキャッチアップしていく姿勢がありますし、難易度の高い問題に直面しても、逃げずに取り組むタイプの方が多いですね。

共同CEOの2名も、クリニックの事務長を務めたり、医療事務の資格を取得したりと自ら学ぶ姿勢が強いです。また、医療の領域だけではなくエンジニアリングについての知見や理解も深く、誰よりも「学習欲」が高いと感じています。

張:そしてTeam GeekでいうところのHRT精神(謙虚、尊敬、信頼)が体現していると感じます。例えばコードレビューを行う際に相手の立場に立ち、考え方を理解した上で意見を述べるよう心掛けています。文字だけのコミュニケーションなので[imo]や[nits]などをつけて、コメントの背後にあるコンテキストや感情を伝えるようにしています。HRT精神に満ちているチームだからこういう動きは特に誰かが言い出したわけではなく、自然とみんなが実践しています。

もう一つの特徴として「本気で医療業界の課題を解決したい」という気概も十分です。ヘンリーではα版を開発する際に病院様へ訪問し、現状の業務フローの理解しつつ、プロダクトが最終的にどう利用され、何が価値といえるのかをはっきりさせてから開発を行っています。

現在は病院向け電子カルテの機能開発を行なっているのですが、”電子カルテを使用したことがある方””紙カルテのみ使用していた方”など、それぞれの属性の方に参加いただき、ユーザーインタビューやテストを行っています。そこまでやりきった上で病院様に使っていただきフィードバックをいただく。フィードバックをいただく毎にデザインやUI/UXをブラッシュアップしています。

― では組織としての課題と、その解決のために取り組んでいることはありますか?

張:まだまだ仲間は不足しています。事業をスケールしていくためには、優秀な人材を集めていかなければなりません。その前提はありつつも、現在社内ではメンバー一人ひとりの強みを発揮できるような環境づくりに注力しています。リソースが不足している分、適材適所で効率的に業務を行えるようにしているんです。

もちろん組織の成長・拡大とともに、チーム体制やビジョンはどんどんアップデートしていくつもりです。自動的にバージョンアップするソフトウェアやサービスが当たり前になっているように、自ら改善し、進化し続ける組織こそ、最強になれると信じています。

― もう少し組織について教えてください。ヘンリーにはマネージャーポジションがないと伺いましたが、なぜでしょうか?

張:セルフマネジメントの必要性を強く感じているからです。ITが発達している現在は、現場からのイノベーションが一番大きな変化をもたらします。
現場で培われる知見の価値が高くなり、現場判断が正しい確率が高くなっているなと思うのですが、この現場のイノベーションを最大限生み出すために必要なのが、セルフマネジメントです。

前提として、セルフマネジメントを徹底することは組織にとって非常に難易度が高いです。それでもこの難しさを上回る価値を感じています。実際、ヘンリーの開発体制の主軸は「価値のデリバリー」「システム思想の反映」のほか、「決定権の委譲」の3つに据えています。これらを重視しながら、イノベーションが生まれる組織体制を築いていけたらと考えています。

岩永:ある意味、組織内の特定の機能を強調しようと思っていないんですよね。僕たちのVPoE、プロダクト責任者という役職も、あくまで担当しているロールを理解されやすくするための共通言語として設定しています。さまざまな役割が横断した会社の機能全体として競合優位性を発揮し、顧客への価値提供をしていきたいです。だからこそ、各メンバーの自律性を高めて新しい風を作り出そうとしています。

どんな技術革新や状況の変化にも対応できる「課題突破力」が身に付く

― ヘンリーの組織が持つ思想がよくわかった気がします。そんな組織の中で、エンジニアはどんな成長機会を得られるのでしょうか?

岩永:ヘンリーは業界でまだ解決できていない、複雑で難しい課題に取り組んでいます。当然、高度なエンジニアリングや医療分野特有の制約・仕様の理解が必要ですし、さらに医療機関ごとに抱えている課題はそれぞれ異なります。その中でベストプラクティスを構築していくことを考えると、この事業に携わること自体が大きな成長機会となります。課題解決のための考える力やスキルは、自ずと身に付いていくでしょう。

張:これは開発のコアでもありますよね。日々新しい技術や考え方、ツールが登場しますが、正直なところ、「課題を発見し、その突破口を洞察して行動を展開する能力」さえ身に付ければ、どんな技術のアップデートが発生しても対応できます。事業を通して本質的な解決を目指しているヘンリーだからこそ、上記のような成長につながりやすいのではと考えています。

― ありがとうございます。それでは最後にお二人がどんな人と一緒に働きたいか、メッセージをお願いします!

張:我々のミッションやカルチャーに共感して、本気で社会課題を解決し続けたい方と働ければと思います。
個人の成長が会社の成長に直結し、会社の成長が業界の革新に直結する機会は希少です。ぜひ一緒に、成長の喜びを味わいましょう。

岩永:目の前の問題から逃げない方ですね。これは自分に対しても常に言い聞かせたい言葉かもしれません。


ヘンリーでは、さらなる成長に向けて採用も積極的に行っています。ご興味をお持ちいただけた方は、ぜひお気軽にご連絡ください。