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日射病と熱射病のどちらを選ぶかの問題

 はじめましての人も、
 前から知ってる方も、
 ごきげんよう。

 偏光です。

 ホンマは「どないなはなしやねん」
 とでも言いたいところやけどもあえての、

やはり標準語とはニュアンスが異なる。

(文字数:約1200文字)


  2018年の5月から掃除内職を続けていれば、
  ここ2、3年が異様に熱い事は、
  己が肌身を持って実感できる。

  しかしながら掃除内職でも続けていなければ、
  皆覚えてなどいらっしゃるまい。
  今年よりも昨年の方が、
  とりわけ異常に暑かった事を。

  60代と40代のおばちゃん二人が、
  エレベータも無い4階建てのビル並びを、
  両手に水を張ったバケツを持って、
  階段を上り下りするのである。

  4階まで上り切った時には死兆星が見える。

  そのため昨年から導入された工夫の一つが、
  まず3階からモップをかけて、 
  次に4階に移動する作戦だ。

  たったこれだけの工夫で命を繋げる。
  生きていける実感を喜べる。

  「なんだそれだけの事か」とか思った奴、
  真夏に階段やベランダ部分が露出したビルを、
  4階まで両手に荷物持って登り切ってから、
  同じ事を言ってみろ。

  そしてもう一つの大きな工夫が、
  夏場の間は掃除時間を、
  昼の2時からに変更した。

  人に話すと大概驚かれる。
  どうして? かえって辛くない?
  朝の涼しい時間帯にやった方が良くない?

  大阪は河内かわち地域のビル並びに、
  夏場涼しい時間なんか無いんだよ!

  これがまた私たちの担当範囲には、
  今や殺人光線と呼ぶに至った、
  眩しい朝日が容赦無く降り注いで、
  路上から一切の日陰を失くす!

  つまり、
  日射病で倒れるか、
  熱射病で倒れるか、
  ただそれだけの問題なんだ。

  熱射病の方がまだ自覚した時点で、
  日陰に入り水を飲めばどうにかなる!

  管理人さんは、
  「命の方が大切だから、
   夏場は掃除を減らしてくれて大丈夫よ?」
  と言って下さるんだが、

  「お給料減って困るなら、
   時間上乗せしてくれても」
  とこそっと囁いても下さったが、

  ノーンノンノン。
  虫たちの暮らし振りに御鳥様の御粗相は、
  夏場の方がお盛ん極まる大狂乱なんだぜ。

  掃除を減らせば住民の皆様にバレる以前に、
  次の掃除日が過酷になるばかりなのよ。

  掃除とは毎日毎回の積み重ねなのよ!

  そこの基本を皆様お忘れのようだから、
  今ここで腹の底から叫ばせて頂くけどもね!

  憂歌団さんの名曲『おそうじオバチャン』を、
  労働者への差別に当たるなどと、
  放送禁止指定にしやがった、

  世評というものを私はむしろ憂う。


以上です。
ここまでを読んで下さり有難うございます。

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