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「原因と結果」データを読み解くって難しいですよね。自分にとっての正解を考える。(本と動画の紹介)

たまたま視界に入った新聞の1面にあったグラフ。

これはイメージ図なのか?
そう、TVのCMで「これはイメージです」とちっちゃな文字で書いてるような。

それはあるものについて「効果」があることをグラフで示しているのですが、
「横軸」は「時間経過」と書かれているだけ。
単位なし。目盛りもなし。
「縦軸」は「○○の機能」と書いてあり、グラフの上は「高い」、下は「低い」
それだけ。

もちろんそのものが「有効性」の基準をクリアしているのですから問題はないのででしょう。

ただ、「有用性」を比較するのは本当に難しいことです。
またその「有用性」は他のものと比較してどうなのか?とか、全体の予算があるような問題の場合、何を優先することが大切なのか?などを考えなければ「問題の本質」を見失うということは多々あります。

新聞やTVの報道番組・SNSやネット上の情報が、本来の「一次情報」であるデータの意味をきちんと理解して伝えるということは「ほぼ無理」というか、短い時間や紙面で、そのデータや情報に不慣れな人に伝えるということは本当に難しいことです。

一次情報のデータの内容を伝えるには、そのデータを読み取るための知識も必要ですし、そのデータを何かと比べた上での有意というものを判断もしなければいけない。

この本、とても解りやすくて面白かったです。

「私たちがいかに思い込みに左右されているかを教えてくれます」
(池上彰氏)

「騙されないで正しくデータを利用するための必読書」
大竹文雄氏 大阪大学社会経済研究所 付属行動経済学研究センター教授

「メタボ健康を毎年受ければ、病気を早期発見・治療ができ、長生きできる」。そう言われて、違和感を覚える人はほとんどいないでしょう。
しかし、「健診を受けること」と「長生きできること」は、同時に起こっているだけ(相関関係にすぎない)。
健診を受けた「から」、長生きできた(因果関係)のではないかもしれません。
この場合、いままでまったく健康診断を受けなかった人が、毎年受けるようになったとしても、長生きできるとは限りません。
実は、このことについてはすでに多くの研究が行われており、人々に健診を受けさせるようにしても、死亡率は下がらないことが示唆されています。
この本を読めば、2つのことがらが本当に「原因と結果」の関係にあるのかどうかを正しく見抜けるようになり、身の回りにあふれる「もっともらしいが本当は間違っている根拠のない通説」にだまされなくなります。この「因果推論」の考えかたを、数式などを一切使わずに徹底的にやさしく解説します。

Amazonの紹介より

この本は、「相関関係」「因果関係」の意味をわかりやすく解説してくれています。
わたしたちが、「本当とは何か」を知ることは難しい。
結局「自分はどうしたいのか」ということを自分で決めるしかないのだと思うようになってきました。

だから、「自分にとって何が大切なのか」を持っていないと、振り回される人生になってしまう。
でもいくらそう思っても振り回されてしまうのですが。

そしてこの動画、とても面白かったです。
「一次情報であるデータは嘘をつかない」
でも私たちが一次情報を分析するのは難しい。
それでも、基本的なことを押さえて理解しておくと、大きな間違いを減らす確率は高くなると思います。そんなことを解りやすく解説してくれています。


意識せずに見ているグラフ。
その印象、イメージで自分の考えが無意識に決められてしまう場合が多々あるのだと思います。

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