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太田光「笑って人類!」子供たちが、おもいっきり笑える社会。未来はいつも面白い。

太田光さんの本は、私初めてかな。
私がこの社会に感じていることの核心を伝えてくれている。
それもたっぷり笑わせてくれたり、ニヤつかせてもらったりしながら。

こういう本を読んでいて思うのは、とても実現できそうにないことでも、やっぱり未来が良くなるようなことを考え続けないといけないということ。

そして、太田さんやJoiさんや、他にも未来をイメージ出来る人は、その発信をとにかく続けて欲しいと思いながら読んでいます。

「しかし、世界にはびこる負のエネルギーは正に変換出来ないほど増大してしまったんじゃ。今生きている全人類の憎悪がネットワーク上の言葉によって世界中から集められ、やがて一つの個体になる日がやってくる。悪魔怪物魔人の出現じゃ!」

『笑って人類! (幻冬舎単行本)』(太田光 著)より

太田さんは、この物語の中で今の社会をこんな風に設定し、「世界にはびこる負のエネルギー」をいっきに「正のエネルギー」に変換?させようとするキャラクターを登場させるのですが・・・。(とんでもないけど、面白い)

私、この「負のエネルギー」をいっきに「正のエネルギー」に変換できたらみたいなこと思うんですよね。
あり得ないけど、でも何かあるかもしれない。
この小説で太田さんは、それも表現しているのでしょうか。


太田さんは、登場人物に次のようなことを言わせています。

「俺はもういいんだ。見ての通りこの歳だ。いいとこ生きてあと10年がせいぜい。アッという間だよ。それを考えりゃ明日テロで死のうが、仕事がなくなってのたれ死にしようが大差ない。女房も文句は言わないだろう。……だが、孫達は違う。まだこの世に生まれたばっかりだ。お前さんはさっき、生きてれば悪いことばかりじゃないって言ったが、あの子達はまだなぁんにも、人生を楽しんじゃいない」

『笑って人類! (幻冬舎単行本)』(太田光 著)より


私には、このセリフは胸に刺さります。
でも、とは言え「人間は生物」という感覚もあり、人の行動は論理的ではないし、自分が大切です。

そんな人間がこの複雑な社会を生きているのですから、誰もが少しずつ譲り合って、助け合って、我慢もしなければ成立しない。

子供たちが、おもいっきり笑うことが出来て、生き生きと暮らせる社会というのは、「みんなの願い」になりますか?


『敵を見誤るな。本当の敵を撃て。お前達の世代なら出来る』

『笑って人類! (幻冬舎単行本)』(太田光 著)より

この『敵』は、今の世界の「負の現象を引き起こしているもの」だと思って読んでいます。

この『敵』は、個人でも無ければ、団体でも、国でもないと思います。
(今の私の解釈は・・・ですが)

この『敵』は人間という生物が進化した結果、引き起こしている現象?

いや、人間が集団として動くとき、「個」を無くしてしまうという現象。


同一の価値観で秩序付けられた、世界中に散らばる集合体としての球を繋げ、やがて一つの大きな安全な球体を実現させる。それは地球と相似形となる。安全な球連合はその発想を基に進められてきた・・・・」

『笑って人類! (幻冬舎単行本)』(太田光 著)より

私は、西野さんや中田さんなどのオンラインコミュニティが活動を始めたのを知ったとき、これらのコミュニティがゆるやかに繋がって、社会全体に広がったらいいのにと思っていました。
この小説の「安全な球連合」という設定は、そういうものもイメージさせます。
ただ、もちろんそんな簡単なことではないのですが。

今の社会の課題が散りばめられていて、でも読んでいて面白いし、肩の力も抜ける感じ。


そして、日本の文化の中には、今だからこそ世界に伝わって欲しい「世界観」があります。

我が国ピースランドの中心にあるのは、伝統の剣、鏡、玉といった道具です。私たちにとっての神は道具です。何千年もの間、ずっと受け継がれてきました。

子供達は人形をとても大切にします。ただの物だと考えません。いえ、大人もそうです。

そこには魂が宿っていて、人格があり、時には人間以上に信頼します
長年持ち続けた道具には愛着を持ち、相棒のように感じます。私たちは物ですら、自分のイメージで擬人化するのです。

『笑って人類! (幻冬舎単行本)』(太田光 著)より

太田さん、ありがとう。
コロナ禍に入って、改めて猛烈に本を読み始めました。
そしてコミュニティで学びながら、改めて自分の中で見えて来ていた世界と、これから「こうあって欲しい」と思うイメージが、この本の中にありました。

泣きそうになりながら、笑顔になりました。
このイメージが世界中に伝わって欲しい。



はじめに
ほとんどのテクノロジーは、徐々に成長していくものです。しかし、ごく稀に、全世界が注目する「魔法の時間」があります。テクノロジーと一般市民との関係が、劇的に変わる重要な出来事や、革新が起こるのです。

AIで進化する人類の働き方 伊藤穰一著

今、何が起きているのかが解ります。
今、どのような「学び」が可能になっているのかが解ります。
ChatGPTなどのプロンプトも面白いです。
「AIスキル」とはどういうもの?
「AI時代のリーダーの条件」とは?


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