23.入院
昨夜から激しい雨。
昨日寝室のエアコンが壊れたのを皮切りに、夜中に地震が起きるわ、朝起きれば大雨洪水警報、土砂災害、河川洪水…色んな事のオンパレードフルコース。
スマホにはびっしりと防災速報が来ていて、一体何が起きているのかと思った。
外は雷が引っ切り無しに鳴り、窓を打つ激しい雨が降っている。
しかも電車が止まっていて高校生の娘と息子が学校に行けないと言う。結局自宅待機という形になり、息子はオンライン授業に切り替わった。小学生の息子は休校にならなくて、自分だけ行きたくないと嫌がるのを主人が「特別よ!」と車で送って行った。
今日は待ちに待った入院の日である。
9時半ごろ、PCR検査を受けるため病院へ。
渡された検査キットが、鼻をグリグリするタイプの方と気付いてショックを受ける。優しそうな看護師さんが笑顔でグリグリ綿棒を突っ込んで来るのに耐え、ひとまず帰宅。
自宅で結果が出るまで待機する事に。
13時までに電話がなければ『陰性』だそうなので、色々家事をしながら待つ。
「入院前ぐらいゆっくりしたら?」
と主人は言うが、入院中にゆっくりするので今はバタバタしたい気分なのだ。
とりあえず冷蔵庫の中身を整理してお昼ごはんにしたり、おやつ用にトウモロコシを湯がいたり、夕飯用に次男の好物の卵焼きを焼いたり、しばらく使わないであろうコーヒーメーカーを洗ったりして待つ。
結局電話はかかって来ず、『陰性』という事で、14時頃病院へ向かった。
受付で入院用の書類を渡して、入院手続きは完了。
主人ともここでお別れ。
コロナ感染予防のため、入退院の日も手術の日も付き添いは出来ない。
看護師さんに、
「旦那さんとハグしてお別れしても良いですよ!私、目を瞑っておきます笑」
なんて言われつつ、主人を見送る。
スーツケースを押してもらい、病室へ。
病室は、初めての4人部屋!
残念ながら窓際ではなかった。
コロナ時分、カーテンできっちり仕切ってあるので、人の気配はするが顔を合わせることもなく、個室みたいなものだ。電話の会話だけ気になるかな。
とりあえずパジャマに着替え、荷開きをし、二週間を快適に過ごすために物を置いていく。忘れ物も二、三あったが、困るものでもないので良しとする。
ホールでお茶を貰ってきて飲もうとしていると、作業療法士さんや、看護師さん、歯科衛生士さん、その他色々なスタッフさんが次々に挨拶と説明に訪れる。
誰が誰で、何がなんだかわからなくなりそうだけど、とりあえず「よろしくお願いします!」と言って笑っておく。
さらにその後、外科の診察室に呼ばれる。
方向感覚が麻痺して、軽く迷子になりつつ外科へ。
担当医ではなく、初めて会うサブの女性の先生に、エコーで場所を確認してもらう。
明日の手術のマークを付けるという。
何か特殊なペンかと思ったら、普通の油性マジックだったのが衝撃だった。
その後、明日のセンチネルリンパ節生検のための注射を行う。
「ちょっと痛いんですよ、コレ…」
と先生。声出しちゃっても良いですから!なんて冗談を言いながら、注射をしてもらった。
確かに痛い。
でも、これなら組織生検の方がずっとずっと痛かった。
部屋に戻ると、作業療法士さんが再び来られて、腕の上がり具合や、握力などを記録する。
その後、夕食が運ばれてきて、もぐもぐ食べていると、形成外科の先生が来て少し話して行く。
ご飯は素朴で美味しくて、あっという間に完食してしまった。
明後日までご飯は食べられないので、コレが最後の食事だ。
次男が学校から帰った時には、私がいないので、夜に電話してやってくれと主人に言われていた。
電話をすると、次男が出た。
「母さん、頑張ってーな!」
ゲームの途中だったせいか、割と短い会話で主人に戻された。
なによ…母はゲーム以下なの笑。
でもグズグズと泣かれるよりは良いかな。
娘が夕飯を作ったらしく、画像を送ってくる。
なんとかやっているようで安心した。
あとは、下剤を飲んで寝るだけ。
幸い昨夜エアコンの不調やら、地震やら、雷やらで眠れなかったお陰で、今夜はぐっすり眠れそうだ。
というかもう既に眠い。
色んな方々から応援のメッセージを貰い、一つずつ返信していたが、何度も寝落ちしてしまった。
せめて消灯時間までは起きておこうと思うが…。
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