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繊細な僕が、マッチングアプリで女性と会った話


タイトルの通りなんですが、ひと月程前にマッチングアプリを始めてみた。
出会いや恋なんてものはその辺には落ちていないことをやっと学習したのもあるし、もし仮に結婚するならもう行動を起こさなくてはならないのではないか。と思ったからでもある。

登録してすぐに、女性のプロフィールがずらりと画面に映し出された。
100も200も超えるそれを眺めた30分で、既に酔いそうだった。

そしてマッチングというものは中々せず、アプリには攻略の仕方がある事もわかった。YouTuberやブロガーのそれを眺めて行動して1ヶ月。
ついに1人の女性と直接会うことが決まった。

その御方は歳上で、僕と音楽の趣味が非常に合い、職業上の立場も似ていて境遇に共感ができる人だった。
さらに、なんとHSPの事を知っていて、少しだけその毛があるという事も聞いた。

会う2日前に初めて通話をした。正直、これには緊張した。
以前、別の御方とも通話したのだが、緊張で会話が上手く進まず、盛り上がりにも欠け、なんか初めて行く美容室みたいな空気感になった。

だが、後に直接会うことになるこの御方との通話は盛り上がった(と思う)。すぐに敬語をやめられ、気付けば4時間ほど尽きることなく話し続けられていた。気さくな人で、ふざけているがしっかりしていて、話を聞いているだけで楽しかった。

僕は今まで追われる恋愛しかした事がなく、友人ですら自分から遊びに誘った事がない。
ここで引いてはならぬと思い、LINEし、食事に誘った。2日後、ランチを一緒に食べることとなった。

待ち合わせ場所に着いた僕は心臓がバックバクなのを、音楽をイヤホンで爆音で流すことで隠し、香水を身に纏わせた。

「ついたよ」のLINEが来て、後ろを振り向くと先程までいなかった女性が1人いた。すぐに声を掛けその御方だと確認が出来た。

……言葉が出てこない。
緊張でパニックになりそうで、一昨日の電話の盛り上がりは一体どこへ消えたんだと自分を叱った。

沈黙や、その御方のこれ美味しそうとメニューを指さすのを眺めて、言葉を返していた。

2時間後くらいになる。
一昨日の電話ほどの勢いは無いが、かなり喋れていた。仕事の事や趣味のゲームのこと、やはり気さく+しっかりは変わらずで、良い人だなと思った。少なくともマッチングアプリ特有の、勧誘系や詐欺系の人では無いなと思った。

そろそろ出ようかという話になり、店を出た。
この後どうする?と言われたが、ランチで終わりだと思っていたのと、普段あまり行かない土地だったこともあり、その後はぷらぷらと歩いて30分後には解散した。

電車のホームへ向かう階段を登る僕は、どっと疲れていた。話している最中や歩いている最中、今どう思われているのだろうと頭の中がぐるぐるだった。HSPの特性である人の感情を読み取りやすいという能力が、その御方には効かなかった。全て本心で喋っているようにも見えるし、繊細さを持ち合わせてる人なので、僕を傷つけまいと演技をしている可能性も考えられた。

今、正直その御方の事が好きなのかよくわからない。確かに久々に女性と会ったということや、マッチングアプリで初めて会えた女性だからか毎日意識はしている。

「再来週あたりで、また遊びません?」
と送ったLINEが既読が付かず返信もなく、この人じゃないなと思われたんだなと少しショックだった数時間後に、「具合悪くて仕事早退した。ごめん考える余裕今ないかも」と返信が来た。

返信が来るという事はまだチャンスはあるのか?それとも、キープされているだけなのか?ランチの後、すぐにこれをしよう!と提案出来なかった事が落胆させたのか?マッチングアプリ良い人全然いない、メッセージめんどくさいと言っていたのも嘘なのか?

やっぱり恋愛というものは疲れる。
僕には向いてない。職場のみんなが付けてくれた「恋愛不適合者」の看板のメッキが鈍く光っている。

でも、今までHSP特有の視点で見てきた自分の直感を信じてみる事にする。


やっぱり、その御方は、素敵な人だった。
これからまた、LINE出来るなら、会えるなら、

ちょっと本気で、恋愛に向き合ってみようと思う。

進展があったら続きを書くね。

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