「2010年ぶり」やっちゃったッ!

 昨年(2021年)末の大晦日、東京FMを聞いていたら、「ブルーオーシャン」という番組のパーソナリティーである住吉美紀さんが、やっちゃってました。(笑)
 その日は金曜日だったんですが、大晦日という要素と、金曜日という要素のどちらがリラックスできるかという話題だったような。そこは聞き流していたので、よくは覚えていません。

 で、前回の大晦日の金曜日というのが、2010年なんだそうです。ご存じの通り、1年は365日ですから、7で割ると商52で1余る。つまり、閏年でなければ、毎年同じ月日は曜日が1ツ進むわけです。逆に年を遡れば、曜日は1ツ戻ります。2021年の大晦日が金曜日なら、2020年は木曜日、2019年は水曜日…と言いたいところですが、2020年が閏年のせいで1ツ飛ばして火曜日、2018年が月曜日、17年が日曜日、16年が土曜日、15年が閏年がらみで木曜日、14年が水曜日、13年が火曜日、12年が月曜日、11年が土曜日、10年が金曜日…と、やっとここで金曜日が現れました。

 で、住吉さんはそのことを、「大晦日が金曜日になるのは2010年ぶりです」と高らかに宣ふ給ひけり。

 以前、「バブルぶりに株価3万円」を書きました。「…ぶり」というのは、今回のイベント以前の最後のイベントがあってから経過した時間に使います。そして、それは数字を使います。「コロナのせいで2年ぶりのリアル授業となった」とか「5年ぶりの夏季五輪」とか。

 ところが、「バブルぶり」という用法は--私はいまだ誤用だとは思いますが--最後のイベントがあった「時期」に「ぶり」を付ける言い方です。「小学生ぶりにブランコに乗った」とか「大学入試ぶりに緊張した」とか。正しくは「(時期)のとき以来」かな。でも、とても面白い表現です。もしかしたら定着するのかなという危惧というか期待というか、がないでもない。

 しかーし。
 この「…ぶり」に数字を使っちゃあダメでしょう。正しい使い方と区別がつかなくなります。

 住吉さん、前に大晦日が金曜日だったのは、イエス・キリストさんが生きていた頃なんですか?(笑)

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