高校教員としての経験も10年を超え、これまで様々な経験をしてきたことについて、教育関係者はもとより、これから教員を目指す方、教育に関心のある学生や一般の方、その他いろんな方に発信していきたいと思います。 更新時期は不定期になるかと思いますが、まずは、番外編(創世記?)として、大学4年生時の「教育実習」について、当時の記録を振り返りながら書いていきたいと思います。 基本的には、当時のSNS(懐かしのmixi)において、内輪向けに書いていたものを再構成したもので、現段階
2月末に報道された以下の事件について、八尾市教育委員会に対して行政文書公開請求(情報公開請求)を実施し、資料を入手したため、ここでシェアすることにします。 担当教員には口頭による厳重注意が行なわれたようですが、それ以降のある時期から市教委は熱中症発生の責任を回避し始めたようです。不可解です。 Twitter(X)にも書いた追記 遠足は令和4年5月27日。 遠足のルートは「学校<徒歩>八尾駅<近鉄>久宝寺口駅<徒歩>久宝寺緑地」の往復です。 ◆遠足当日は早朝まで小雨で
Twitter(X)でもお知らせしたとおり、私は2024年3月をもって公立高校教員を退職しました。 今後は、noteとTwitter(X)を利用して、これまでの経験や、学校現場の課題や現状などを発信していくことにします。 私が書く内容は、読む人が読めば「ああ、これはうちの県の話だな」「この人はこの辺に住んでいたんだな」とわかることなどもあるかと思いますが、すでに退職しておりますので、法令に反しない限りは自由に記載していくものとします。また、仮に私を特定した方がいたと
第10日目(最終日) 始業前に、昨日の研究授業について、教頭先生からご高評を賜った。 他の実習生と比較して、上手くできており、クラス全体を見渡せていたこと、教材研究をしっかりしていた点を認めていただけた。 1限は、A組の音楽の授業を見学した。今日が最終日で、クラスの授業と関わる機会もこれで最後となるため、小さなことまで見逃さないように気をつけた。 授業は教育実習生が担当していた。俺が最初に担当した授業のように、生徒を置いてけぼりにしていると感じた。生徒が音楽の知識
第9日目 4限、先週に引き続いて、総合学習を授業見学した。 総合の壁新聞作成のおかげで、放課後のHRに生徒が残り、俺は生徒らと色々話をする事ができたと思う。 黒板の前で発表する点は各班同じだが、発表の方針が各班で特色が出ていた。 新聞をポスターのように用いてプレゼン方式にするところもあれば、新聞は壁に貼るだけで原稿を読んでるところもあった。 5限は体育館で進路集会があった。 そこでの話題は、大学入試に関するものではなく、もっと先の将来をどう生きていくのかがメ
第8日目 4限はA組の音楽の授業を見学した。先生は6年前に高校1年生だった俺のことを覚えていてくれた。 生徒が「大地讃頌」を合唱した時には、先生に「あなたも一緒に歌いなよ」と言われ、生徒に交じってテナーパートを一緒に歌った。未だに自分のパートの音を覚えていたことに少し驚いた。 その後の音楽鑑賞の際には、寝ている生徒が散見された。生徒の姿を後ろから見ているとよく目立った。俺も高校時代にはこうやってよく授業中に寝ていたのを覚えている。 杉村君が下向いて眠そうにしてたの
第4日目の黒長の発言について、俺はけっこうショックを受けて、色々考えていた。 教育実習に来た俺は、高校生のときの自分を追体験しているような気分で、目の前の生徒を救うことで、なんだか過去の自分も救われるような気がしていた。 そんな彼らが吐露した息苦しさに対して(そして他にも似たような思いを抱いているかも知れない生徒たちに対して)、教育実習生として何かできないだろうかとずっと考えていた。 彼ら全体と接する時間として残されたのは、残りの授業2時間分。最後の授業は研究授業
【 先述の数学の先生は、私が高校時代には授業を受けたことはありませんでしたが、、当時自ら「俺はデモシカ教師だからダメ」と公言していた上に、他のクラスの女子が「あの先生の授業は分かりにくい」と言っていたので、私は授業も受けたことがないのに勝手に「授業が上手ではないダメな教師」だと思い込んでいました。 しかし、教育実習で実際に授業を見学させてもらったら、ユーモアに溢れた分かりやすい授業だったので、「俺はデモシカ教師だからダメ」というのは、あるいは謙遜の意味であったのかもしれない
第6日目 朝のHRの前に、「生活調査用紙」を配った。 入学して最初の定期テストの前後でどのような心境の変化があったのかを書かせるもので、どうやって勉強したかや、テスト結果を受けて勉強の時間が増えたかとかを聞くものだったが、他にも悩みを書く欄があって、交友関係で悩みがあるか、勉強で悩みがあるかも問うていた。生徒の不安や困り感を解消したいという気持ち半分、ちゃんと生徒の状況を把握していますよというアピール半分、というところか、と思った。 みんな色々悩みを抱えつつも、自分で
昼過ぎ、教務担当の先生から、「教育実習生控室の横の女子便所でタバコのにおいがする」という話があった。恐らくは生徒が吸っているのだろうが、学校まで来て吸うということは、結構な中毒なんだろう。 俺としては、どうしてたばこを吸い始めたのかを知りたいと思った。格好を付けるためか、誰かに誘われたか、気を紛らわすためか。 *** 授業後には、在校生に対しての大学案内をした。 これは、教育実習生が在校生(1~2年生)に対して、自分の通う大学や学部の紹介をするもので、総勢14人の
第5日目 1限は社会科の教科会で挨拶をした。 紹介がてら、「現在の教育について見解を述べよ」と言われたので、「現在、大学進学率は5割を超え、専門学校も含めれば7割を超える状況だが、一部の教育機関を除き、もはや高等教育機関と呼べないほどレベルが低下している。単に学士資格を取るための機関、ともすれば商業主義のサービス期間になっていることに危機感を感じている。また、高等学校進学に際しても、普通科のみが重要視され、産業の根幹を支える工業科や農業科・商業科が軽視されている点も憂慮
16時半過ぎぐらいに、そろそろ帰ろうかと思って、その前にA組の教室を覗いてみたところ、学校行事の係の4人が集まって話し合っていた。 メンバーは、清水、日下、黒長、大木の4名。 清水が「頭いい人って性格悪いよね~」と言うと、日下が「じゃあ私は例外だね」と応じていた。 清水が続けて、「頭が良くて、性格が悪くないと、入試を突破してこの学校に入って来れないんだよ」と言うと、黒長は「素の自分を出したままで、この学校に入ってきたヤツなんかいねえよ」と返した。 確かに、この高
第4日目 4限は、「総合」の授業を見学した。内容は壁新聞の作成と、その発表の準備だった。 全ての生徒に関して、グループ活動でどんな立ち回りをするのかを知る事ができて、大変参考になった。 4人1班で10班編成。この回は、次回発表のための打ち合わせ時間だったが、実際にこれまでに紙面作成が終わっていたのは2班のみ。あとの班は紙面作成に追われていた。早く終わってしまっていたところは適当に遊び、終わってないところも適当に暇を見つけてはサボっていた。いつの時代も変わらない光景。
4限にA組の現代社会を見学に行ったら、欠席者による空席があったので座らせて貰った。そしたら、清水さんが「先生、高校生に交じってもわかんないよ~」といってくれたので、お世辞であるのは100%承知であるもうれしく思った。 昼休みにもA組で生徒たちと話をした。 他の教育実習生は控室で教材作成・指導案作成を行っていたようだが、折角の機会なので生徒らと触れ合う時間を出来る限り持ちたいと思い、HRで様々な生徒と話をした。 なかなか話す機会のない子もいるので、こちらから話しかけて
教育実習が始まる前の打ち合わせの際に、担任のK先生が、「最初の頃はお互いを探り合ってた時期があったけど、今はだんだんクラスにうち解け始める時期になってきた」という話をしていた。確かにクラスは全体的に仲良くやってる感じだった。 K先生は生徒のことを「高校1年生は幼いよ~」と言ってたが、A組は特に男子に大人しい子が多いせいか、俺がが1年生の頃のクラスと比較すると、確かに幼い(優しい?)印象を受けた。 普通、クラスに20人男子がいれば、ラグビー、野球、バスケ部などの運動部の生