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支援学校と高校どちらを選ぶか?

現在は育休中だが、大人の障害者の方から相談を受けるのが私の仕事である。

軽度の知的障害を持つ人がたまにぽろりとこぼす言葉がある。それが、「友達がいなくて寂しい」だった。

友達がいない?

大人になって連絡を取る友達は減っていくのは当たり前のことだが、そうではなくて、もともとの母数が片手も埋まらないほどなのだ。それが、やはり減っていって、今では1や0になっているという。

そう話すのは、支援学校ではなく、決まって定時制高校や夜間や私立高校に進学した人だった。自分と似たような子が少ないため、仲のいい友達を作るのが難しいのだ。そして、定時制はそもそも出会う機会が少ない。勉強も付いていけなくなって中退してしまったという人も多かった。

それに対照的なのが、支援学校卒の人たちだった。就職後も友達関係や先生との関係が続いている人が多い。(繋がりがある分、恋愛や友達関係のトラブルなどもあったりするが)

あと、大きな差があると感じるのは、自己肯定感の高さだ。自分にならできる、頑張れる、と自分を信じられる人が支援学校には多い。

誤解を恐れずに言うと、一般の学校ではマイノリティーでも支援学校では主役になれる差だと思う。あとは、就職まで押し上げて自信を付けさせてくれる力の差。

子どもが障害を持っていると親は悩む。
高校資格の取れない支援学校か、高卒になれる通常の高校、どっちを選ぶべきかと。

色々な学校を見学してみて、一番わが子にぴったりなところを選ぶのがいいだろうけど、支援者としてお勧めは「卒業後をイメージしやすい学校」だ。

就職という面では、

通常学校の場合、次に繋がらないまま卒業や中退して、家に引きこもってしまうケースが多い。学校の先生自体が障害に慣れておらず、就職先を上手く見つけられない・支援者に引き継げないのだ。そうして数年後に見かねた親が支援機関を訪ねてきて、就労移行支援事業所に繋がったりする。だから、その学校の今までの受け入れ・卒業実績を確認したほうがいい。

支援学校は、企業と繋がりがあって、うまく就職に繋がるケースが多いが、学校や進路担当によっても力量の差は大きい。周囲に何校かあるなら就職支援の差を見比べてみてもいいと思う。

もちろん就職できるかどうかはその子の力による。
でも、その子の力を見極められたり、認めてくれる先生に出会えるかどうかも大事。

友人関係の面では、上記のように、自分と似たような子が多いほど友達はできやすい。わが子が友達関係をどれだけ重視するかによって、選択は変わってくると思う。

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