【平日更新】タイランド日本語教師の日常#19 一番いい宿題の考察

2021/03/11

【定期】その日の授業の所感・雑感などを書き綴っています。教案は、詳しい内容は書きませんが、文型の注意点や生徒からの質問などを載せていきます。(コメントで質問をいただければ、詳細を書きますヽ(´ー`)ノ)使用している教材は「みんなの日本語」の30課以降くらいからを担当しています。その他、スピーチ/作文/文化体験/聴解 などもやってます。


【宿題の効果】

宿題って意味ないですよね。

いや、おーべー流の教育を称賛するわけでもないし、評価するための”数字”が必要という側面があります。

それとは別の理由で、日本語学校でもこの学校でも、プリントを配ったら”とりあえず空欄を埋めて提出”派と、”宿題をコピーしてとりあず提出”派がいます。休み時間に教室を覗きに行くと、英語やタイ語の宿題をせっせと友達のから書き写しています。タイは宿題主義で、全教科とにかく宿題が多い。教師陣も”とりあえず宿題だして仕事とする”みたいな人が多い、らしいです。


【ITを活用した宿題・・・!?】

要はネットを介した宿題なんですが、正直、完璧なサービスはまだまだ出てないと言った印象。試したのはKhoot!、Google form。

どちらもフラッシュカードのようなパターン練習にはなります。しかし解説がなかったり、コミュニケーション/発音などには役に立ちません。(有効な使いみちは、自習する中で、”間違えた問題”集を自分で作るなど)


【ITの宿題 考察】

自分が試していきたいのはSNS/バーチャル空間での言語活動です。つまり非日常の日本語学習や日本語言語活動を、日常のSNSやネットの活用の中に取り入れる方法を探しています。日本語のyou tubeをみたり日本語でアニメを見たりするのは双方向ではないのでまだまだ不十分です。なので4月の1ヶ月休みの間、ネットを活用した双方向の言語活動を実施予定です。


案1 Instagram

やってない学生の方が少ない、という大人気SNS。情報の半分を写真で撮るので、ライティング能力に依存しません。宿題用の#をつけておけば、宿題としての友達の投稿を見て、「自分もやってみよう」という気になります。チャット(文字)や対面の会話と違い、よく考えてから発信/返信ができるので初級の学習者向けだと思います。一方facebookは全然盛り上がりません(笑)自分が大学生時代にfacebookで文化交流に参加したことがあるのですが、当時ですらもはやfacebookは”オワコン”で、誰も投稿しませんでした。

デメリットとしては、プライベート設定で相互フォローじゃないと見れない設定の人が若干名いる点です。


案2 VRchat

PCの無料ゲームです。仮想空間でアバター(自分のキャラクター)を操作して世界中の人と交流をすることが出来ます。表情を見てコミュニケーション出来ないのは及第点としても、リアリティある会話ができます。VRグラスなど高価な機器がなくても、ミドルスペックのPCとブロードバンド環境があれば参加可能です。

デメリットとしては、自分はPC(windows)のみに対して、学生たちは、ipadはあるけどPCは無い、スマホしかないなど、環境が様々なので公教育機関では実施が難しいと思います。やっぱり、公平性って大切なので。


案3 教師がゲーム実況

ここで「ゲーム実況」が何か説明すると、ゲームしながら面白い話をしてyou tubeなどで放送します。「何が面白んじゃい!」と思った方がいらっしゃると思うんですが、市場規模としてはかなり大きいんです。

で、学生たちもそういった放送を見ています。ただ日本語の実況配信を見ても、言葉が速すぎたり語彙がわからなかったりします。なので教師がやさしい日本語でゲーム実況を行えば、学習者も楽しめると思います。

デメリットは、教師がある程度高価なPCを持たなければならないこと、そして教師(私です)がゲームが下手。。。とくに学生が興味のあるゲームが、自分は下手かつ興味がない。。。


と、いろいろ考察してみましたが、とりあえず4月の宿題は「Instagram」と「ゲーム実況」をやってみます。まだまだ挑戦的な取り組みなので、結果は来月くらいに総括しようと思います。

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