リファラル採用_実践編_

リファラル採用実践編!実際に効果があった施策

前回の記事で採用コストを下げたり、社員の定着率をあげるには企業文化に合った人を集めやすいリファラル採用(社員紹介)が効果的というお話をしました。

今回はそれを踏まえて、リファラル採用を成功させるステップと、実際に効果があった施策をご紹介したいと思います。

インナーブランディング〜リファラル採用のステップのおさらい


その前に、今一度リファラル採用を加速させるためのステップをおさらいしましょう。リファラル採用は口コミ採用。社員に会社のことを好きになってもらい、口コミしてもらうことが成功の鍵になります。

たくさんの企業がある中で、みなさんが「今の会社にいる意味」とはなんでしょうか。年収?立地?一緒に働きたい人がいる?などなど色々理由があるかと思います。

会社を選ぶ基準は「楽しく働けそうかどうか」

19年卒マイナビ大学生就職意識調査によると、就職感としては「楽しく働きたい」が33.3%会社の雰囲気を重視している傾向がありました。

※参照 株式会社マイナビ「2019年卒マイナビ大学生就職意識調査」

「会社の雰囲気」=「企業文化」と捉えると、いかにインナーブランディングが重要かがおわかりいただけるかと思います。

インナーブランディングを制するものはリファラル採用を制する!


インナーブランディング(企業文化づくり)がきちんとできていないと、リファラル採用はうまくいきません。基本の企業文化づくり〜リファラル採用までのステップをまとめました。


-ビジョン・ミッションの明文化

“ビジョン”は企業が目指す将来像。社員のモチベーションをあげるためにはビジョンの明文化は不可欠です。

山登りに例えると、どの山がゴールかわからず闇雲に登るのと、ゴールはこの頂上だ!と目標を決めて登るのでは全然モチベーションが違いますよね。

特にたくさんの人数になればなるほど、明確なビジョンは社員のベクトルを揃えるために重要になってきます。

一方で”ミッション”はその会社が存在する意義です。世の中に対してどんな価値を提供する集団なのか。ビジョンへ向かうための原動力となるエンジンになります。

有名企業のビジョンミッションを眺めていると、なんとなく企業の特徴が見えてきて面白いです。

▼有名企業のビジョンミッションのまとめ
https://matome.naver.jp/odai/2148445827157953101


-行動指針(バリュー)の明文化

行動指針(バリュー)とは、企業に集める人々の共通の価値観です。言い換えるとどのように行動すべきか、という指針になります。企業文化を司るコアな部分とも言えるでしょう。

行動指針はそのまま採用ターゲットの要素になってきますので、採用という視点を鑑みてもきちんと明文化することが必要です。

行動指針の明文化には大きく分けて、ボトムアップで抽出する方法と、コアメンバーから抽出する方法がありますが基本的には「どんな人がこの会社で活躍するのか」「どんな人と一緒に働きたいか」の言語化をしていく作業になります。


-採用メッセージの策定

ビジョン、ミッション、バリューが明文化されたら、いよいよ採用メッセージの策定です。採用メッセージは採用ターゲットに対して「どんなメッセージが惹かれるか」ということを考えていきます。

採用ターゲットは未来の従業員ですから、ある意味自分だったらどんなメッセージングをしている企業に惹かれるか、と考えてもよいかもしれません。

コーポレートメッセージ=主にステークホルダーに向けたメッセージ
採用メッセージ=従業員と候補者に向けたメッセージ



-コンテンツや制度の企画運用
ここで言うコンテンツや制度は、人事、広報、総務の垣根を超えた施策の全てです。

人事領域で言うと、人事制度、福利厚生の制度設計、運用、広報領域で言うと、社内広報の方法、総務領域で言うと、社内イベントや社内環境の設計等、コンテンツ領域は多岐に渡ります。

ここで重要なのは、全てバリュー(行動指針)に基づいて企画を行うことです。行動指針に基づいた人が活躍するにはどんな類のコンテンツや制度があると良い行動が促進され活躍しやすくなるか、という視点で考えて行くと良いでしょう。


-情報発信・拡散


ビジョン・ミッション・バリューは明文化しただけでは浸透しません。社内的には全社員ミーティングや朝礼、社内掲示板、ポスターなどあらゆる手段を駆使して、「これでもか!」というくらいしつこく言い続けることが重要です。

また、社外的にはFacebookやWantedly等のソーシャルメディアやブログや採用サイト等のオウンドメディアを駆使して社内コンテンツを記事化して発信することで採用候補者に向けて発信をしていきます。

特に”リファラル採用”という点においては、社員のSNS上の友達にリーチすることができソーシャルメディアの利用は不可欠です。会社の情報を社員がシェアしたり発信することで、効率よく情報拡散をしていくことが可能です。

まずはこの4つ!リファラル採用を促進させる具体的な制度や施策


ここからは、実際にリファラル採用を加速させる制度をご紹介します。

社員紹介インセンティブ制度


社員紹介インセンティブとは、社員紹介経由で採用が決定した場合に、紹介者にインセンティブを付与するというものです。場合によっては紹介者のみならず、被紹介者にもインセンティブが付与されることもあります。

エン・ジャパンが運営する「エン 人事のミカタ(https://partners.en-japan.com)」の2017年の意識調査によると、リファラル採用(社員紹介)の経験がある企業は実に全体の62%にのぼるそうです。

また、社員紹介のインセンティブを支給している企業は44%とのことで、これからますます増えて行くことが見通されます。

一般的には社員紹介の額は3万円〜20万円くらいが多いですが、金額が多ければ多いほどリファラル採用が促進されるかというと一概にそうとは言えず、それ以前に友人に自分の会社をおすすめしたいと思えるかどうか、が重要です。

面談設定インセンティブ制度


社員紹介インセンティブと組み合わせると効果が出やすいのが面談設定インセンティブです。「知り合いを会社見学に連れてきてくれたらインセンティブを出すよ」というものです。

ここでの目的は、潜在的な候補者を集めることなので、お友達にすぐ転職の意思がなくてもOKにすることをおすすめします。なるべく紹介のハードルを下げることが紹介数につながりますし、紹介数が増えればそれだけ自社に合った人に会える確率が増えますので、なるべくカジュアルに紹介してもらえる雰囲気を作ることが採用成功につながるでしょう。

転職意思がある人限定にするときと比べると、採用までのリードタイムはかかりますが、母数を集めて行くことで長期的に見て自社の採用プールを育てることにつながります。


リクルーティング会食制度

リクルーティング目的のご飯代を会社が補助するという制度です。社員紹介インセンティブ制度、面談設定インセンティブ制度と組み合わせるとより力を発揮します。

リクルーティング会食の補助はランチであれば1人1000円〜5000円が相場で、リクルーティングの内容のレポートを提出したら経費精算ができる、という仕組みにすると管理がしやすいです。

社員全員リクルーター!という文化であれば全従業員にこの制度を解放しても良いですし、社員全員いきなりはちょっと、、、という場合は「リーダー以上」「部長以上」など、等級を区切って実施しても良いでしょう。


ミートアップ

最近ではちらほら聞かれるようになった「ミートアップ」。このミートアップもリファラル採用には効果的です。

ミートアップを行うときは、人事に限らず事業部側の社員にも参加してもらい、会社の雰囲気を知ってもらうと良いでしょう。

また、ミートアップに参加する人が楽しめるようなコンテンツ(ゲームやLTなど)を用意して参加して特をした、良かった、と思ってもらえるよう企画を進めましょう。

ミートアップのコンテンツが良ければ、もしかすると参加者がSNSで拡散をしてくれるかもしれません。また、参加人数にとらわれ過ぎず、末長く継続していくことで自社の採用プールを増やすことにつながります。

まとめ

リファラル採用を始める際、ついついツールや施策に目が行きがちですが、企業文化づくりを丁寧に行うことがリファラル採用成功の近道です。

いくらツールや制度を導入しても企業文化としてリファラル採用が根付いていないと、一過性のブームで終わってしまいます。

インナーブランディングを制するものはリファラル採用を制する!社員全員リクルーターを目指して、がんばりましょう。

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