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機会と個性をフィットさせる。

1 価値観・個性・動機の多様性

世界が(実際にはずっと存在し続けていた)「価値観・個性・動機の多様性」を含み始めた。そのため、やっと次のX(トランスフォーメーション)が生まれる素地ができました。課題は常に「いかに機会と個性をフィットさせるか」。言葉では頼りないため私の生活(労働)の経験から語りたいと思います。

2 古くて新しい理想・ユビキタス

人生の主たる時間を占める「労働」にも多様な選択肢が生まれました。副業、フリーランス、リモートワークといった用語は理想郷の壁に下げられた標語ではなく確実に実装され始めています。

しかしまだまだ個人が自由に(大きな勇気を伴わずに)意思決定できる程度の流動性は確保されていません。大きな課題が残されています。変化はいまだそれがもたらしうるものの表面をわずかに引っ掻いたにすぎません。

また、意思決定や自由には「十分な情報が得られること」が欠かせません。神の視点はどこにもありません(徹底した証拠収集が行われる刑事裁判ですら「真実」を発見できる場ではないのですから。)。

個人が自由を得るためには、本質的な情報が適切に共有される環境の実装も同時に必要となります(YOUTRUSTといった信頼でつながる採用プラットフォームが伸びているのは必然でしょう。)。ここにもまだまだ大きな課題があります。

3 同時多発

そして、本当にこれらの課題を解決したいのであれば、社会全体で同時多発的に実装を進める必要があります。

私は法律事務所forkという箱を用いて、弁護士が選択肢を自由に駆使して生きられるように、企業に新しい選択肢を提供するために、対象業務に習熟した弁護士の情報を適切に供給するために、法務受託という「法務のアウトソーシングサービス」(後述の意味でいうある種の「マッチングサービス」)を誰よりも早く実践し、社会実装を進めています。また、積極的に弁護士や法律事務所に無償でノウハウを提供しています。

個人に着目しましたが、企業の側も単一の価値観で人を束ね続けることは難しくなっていくでしょう。

DXの敵として槍玉に上げられる「伝統的なやり方への固執」や(スポーツチーム類似の世界観で自社を捉える)NETFLIXが強く否定する「家族的な接し方」はやがて過去のものになっていきます(成立しているようにみえるケースも、実際には単に個人の側に脱出手段がないだけなのではないでしょうか。私は、自分のできる範囲で、単一の価値観で運用される世界を(望めば)脱出できる手段を用意していきたい。)。

個人も企業も、新しい(価値観・個性・動機が極めて多様であることを前提とした)世界にどう向き合うかを同時多発的に求められ続けます。

4 生きやすさ・価値の認められやすさ

世界を構成員のために進めるためには「生きやすさ」や「価値の認められやすさ」の確保が先決だと経験的に確信するのは私だけではないはずです。

「価値の認められやすさ」という点では、法律事務所forkはNFTやファンコミュニティテックの仕事に関与しています。「価値を交換可能なものにする」思想に深く共感します。

これらの分野が時おり燃えているのを横目でみますが、先に述べた意思決定や自由の前提たる「(事前に)十分な情報が得られること」を欠いたケースがほとんどであり、領域に貼り付いた特有の課題ではないはずです。

5 機会と個性をフィットさせる

新しい世界のキーワードはどう考えてもシンプルに「マッチング」です。

法律事務所forkは人材紹介事業をはじめとしたマッチングサービスで長年債権回収業務を提供しています。毎年、億を越える回収を行う中でさまざまなことを考えたり知るようになりました。

「マッチング」は、ハーバードのトッド・ローズ的に言い換えると「機会と個性をフィットさせる」となるでしょう。提供価値を最大化したりストレスを回避したりするために必要なのは、フィットさせることです。それを可能にするのが、精度が高く速度の大きい「マッチング」です。

法律事務所forkの主たる業務提供範囲であるスポーツ業界でも「機会と個性をフィットさせる」ための動きは加速しつつあります。

サッカーの試合映像やスタッツが集積されたWyscoutというサービスは近年あまりにも広く普及するようになり、このほかにもさまざまなサービスが生まれ(Dreamstockのようなロマン溢れる試みも着実に実装されていっています。)、スカウティングのテック化は著しいです。

スカウティングはとりもなおさず直球で「機会と個性をフィットさせる」ための試みです。例えばアーセナルは2019年にブラジル4部にいたマルティネッリと契約しています。データがある限りどこにいてもつながります。彼は今シーズンその実力を発揮しています。今夜(2022年1月1日)のシティ戦もおそらくスタメンでしょう。

また、企業がスポーツクラブに対して行うスポンサードもまた、伝統的な単なるロゴ掲出から抜け出し、(両社の価値観や個性や動機をうまく掛け合わせたアクティベーションを実施する)パートナーシップに変貌しつつあります。これはマッチングの試みです。アクティベーションについては国内でも様々な事例が蓄積されていますが、特に近年のマネーフォワードさんの試みは代表的な掛け合わせの事例として参照されています。

0 2022年

3歳児がマグフォーマーで遊ぶリビングでとりとめなく書いたので7を継げませんでした。今年は未来のために動きます。すべての3歳児のために。


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