見出し画像

【TIMES】2024年5月23日22時53分 卯月の満月/初夏


地球暦が朔弦望の「卯月の満月」をお知らせします。


旧暦で四番目の満月です。
初夏の満ちていく陽気に、身も心もうづきはじめる、心躍る響きを持った「卯月」の月

POTO : Momo Kumagai

新緑の芽吹きが旺盛になり、自然界は上昇の勢いが溢れています。植物の葉が生み出した酸素の濃度も日増しに高まり、北半球は呼吸するように新鮮な大気で満ちています。心地よい風に気分もフレッシュになり、身体を動かしたくなるのも、この時期の生理的な衝動

月のサイクルは、海の満ち干きとつながり、体内でも血潮となって流れています。1ヶ月で肌や髪が血液によって代謝し、2ヶ月で筋肉、3ヶ月で骨と、月によって身体も生まれ変わっていきます。種から苗になった植物たちも、ここから大地に根を張りこの3ヶ月を一生として夏を駆け抜けます。

今回の満月は、これから満ちていく夏に向かって、実際に行動していく合図。これから3ヶ月後の90度先には、夏を駆け抜けた成果が身体に身についています。

PHOTO:りりー

次の皐月新月(6月6日)の頃には梅雨入りを迎える地方もありそう。先日5月16日に発表された日本気象協会の最新の梅雨入り予想によると今年は九州や四国は「5月下旬」、中国地方から関東、東北にかけては「6月中旬」に入ってから梅雨入りするとの予報。平年より遅めの梅雨入りとなる傾向です。


皐月の時期は五月雨(さみだれ)で、月も雲に覆われ、なかなかその姿を見ることができないことから月不見月(つきみずづき)とも呼ばれています。植物たちは一雨ごとに大地に根を張り地下部の成長が活発になります。これから暑い夏(小暑・大暑)を前に、植物たちも足もとを固め、梅雨が明けると地上部が一気に成長します。

PHOTO:ACクリエーター  nanohaさん

太陽の向こうで重なる
木天に
金星外合
光の中で

参考記事

金星と地球の開き 
金星は6月上旬に外合(金星と地球の開き)となり、地球から見て太陽を挟んで反対側に金星が位置するため見えなくなります。そして10月上旬頃の夕方の西の空に「宵の明星」として再び姿を表します。

☆   ☆   ☆

卯月満月から皐月新月までの時空間情報 

2024.05.23 卯月 満月22:53
2024.05.24
2024.05.25
2024.05.26 金星と木星の結び
2024.05.27 水星と土星の結び
2024.05.28
2024.05.29 水星と火星の結び
2024.05.30 水星と海王星の結び
2024.05.31 卯月 下弦2:13
2024.06.01
2024.06.02
2024.06.03
2024.06.04
2024.06.05 芒種13:10 金星と地球の開き
2024.06.06 皐月 新月21:38

🌎地球暦イベント情報🌎

【特別対談】大森由久 (麻栽培農家) ✕ 杉山開知 (地球暦考案者)

『年があらたまるとはどういうことか』
〜年神様と依代について〜

□ 日時 : 2024年6月15日(土)
開場 12時〜
開演 13時半〜16時半
懇親会 16時半〜17時半頃まで
懇親会ご参加希望の方はお持ち寄り歓迎!

早めに来て麻畑を見ながらお弁当をお召し上がり下さい。

□ 金額 : 1万円(資料代・お弁当・麻のお土産代込み / 当日現金)

□ 申込 : フォームよりご記入ください。

https://forms.gle/ZH4GLvQxx82ziovE9

□ 場所 : 野州麻紙工房 https://yashuasa.com/               □ 住所 : 栃木県鹿沼市下永野600-1

※電車でお越しの方は、JR栃木駅・東武線栃木駅北口からタクシー約30分(¥9000円〜1万円)。声を掛け乗り合いで来られるとお得です。例 : 4人割@¥2500円前後

※諸事情にてやむを得ず中止の場合はご容赦ください。
※取材関係者は事前に詳細をご連絡下さい。
※当日は麻畑に囲まれたギャラリー納屋にて麻グッズのお買い物もお楽しみ頂けます。

========================================

【対談に寄せて】

世界には様々な暦術が存在するが、信仰や宗教、祭祀や儀礼の形態よりも、とりわけ衣食住の違いに基づく影響が大きい。つまり“何を着て、食べて、暮らしてきたのか?”という生活スタイルが風土特有の「暦」をもたらしたと言える。

私が二十代に中南米を旅したとき、先住民の暦からは明らかに“とうもろこし”が主食になっていることを肌で感じたし、ヨーロッパの暦からは“羊とぶどう”の雰囲気が漂っていた。ひるがえって日本の暦を眺めてみれば、そこにあるのは“大麻と稲作”であり、それが日本の国体であると同時に、歴史の中で忘却まっ最中のミッシング・リンクである。

全国各地の氏神さまをはじめ、神社には御祭神の力が宿ったお神札(ふだ)があり、それは「大麻(おおぬさ)」と呼ばれている。また暦も神宮では「大麻曆(たいまれき)」として扱われてきた。つまり全国のご家庭の神棚や壁に祀られている“お神札と暦”は、その成り立ちも存在も「大麻」と同義であるという事実がある。

そして“お神札+暦=大麻セット”を、年神さまの依代をとして背負った修験者たちは、各地の山々を駆け回り、座元や講元へと直接それを頒布していた。そのネットワークは現代風に言えば、まさにガラパゴス化した神事の御師活(おしかつ)だったのであろう。これは宗教と言うよりも万物に宿る霊性を重んじてきた日本の自然崇拝が醸成された結果としての祭祀文化の基盤であった。

かくして明治の改暦を機に17万人いた山伏・修験者たちは生業を終え、観象授時のもと純国産の暦制作を担った天文・暦方も消滅した。そして戦後にかけて米と同様に作付けしていた3万人の大麻の生産農家もいまや20数軒と風前の灯火である。

ヨーロッパ式の数字を数えるだけのカレンダーと、日本式の祭り事を取り仕切る暦とは、文化的に大きな違いがある。その根本である“大麻と暦”とは、換言すれば天と地の理(ことわり)の素形であって、人知を超えた何かでもある。

だから『暦』という字は麻を冠しながらも、一画目の“点”を省き、人が一歩引いて“天”に大事を委ねているのではないかと私は思っている。

========================================

【プロフィール】

■杉山開知 Kaichi Sugiyama


太陽系時空間地図 地球暦 HELIO COMPASS
暦師 / 地球暦考案者 / 静岡市在住

2004年から本格的に古代の暦の伝承と天体を学び、2007年 太陽系を1兆分の1に縮尺した『太陽系時空間地図 』を考案し地球暦と名付ける。天文、農業、教育など多分野の研究者。日本暦学会会員

■大森由久 Yoshihisa Omori

麻栽培農家
栃木県鹿沼市出身、在住。江戸時代から続く麻栽培農家七代目。

麻に関する伝統文化、生活文化の継承と麻に関する産業の振興を目的に設立された一般社団法人「日本麻振興会」の代表理事。日本国内各地において過去10回の「麻フェスティバル」を開催。麻栽培の後継者の育成、麻の伝統工芸、加工業の開発など、古来より衣食住全てにおいて使われてきた麻を現代にアレンジしながら、人々の生活と麻のつながりを取り戻すための多岐にわたる取り組みを行なっている。

https://yashuasa.com/

https://www.instagram.com/yashuasa/

【Photo & Special Thanks】
神󠄀社󠄁本廳 神宮大麻の歴史 伊勢大大神楽之図https://www.jinjahoncho.or.jp/jingutaima/

APAN HEMP CREATION 400年続く野州麻
https://hemp-creation.jp/



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?