十二国記は私を懊悩させる高潔な姿見なのである
「十二国記の日」に寄せて
小説「十二国記」シリーズの新作が18年振りに発売になると知ったのは、おそらくTwitterか何かでであったと思う。「黄昏の岸 暁の天」から18年も経っていたのかと驚き、同時に「魔性の子」を読んでからだと、もう28年も経っているのだと知って、時の流れの速さに愕然とした。そして、生きていて良かったと心底思った。実感としてこの言葉が出たのはこの時が初めてだったかも知れない。あぁ、今まで死なずに生きてこれて良かった。18年という長い時間の間に、ちょこっと