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学び直しの英語(きっかけ)

英語については一生無縁と思っていた。
中学2年、どこかでつまづいて英語とは距離を取って生きてきた。高校も大学も就職も英語が出来なくて苦労したり困った事など無かった。

2011年に会社を辞めた後イラストレーターになった。
日本でやっていく分にはやはり英語は必要無かった。

その後、作品集を作り始めたりART BOOK FAIRに出展する様になって英訳が出来たり外国からの来場者と話せたりしたら良いなぐらいは思う様になった。でも一緒に活動するデザイナーの松田が僕より英語出来るから任せていた。

2014年。初めて英単語の本の挿絵依頼が来た。
その後もポツポツと英語に関する本の装画・挿絵の依頼が来る様になった。

2018年。中国の雑誌“BranD Magazine”から僕のイラストレーションに関するインタビューを受けた。
初めて英語が分からなくて困った。イラストレーションの話などいくらでも伝えたい事があるのに相手の真意も計り切れず翻訳機能も上手く使いこなせずチグハグな返答を繰り返した。それでも親切な編集者のお陰でなんとか形になった。誌面が出来ました!と連絡をもらいデータを確認したが、そこにある文章が僕の伝えたかった内容なのかも判断出来ず悲しかった。

2019年以降、なぜか英語本の仕事が急激に増えた。月に3冊4冊と英語に関する仕事しかしていない月もあるほどに。
そんな状況になっても僕に英語の能力が求められる事は全く無かった。いつも優秀な編集者・ライターが僕を導いてくれるので日本語のやり取りのみで円滑に仕事が出来た。
しかしそれは決められたカットをそのまま形にして提出するというオペレーションになっているだけで別案や改案を僕から提案する事を放棄して成り立っていた。その事にだんだん耐え難くなってきてこのまま英語の仕事を続けるのは辛いと思う様になった。

僕は仕事に導かれて英語を学び直し始めた。(田渕)

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