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悲しみの料理ソウルフード

ゴスペルを堪能したあとは、教会の大きな食堂で「ソウルフード」というのをごちそうになることになりました。

ソウルフードというのは何かというと…

かつて、アメリカ人が大量のアフリカ人を奴隷として、自分の国に連れ帰りました。その際、船の中は劣悪な環境だったため9割くらいの人が亡くなったと言われています。
運よくアメリカ本土にたどり着けた人たちも、お金で売り買いされて、酷い扱いを受けたのです。
食事もまともに食べさせてもらえなかったので、ご主人様の余り物を工夫して料理しました。遠い故郷であるアフリカの大地を思い出しながら。
それが「魂の料理」ソウルフード!

「クンタ・キンテ」っていうキャラクターを主人公にした「ルーツ」というドラマがあって。当時の奴隷時代を克明に描いているので、ぜひ見て欲しいですね~

親子3代に渡って、黒人奴隷の歴史を映画いたドラマで、最初ムッチャ深刻な話なんですけど、途中からギャグっぽくなってきて楽しくなってきます♪

おそらく、このドラマって「ジョジョの奇妙な冒険」にも影響を与えてるんじゃないかと思うんですけど…(特に2代目の「チキン・ジョージ」ってキャラがいるんですけど。このキャラ、ジョセフ・ジョースターにそっくりなんですよw)


話はそれちゃいましたけど。トミーさんの粋なはからいで、ソウルフードをいただくことになりました。

でも、これが待てども待てども出てこないんですよ。準備の時間が遅れてて「今から作りま~す!」みたいなことになってて、確か1時間か2時間くらい待たされたと思います。

別に待つのはいいんですけど、トミーさんの方が気の毒でしたね。だって、このあと次のツアーが控えてて、時間ギリギリになっちゃってたので。


で、肝心のソウルフードのお味ですが、かなり美味しかったですよ!確か、揚げ物とか、ビーフシチューみたいなモノだったかな?

ま、家庭の味みたいなものなので、ソウルフードにもいろいろあるらしいんですけどね。「ワッフルの上にフライドチキンが乗ってて、メイプルシロップをたっぷりかけて食べる料理」なんかもあるそうです。

         *

遥か先の未来。

遠い昔のコトを思い出しながら、「トミー富田さん」について調べることになります。すると、意外なコトがわかりました。

トミーさんは、元々日本の浅草出身で、冬季オリンピックの代表選手になったこともあるほどの人でした。

日本では、喫茶店やレストランを経営し、六本木にジャズクラブを開いたりもします。

その後、単身アメリカに渡り1年間放浪。

本場のジャズにほれ込み、ニューヨークのハーレムで暮らすようになります。さらに、本物のゴスペルに感動し、250もの教会を行き来するように!

「地球の歩き方 ニューヨーク編」を、現地に居ながらにして編集部と一緒に作成。その際、自分のツアーを紙面に載せてもらうことによりヒット!毎日大型バスが出るほどの盛況で、お金的にもゆとりができます。

「平井堅」「トータス松本」といった数々の日本人アーティストをハーレムのアポロシアターに招き、壇上に上げます。

逆に、日本に実力派のゴスペル歌手を送り込み、横浜のランドマークタワーで毎年ゴスペルツアーを開催するように!チケットは毎回大人気で売り切れ!

ハーレムに「トミーズハウス」という宿を経営し、日本人向けに格安で部屋を提供します。

銃で脅されて「ホールドアップ」させられた経験は数知れず。実際に撃たれたことも2度あるのだとか。

トミーさんはボランティア活動にも積極的で、日本とハーレムをつなぐ橋渡し的な役割を果たした偉大な人だったのです!


2020年1月、この偉大な人物はこの世を去ったそうです…

noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。