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やめられない止まらない人々(「2121 ~100年後の未来~」 第43話)

桃香様は、実家の大桃家に帰ってきて、兄の桃太郎を説得しようとします。

桃香様「お兄様。さすがに、これはやり過ぎよ。明らかに間違った方向に進んでいる。少し頭を冷やした方がいいわ」

桃太郎「何を今さら?家を出ていったお前に口を出す権限などない」

桃香様「それは、そうかもしれないけど。でも、やっぱり、こんなのいけないわ。後戻りできなくなる前にやめでください!」

けれども、桃太郎の暴走は止まりませんでした。

桃太郎「今さらやめるわけにはいかないのだよ。それに、『カボチャ教団』や『スイカ学会』も急激に力を増してきている。我々だけが手を引くわけにはいかない」

そういって、さらなる信者の獲得と「気の力」を操る修行に没頭する桃太郎でありました。

「こうなったら、誰か、お兄様を止められる人を探すしかない」

そう考えた桃香様は、桃太郎の暴走を止められる者を求めて、旅に出るのでした。

         *

その頃、「カボチャ教団」では…

スーパーラッキー・モンキーの持ち込んだVR(仮想現実)教育システムにより、信者たちの育成がさらに進んでいました。

仮想現実の世界で訓練を積んだ者たちの中で、適性を認められた者は、戦場へと駆り出されていきます。

この時代、戦争はAIによる戦闘化が進んでいましたが、いまだに人間の力もあなどれないでいます。一流のゲーマーがAIと組み兵器を操縦することで、非常に優秀な戦果をあげるという事例がいくつも発表されていました。

カボチャ教団の中にも、戦闘兵器を扱うのにけた者がおり、軍にスカウトされていたのです。

スーパーラッキー・モンキー「フフフフ…アメリカ軍とのコネクションもできた。優秀な兵士を排出するシステムも完成した。これで、我々の計画もまた1歩先へ進んだというものだ。次はいよいよ…」

noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。