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自動販売機のお釣り泥棒をやってたら、ヤクザの事務所に連れて行かれた話

前回話した「21歳の頃にやってたテレアポのお仕事」なんですけど…

実は、働き始めてから、社長が結構ヤバイ目にあってきた人だということがわかりました。

そこの会社ってかなり羽振りがよくて。広い事務所を持ってたのでゆとりを持った空間で働けたし、時給も高かったんですよ。で、30代くらいの男性の社長と、髪の長いちょっとオタクっぽい男の人がメインで会社を回してたんです。オタクっぽい人が、パソコンでシステム管理をやって。

当時、パソコンなんて本格的に導入され始めた時期だったのに、会社のパソコンを何台もつないで情報共有とかやってましたからね。技術的には、かなり進んだ会社だったと思います。

それ以外に事務の女性が1人いて。メインのテレアポが、前回のお話に出てきた怖い顔の「組長」

残りはみんなアルバイトでしたね。


社長自体、物凄く性格のいい人だったんですけど。背は低くて、温和な感じで。時々、みんなにピザなんてごちそうしてくれたりして。

その温和な性格の社長が遭遇したヤバい出来事って何かっていうと…

当時、社長はプータローで、仕事もせずにダラダラ生活してたらしいんですよ。それで、お金が全くなくなって、健康保険すら払えなくなってしまったんです。さらに、今夜、食べるご飯もなくなって。吉野家で牛丼1杯すら注文できなくなっちゃったんです。

で、どうしたかというと…

「賽銭泥棒」を始めたんです。神社やお寺に行って賽銭箱からお金をちょろまかすわけですよ。さらに、それだけでは飽き足らず、今度は自動販売機を破壊して、お釣りを盗んで回り始めたんです。自動販売機荒らし!

最初は、うまくいってたらしいんですけど…そんなもの長続きするわけないでしょ?

で、案の定、捕まっちゃったんですけど。それが警察じゃないんです。警察でも地元の自警団でもなく、その筋の人だったらしいんです。

あからさまにヤバイ人たちの前に引きずり出されて、「あ!終わったな…」って思ったらしいんですよ。

そしたら、ヤクザのボスっぽい感じの人から「2択で選べ」って言われたんです。

「お前、このまま痛い目にあうか?マジメに働いて金返すか?どっちか選べ」って。

それで紹介されたのが今のお仕事。「『女の子と仲よくなれる電話サービス』を利用して、利用代金を支払わない奴らがいるから、その代金を取り立ててこい!」って言われたわけですよ。

もちろん痛い目にあうのは嫌だから、ふたつ返事で「ヘイヘイ!やります!」って答えて、今の会社の社長になったっていう。そういう経緯だったんですね~


青年としては、その話を聞いたところで、与えられた任務をこなすだけですよ。上の人がどんな人か知ったこっちゃないけど、高い時給で雇ってくれて成績もいいわけだから、やめる理由なんてないんです。社長もいい人だし。

なので、しばらくそこの会社で働いてたんですけど。何ヶ月かすると、取り立ての仕事も回ってこなくなっちゃって、自然と関係が消滅しちゃいましたね。

その会社は「あ!取り立ての仕事回ってこなくなったな!」って判断した時点で、事業転換してました。ブランド物のバッグを売ったり、携帯電話売ったりする仕事に。通信販売で。

当時、まだ携帯電話って、世の中に普及し始めたばっかりだったんですけど。このあと、爆発的ヒット商品になっていきます。

そういう意味では、先見の明があったんですね~!あの人たちも!たぶん、いまだにうまいことやって生き延びてるんじゃないですか?

みなさん知らないだけで、中小の企業でも、「未来を見通す目」があって、「技術力」持ってれば、かなりの利益を出すことが可能なんですよ。そうやって、しぶとく生き残ってる人たちが世の中にはいっぱいいるんですよね~

この辺が、学校では教えてくれないコトでしたね。

noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。