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「Sonny Boy」(おすすめアニメ)

noteの使い道に迷ってる時期なので、「ヘイヨーさんが読んでる本」に加えて「見てるアニメ」の紹介も始めます。

第1回は、この作品。
「Sonny Boy(サニーボーイ)」


アニメなんて何千話も見てるので、もっと別の紹介の仕方もあったんですけど…(たとえば、歴代ナンバーワン作品から順番に紹介していくとか)

とりあえず、この1年で1番印象に残った作品から紹介していきます。


この「Sonny Boy」何が凄いかというとですね…

文学やってるんですよ!それも、まっとうな文学を!


現在のアニメの傾向が、どういうモノかというと…

「目の前でおもしろい作品」ってのが、大量に作られている時代なんです。パッと見て、サッと理解できて、「ああ~、おもしろかった!」っていう。言い換えれば「似たような作品を量産してる」とも言えます。

「こうすれば、そこそこおもしろくて、それなりに売れるアニメが作れますよ!」ってメソッドが確立してて、みんなそれに従って作っちゃってるんですね。


でも、「Sonny Boy」は全然違うんです。「は?なにこれ?」みたいな作品なんです。1話目を見た時は「『漂流教室』みたいなタイプかな?」と思ったし、ある意味でそれは当たってました。

※「漂流教室」は、楳図かずお先生のマンガで「学校丸ごと、別の世界に飛ばされちゃう」っていうストーリー。

けど、2話目、3話目と続けて見ていくと、全然違うんですね。なんか、思ってる通りに進まないんです。毎回、「え?そっち行っちゃうの?」っていう斜め上の方向に行っちゃうっていうw

人によっては、これがムチャクチャおもしろいんです!(逆を言えば、人によっては「は?なにこれ?意味わかんないし、つまんない…」と、なりがちです)


たとえば、作家で言えば、安部公房の書く小説とか「意味わかんないけど、おもしろい」んですよ。だから、ハマる人はハマる。こういうの「不条理小説」っていうんですけど。あの感覚に近いです。

この前、ヘイヨーさんが書いてた「僕の改革 世界の改革」ってのがあるんですけど、アレも似たようなモノです。

読み方がわかんないと、サッパリわかんないし。わかれば、最高におもしろい!っていう。そして、その読み方っていうのは「読者が自分で見つけるしかない」んです。そういう意味で「読者に強いる小説」だし、読んでて疲れます。


「Sonny Boy」は小説じゃなくて、アニメなんですけど、タイプとしては同じです。「自分で考えながら見ないとダメ」なんです。

一応、ストーリーらしいストーリーはあって。「学校丸ごと異世界に移動しちゃって、生徒の多くが特殊能力を身につけちゃう。その能力を使って、どうやって生き残るの?あるいは、どうやって現実の世界に戻る?」みたいなストーリーですよ。

でも、そこんとこは、あんまり関係ないと言えば関係ないです。「この能力どう使うのかな~?」「この話、何かの伏線になってるの?」って考えながら見ても、先のお話で解決しないことも多いしw

ただ、考えるコト自体に意味があるんですね。哲学とか禅問答みたいなものなんですよ。最終的に結論が出たり出なかったりするんだけど、いろいろ考えてる過程で得られるモノがあるっていう。

そういう意味で、「珍しくまっとうな文学やってるな~」ってコトで紹介させてもらいました。

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